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こんにちは、谷口です。
転職活動というと、まずは「面接で話す内容を考えないと!」「書類の書き方を調べないと!」と考える人が大半かと思います。
実は転職活動においては、書類や面接の前に、やっておかなければならない重要な準備事項があります。
paizaを運営している仕事柄、転職活動で、準備不足のまま企業へやみくもに応募をしてしまってなかなか選考を通過できない方からのご相談をよく受けます。
また最近は、なんとなく応募した企業に内定はできたけど「自分は本当にこの会社でいいのか?」がわからず迷っている……といった方も増えています。
どちらにせよ、準備不足のまま求人選考に踏み出しているせいで、納得のいく転職活動ができていない事態に陥っています。
今回は、転職活動で納得のいく結果を出すには、どんな準備が必要かについて考えていきます。
■転職活動で納得のいく結果を出すための準備とは
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◆転職の目的と、自分の興味を明らかにする
「なぜ転職したいのか?」と「自分が何に興味があるのか?」は、転職活動を始めるにあたって非常に重要です。
しかし、転職に興味を持った人で、最初から「自分はこの分野に興味があり、この目的を達成するために転職したいと思っています」と言える人はあまりいないのではないでしょうか。
むしろこの段階では「なぜ転職するのか、次は何に興味があるのかと聞かれてもうまく説明できない……」といった方が大多数かと思います。
こういった方がそのまま転職活動を進めると、
- 応募企業を選ぶ基準がないため、適当になんとなくよさそうな企業に応募する(応募段階)
- 面接で志望動機や転職理由などをうまく説明できない(選考段階)
- 内定が出たとしてもその企業が本当に自分に合っているのかわからない(内定後)
といった感じで、いずれどこかの段階で壁にぶつかってしまいます。
では、転職活動を始める前に、どんなことをしておけばよいのでしょうか?
◇自分が今まで経験してきた仕事を書き出してみる
「それは職務経歴書では」と思われるかもしれませんが、まだ自分しか読まない段階ですから「入社してすぐはこのシステムでこんな機能の開発をしていて、開発環境はこんな感じ……それから半年後はプロジェクトが変わって……」のようなメモ書きレベルで書き出してみましょう。(きれいに書くのは職務経歴書を作る段階に入ってからで大丈夫です)
思い出すうちに「このプロジェクト楽しかったからこれからもこういうシステムが作りたいなー」「この仕事は自分に合ってなかったからできれば今後はやりたくない…」などと感じたところがあればメモっておきましょう。また、「これが楽しかった/嫌だったから、今後はこういう方向性の仕事がやりたいな」という希望も思いついたらそれも書いておきましょう。
これだけでも、今の自分にどんな経験とスキルがあるのか、さらにどんなことに興味があるのかがざっくり把握できます。
ちなみに、これは頭の中で思い出しているだけでは絶対に把握できませんから、紙でもエディタでもいいので書き出してみてください。
「職務経歴書って何だ?」「メモ書きと言われてもどう書いたらいいかわからん」といった方は、paizaの「転職成功ガイド」で職務経歴書の書き方ポイントを解説していますから、これを参考にして、ポイントに該当する部分だけでも書き出してみてください。
◇とりあえず、いろんな求人票を見てみる
自分が何に興味があるのかわからない人の大半は、そもそも「世の中にどんなものがあるのか」をよく知らないので、頭の中でじっと考えているだけでは可能性は広がりません。
自分の興味の方向性を探るための簡単な方法としては、応募する・しないは置いといて、求人票を好きに検索して、いろいろな企業の情報を見てみましょう。
見ているうちに「この分野にひかれるかも……」「この条件は絶対に譲れないぜ」などと感じるものがあれば、これから自分がやりたいこと(やりたくないこと)や、今後どうなっていきたいかなどもメモしてみましょう。
これだけでも、ざっくりですが「今の自分の経験やスキル」と「今後の自分がやりたいこと」のギャップが見えて、その「ギャップを埋めること」が、転職の目的として言えるかと思います。
paizaの求人票は、細かい開発環境や業務内容など、エンジニアの知りたい情報が詳しく掲載されていますので、ぜひごらんください。
IT/WEBエンジニアの採用/求人情報 | ITエンジニア専門の転職サイト【paiza転職】
◇外からの刺激を受けてみる
自分が何に興味があるのかわからない人に向けて、まずはハードルの低い「求人票を見まくる」という方法をご紹介しました。
が、できれば実際に外の世界に出掛けて、自分と違う会社で働いている人の話を聞いた方が、生の情報に触れ、刺激を受けることができます。
具体的には
- 勉強会に参加してみる
- 勉強会などで出会った人や、転職経験がある友達に話を聞いてみる
- さらに(今の段階で思いつく範囲で)自分が今後どんなキャリアに進みたいか話してみる
といった行動をとってみてください。
「これがやりたいかも」「これはやりたくないな」といった興味の方向性がより明確になってくるかと思います。
また、転職希望者の中には、「今の会社から出られればどこでもいい」「転職さえできれば全てがうまくいく」と、根拠のない夢や希望を抱いて転職を目指す方も結構いらっしゃいます。(そういう人は転職後に「思ってたのと違った……」となりがちです)
人の話を聞いたり、自分の話を聞いてもらったりすることは、現実を知り、転職の目的をはっきりさせる上で非常に重要な行為です。
現実を知らず転職に夢を見ていた人が、外に出て人の話を聞き、自分でしっかり調べたり考えたりした上で「やっぱり現職にとどまった方がよさそうだから転職はやめておく」という結論に至るのもよくあることですし、それはそれで素晴らしいことだと思います。
◆上記の準備を、短期集中でやってみる
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転職活動の「準備」と言われると、「時間をかけてしっかりやった方がいいのでは?」と思われるかもしれません。
が、継続がものを言うタイプの仕事や勉強とは違い、「転職」という明確な目的がある一過性の活動の、それも準備をだらだら長時間かけてやっても普通の人はモチベーションが保てません。そもそも平日には現職の仕事がある人がほとんどでしょうし、準備に時間をかけたところで、今までの業務経験やスキルが増えるわけでもありません。
また、必要以上に時間をかけすぎると
- 気になっていた求人票がいつの間にか消えていた(募集人員が充足すればその瞬間に消えたりしてしまうのが求人票です)
- 自分の年齢や経験年数も増えたせいで、可能性が狭まってしまう(通常、年齢・年数が多い人にはその分の経験やスキルが求められます)
といった事態にもなりかねません。
転職への気持ちが熱いうちに、短くて二週間、長くても一ヶ月ぐらいの期限を自分の中で区切っておいて、短期集中で取り組んでみた方がいいでしょう。
■まとめ
転職の目的や興味の方向性が曖昧なままの人が面接を受けても、大抵の場合は面接官からの質問にうまく答えられないでしょう。
そのせいで悩んでしまう人も多いのですが、頭で考えているだけで可能性が広がることは絶対にありません。
まずは今まで書いてきたことを参考に、自分の目的と興味を明らかにしていっていただければと思います。
paizaは、技術を追い続けることが仕事につながり、スキルのある人がきちんと評価される場を作ることで、日本のITエンジニアの地位向上を目指したいと考えています。
「paiza転職」は、自分のプログラミング力が他社で通用するか(こっそり)腕試しができる、IT/Webエンジニアのための転職サービスです。プログラミングスキルチェック(コーディングのテスト)を受けて、スコアが一定基準を超えれば、書類選考なしで複数の会社へ応募ができます。
まずはスキルチェックだけ、という使い方もできます。すぐには転職を考えていない方でも、自分のプログラミングスキルを客観的に知ることができますので、興味がある方はぜひ一度ご覧ください。
また、paiza転職をご利用いただいている企業の人事担当や、paiza転職を使って転職を成功した方々へのインタビューもございます。こちらもぜひチェックしてみてください。
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