一般的に、肉体的にも精神的にもタフな仕事のイメージがあるエンジニア。特にメンタル面の管理で苦労されている人を多く見かけます。スキルアップだけでなく、健康維持もエンジニアを続けるために不可欠なポイントです。
この連載は「すべてうまくいく:エンジニアを続けていくための心得」と題して、元エンジニアで現在はライターの加山恵美さんが、自らの経験や数多くのエンジニアへの取材経験をもとに、健康で充実した日々を送るためのヒントをお伝えしていきます。仕事に疲れたときやキャリアに迷ったときに、ちょっと一息入れるつもりで読んでみてください。(バックナンバーはこちらから)
第5回となる今回は、人脈の広げ方について。デスクワークのため、ついつい社内のコミュニティで満足してしまいがちですが、社外の人との接触でさまざまなものが得られることも。外で得られるメリットについて解説します。
こんにちは、ライターの加山恵美です。
エンジニアの皆さん、社外にエンジニアの友達はいますか?
エンジニアを続けていくなら、勉強会やコミュニティ活動を通じて人脈を広げることをおすすめします。
親世代や上の世代だと終身雇用が当然だったかもしれませんが、エンジニアは比較的転職が多い職種です。会社にはどこも独特の社風があり、1つの世界や国を形成します。組織に帰属しつつも、社外の友達を持つということは異世界への接点をもつようなものです。外の世界を知っていると、異動や転職など環境変化で受けるストレスを和らげるなど柔軟性を高めることにもつながります。
社風は開発方法にも現れることがあります。同じ言語でプログラミングしても、同じソフトウェア製品を使うにしても、会社が違うとポリシーが異なる場合があります。「これが常識」と思っていたことが社外では違うかもしれないのです。
社外で同じ仕事をしている友達がいれば、「うちはこうしているよ」という話ができるかもしれません。異文化交流みたいですよね。自分の会社とは違う考え方、より賢い方法を発見できるかもしれません。(もちろん、機密情報の交換はいけませんよ)
また、エンジニアだとずっと技術動向をキャッチアップしていかなくてはなりません。ある程度習得したらずっと安泰というわけにはいかないのが大変なところです。常に変化することを楽しめると、エンジニアという仕事を楽しめます。その点からも、社外との交流はおすすめです。
IT業界ではいろんな勉強会が開催されています。勉強会では新しい技術を知る、あるいは理解を深めることができます。懇親会で友達が増えたら、勉強会がより楽しめることでしょう。主催側スタッフや発表者に挑戦するのもいいですよ。いろんなことを学べて、得られるものが多いでしょう。
私自身にとっても、エンジニア時代に知り合った社外の友人は今でも貴重な存在です。実は私がエンジニアとして就職した時、新卒採用が3期目で新しい技術を知る先輩がほとんどいませんでした。新人同士で教え合うこともしていました。
それでも足りず、私は社外のメーリングリストやコミュニティに参加しました。そこでコンピュータやネットワークなど基本的な技術をいろいろと教えてもらえました。技術の先生は社外のほうが多かったです。
人生の先輩も多くいました。いろんな考え方、働き方、キャリアの築き方を見せてもらいました。フリーランスになってからは仕事を紹介してもらうこともありました。
その時の人脈は今でも私を支えてくれています。エンジニアの仕事を進めていくうえで、頼りになる人というのは社内だけではなく社外にもいます。時には外に目を向け、手を伸ばしてみてください。新しい道が開けることもあります。(つづく)
著者プロフィール
加山恵美
フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関の子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。
Twitter:@emiekayama
site:http://emiekayama.net
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