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その後の人生を分ける!エンジニアが34歳までに考えるべき3つのこと

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Photo by Southern Arkansas University
f:id:paiza:20140916135428p:plainこんにちは。谷口です。

皆さんの周りに

  • 30歳や35歳になった途端「このままこの会社に居続けていいんだろうか」と悩み出す
  • 結婚・出産が決まったり、同窓会に行ったりした途端に転職活動を始める

…みたいな人たちはいませんか?

一定の年齢やライフイベント、また友人の活躍などがきっかけとなって、転職を意識し出すことってありますよね。

『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』の2017年3月号の記事によると、アメリカのコンサルティング会社CEBが実施した調査で「誕生日の直前に求職活動は12%増加、同窓会後に求職活動は16%増加する」という結果が出たそうです。

もちろん、転職活動に踏み出すきっかけは人それぞれです。ただ、「今まで仕事については何も考えずに年齢を重ねてきたけど、急に転職したくなった」人が、「そのまま転職活動を始めたけどあまりスムーズに進まない…」というケースは非常に多くあります。

もう一つ、皆さんの周りに「今の会社にずっといて転職経験がなく、客観的に見ても年齢相応のスキルがあるとは思えない上司」…みたいな人もいませんか?

その人が急に「今の会社の待遇に納得ができない!転職したらもっと活躍できる!」とか言い出したら、「どこの会社がそんなポジションで雇ってくれるんだろう…?」と思いますよね。しかし、実際にそんな感じで年齢を重ねてから転職活動を始め、周りの想像通り苦労してしまう人がたくさんいます。

では、逆に年齢が上がっても

  • 転職活動で失敗したり苦労したりしない
  • キャリアが八方塞がりにならず、やりたいことを叶えている

人たちは、どんなことをしているのでしょうか?paizaで実際に転職を成功させている人たちの傾向から考えてみました。

■エンジニアが34歳までにすべきこと・知っておくべきこと

◆自分の市場価値を客観的に把握する

30代半ばを過ぎてから初めて転職活動を始める人は、多くが「自分の市場価値を知らなすぎる」傾向にあります。

◇年齢によって求人企業からの評価は変わる

30歳、35歳などといった一定の年齢ラインを超えると、求められる要素もハードルの高さが明確に変わってきます。

例えば、「20代であれば実務未経験者でも採用したい」と言っていた企業でも、30歳以上、35歳以上、と年齢が高くなるごとに、「リーダー経験があった方が望ましい/必須」や「○○言語の開発経験が×年以上」といった条件が増え、それがない応募者は早い段階で落とされてしまう…というケースは少なくありません。

こういう話をすると「年齢で区切るな」「主語が大きすぎる」とよく言われます。たしかに応募者によってそれぞれ事情は違いますし、企業によっても求める条件は違います。ただ、ITエンジニアの転職は売り手市場とはいえ、突出したスキルや実績でもない限り、20代よりも30代、もっと言うと30代前半より35歳以上の方がずっとハードルは高くなります。

一般的に企業は、20代の応募者に対し、将来性、吸収力、素直さなどといった点を期待しています。もし同じスキルレベルで20代後半の方と35歳の方からの応募があれば、将来的な価値が高く、伸びしろがありそうな20代の方を採用したいと考える企業の方が多いでしょう。

「初心者レベルのスキルしかないけど転職したい、でも給与は年齢相応に高い額がもらえないと困る」というのは現実的に考えて難しいかと思います。

◇社内評価と社外評価は必ずしも一致しない

30代を過ぎて「この年まで転職についてまったく考えてこなかった…」という人は、あくまで現職における社内基準での評価を受けた経験しかありません。そのため、自分は本当に他社から見ても価値がある人材なのか、それとも社内でしか通用しないスキルレベルなのか、といったことが客観視できていないケースが多いのです。

特に社内でそれなりの役職についていると、「自分はどこへ行ってもそれなりにできる」と思い込みがちです。

「即戦力として通用するスキルや開発経験のあるエンジニアがほしい企業」が求めるレベルを知らずに、「今の会社でそれなりにもらえてるし、どこかには入れるでしょ」と思って転職活動を始め、蓋を開けてみたら「年齢の割にスキルが足りない、考えが浅い」といった理由で落とされ続けてショックを受ける…という人は本当に多いです。

◇自分の市場価値を知るには

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Photo by Official GDC
では、自分の市場価値を客観的に把握するにはどうすればよいのでしょうか?

一人で机に向かって考えても、自分を客観視するには限界があります。そんな時は、他人の手を借りるのが一番です。

  • 勉強会で会った人でも友人でもよいので、他社のエンジニアに話を聞く

まずは勉強会に行って他のエンジニアに話を聞いてみたり、友人でも知り合いでもエンジニアを探してみたりするとよいでしょう。

自分を見つめ直すために、他社のエンジニアとの接触は非常に役立ちます。他の人と比べて、自分が劣っているな、知識が足りないな……と感じる部分があれば、そこを「どう補強するか」を考えればよいのです。逆に、自分の方が優れているな、周りは大したことないな…と感じる部分があれば、それは転職活動等の場で、自分のアピールポイントとなります。

これからやっていきたい分野の勉強会に行くと、憧れの企業のエンジニアがいたりして、話せるチャンスもたくさんあります。自分を客観的に評価するのはなかなか難しいですが、勉強会に参加して、他のエンジニアや企業との距離感をつかむことは、自分の強みや弱みを客観的に洗い出す時の指標となります。

  • 転職活動の準備を始めてみる

具体的に自分のプログラミングスキルのレベルが知りたい、他社でも通用するのか知りたいという人は、paizaスキルチェック問題を解いてみるのも一つの手です。回答によってレベルが判定され、書類選考がパスできる企業を知る事ができます。

また、paizaでなくてもさまざまな求人票を片っ端から見て、業務内容や必須要件をチェックすれば、「どんな仕事でどれぐらいのレベルの人が求められているのか」「自分の需要はどこにあるのか」はだいたいつかめるでしょう。

paizaスキルチェックについて詳しくはこちら

加えて、実際に転職活動を始めていろいろな企業に応募し、情報や比較材料を集めるのもよいでしょう。特に、前述の項目を読んで「勉強会に行くのはハードルが高い」「エンジニアの友達なんかいない、紹介してもらえるツテもない」と感じた人の場合、他社の人と話せる機会なんて面接ぐらいしかありません。どんな企業の面接でも、大抵は逆質問の時間が設けられていますから、気になる点を聞くことができます。

paizaでは、多くの掲載企業が、私服で行けて企業側からも事業内容や開発業務についてなどの説明が聞けるカジュアル面談を実施しています。

カジュアル面談は、一方的に質問をされるだけの面接ではなく、仕事内容や将来的なキャリアパス、必要なスキルなどについて詳しく質問することもできます。


paizaの「カジュアル面談」について詳しくはこちら


転職について、一人で悩み考えている人は多いですが、転職は「他者から評価を受けて」初めて叶えられることです。自分だけでできることではありません。(もちろん自分と向き合って考える時間も必要ですが……)特に今まで一度も転職経験がない人の場合、まずは外の世界に触れてみるのが、手っ取り早く自分のレベル感や市場価値を客観的に知るきっかけとなります。

◆今後のキャリアについて考える

「35歳になったから…」とか「子供が生まれる前に…」といった感じで、外的要因で急に動き出す人は多いです。ただ、その中には「35歳になって何となく…このままこの会社にいていいのかなって不安になって…」とか「子供が生まれるので…このタイミングを逃したら転職できないと思って…」というだけで、特に今後のキャリアについての考えもないまま見切り発車をしただけの人も多くいます。

今後のキャリアについて明確な考えがないと、「面接でその手の質問に答えられない」のはもちろんですが、それで転職活動がスムーズに進まないだけなら、まだましな方です。もっとつらいのは、適当なキャリアプランを答えてどこかの企業から内定をもらい、転職した後で、本来の希望とはかけ離れた仕事内容や待遇に直面して「思ってたのと違う…」と不満を感じてしまうケースです。

自分の希望するキャリアや転職で叶えたいことは、ある程度明確にしておかないと、もし転職できたとしても、すぐに不満が溜まって「また転職したい…」となりかねません。

逆に、転職活動も転職後の仕事もうまくいっている人は、外的要因が起きて初めて転職やキャリアを意識し出すのではなく、「今の会社で3年頑張ってある程度の業務スキルを身につけたらこっちの方面へ転職したい」「こういう仕事がしたいので異動の希望を出して、叶わなかったら転職しよう」といった感じで、早い段階から主体的にキャリアプランを考えています。

もちろん、転職を意識するきっかけ自体は人それぞれですから、例えば「ある年齢に達したのをきっかけに今後のキャリアを意識してみて、将来はこういうポジションを目指したいと思ったけど現職では叶いそうにない、だからこんな企業に転職がしたい」といった考えがまとまればよいのです。

「今までキャリアプランなんて意識してこなかったからどうすればよいのかわからない…」と言う人も多いかと思いますが、まずは

  • 3年後どんな仕事をしていたいのか、どんなエンジニアになっていたいのか
  • この先、どんなライフイベントが起こりうるか
  • 今の会社に3年後も居続けた場合はどんなポジションでどんな仕事をしているのか(≒先輩たちはどんな仕事をしているのか)

といったことを殴り書きでよいので書き出して考えてみるとよいでしょう。

「今の会社に居続けて、自分がやりたいことに近づけるのか?やりたいことに近づくには何を解決すべきか?」といったことが明らかになってくるかと思います。(もちろん、「今の会社に居続ければやりたいことができる」のであれば、転職しないほうがいいです)

◆転職するリスク・しないリスクについて知る

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Photo by Paul Cross
よく「転職にはリスクはつきもの」と言いますよね。たしかに、転職は「よく知らない場所に飛び込んでいくという、ある程度の不確実性を持った行為」です。

では、具体的にどういったリスクがあるのでしょうか?

転職後に「入社してみたらイメージと違った!やっぱり転職にはリスクがつきものだ!」と言う人もいますが、大体そういう人は「入社前にその会社について詳しく調べたり、他の会社と比較検討した上で選ぶ」ということはしていません。特に前職に対する不満が強かった人は、「今の会社から逃げ出せればどこでもいい」と考えて、とりあえず最初に内定が出た企業に飛び込んでしまいがちです。冷静に考えて、転職するのに「どこでもいい」はずはないですよね。

逆に、リスクを回避して転職を成功させている人たちは、前述したような自分の希望するキャリアを明確にした上で、応募先企業について「どんな会社か」「どんな仕事をするのか」「どんな人がいるのか」などを調べたり聞いたりしています。さらに、複数社に応募した上で、それらの条件や情報を比較・検討しています。

こうすることで入社後のギャップは減らせます。もちろん調査・比較・検討をした上で、「まだ不安が残る」と思えば、転職しなければよいのです。

加えて、今は現職の企業に居続ければ確実性が高いのかというと、そんなこともないかと思います。今の時代、誰もが知っている有名企業でも経営が傾いてしまうようなことは珍しくありません。

そこまでいかないとしても、「急な上司の異動」でもあれば人間関係は変わりますし、「他社に吸収されて制度が変わる」「事業内容が削減される」といった変化は、どんな企業でも起こりえます。転職する・しないに限らず、「変化に対応できない人」で居続けると、「今後の不確実性」というリスクはぐっと上がります。

早い段階から自分が希望するキャリアを意識して働いてきた人は、今の会社が急に傾くような変化があっても、すぐに転職先が見つかるでしょう。

では、逆に「転職しないリスク」にはどんなことがあるのでしょうか?

◇転職しないリスクとは
  • 年齢が上がるほど転職しにくくなる

多くの人が「年齢が上がるほど転職しにくくなる」というのは何となくわかっていたかと思いますが、なぜ転職しにくくなるのでしょうか?募集求人の数が減るからでしょうか?

実際はそれよりも、前述の通り「年齢に応じて求められる要求が上がる」ために転職が難しくなってしまうケースが多いです。

また、ある程度の年齢を過ぎて一社しか経験のない人に対しては、面接官も「この人、今から新しい変化に対応できるのかな?」と不安を感じます。必ずと言っていいほど「今まで転職しようとは思わなかったのか?」「なぜあえて今から転職したいのか?」と突っ込まれます。そこで明確な理由が言えなければ、企業側の不安を払拭するのは難しいでしょう。

加えて、自分のレベル感や市場価値を正確に知らないまま年齢を重ねてしまうのも、転職の難易度を上げてしまいます。

急に「35歳から違う分野に転職したいです!」と言われて、「では、現在その分野で働いている35歳ぐらいの人たちはどんなスキルを持っていると思いますか?企業ではどんな人材が求められていると思いますか?」と聞くと、うまく答えられないというか「考えたこともなかった」と言う人がほとんどです。

年齢が上がって初めて「企業が求めるレベル感」と「自分のレベル」の相違を知っても、すぐにその差を埋めるのは難しいかと思います。

  • 成長が止まり、現職が傾いたら自分も傾いてしまう

転職に対して「新たに仕事を覚えなければならない」「人間関係を一から築かなければならない」ことをリスクに思う人もいるかもしれませんが、それは最初にちょっと面倒なだけで、リスクとは異なります。会社内の人事異動でも多かれ少なかれ起きることです。

逆に、同じ場所で同じ仕事を続けていくのは楽ですが、異動もなく同じポジションにとどまり続けると、どうしてもスキルは広がりにくくなります。成長速度も鈍化していき、年齢相応に求められるスキルを身につけるのが難しくなっていきます。

「成長なんかいらないから細々と今の仕事を続けていければいい」という人もいるとは思いますし、それはそれで1つの生き方です。ただ、「今後も技術者としてバリバリ開発を続けていきたい」と思っている人であれば、自ら成長を止めてしまう環境に身を置くのは長期的に見てマイナスです。年齢相応かそれ以上のスキルを身につけられる場所を探したほうがいいでしょう。

また、同じ会社にずっと居続けられれば、同じ仕事だけしていればよいかもしれませんが、前述のような何らかの変化が起こった時には、素早い対応ができなくなってしまいます。

ほとんどの人は何となく「今の仕事がこのままずっと続く」と思って働いていますが、そんな保障はどこにもありません。経営面での傾きなどもそうですが、会社の体制やプロジェクトが変わったり、部署が異動になったりして「希望する仕事じゃなくなってきた…」というケースもありえます。

そうなってから初めてキャリアや転職を考えても、思うように転職活動が進まず、今の会社に居続けるか、どうしても転職したいのであれば給与レンジを下げるしかない…ということにもなりかねません。

以上のように、転職する・しないにかかわらずリスクがあることを頭に置きながら、キャリアプランを作っていかなければいけません。

■まとめ

ITエンジニアにとって大切なのは、「どこの会社で働くか」ではなくて「何を作るか」だと思います。転職活動とは、より充実したエンジニアライフを送れる舞台を探すための活動の一つですから、決してネガティブなものではありません。

逆に言うと、誰もが転職さえすれば今より幸せになれるわけではありません

ただ、転職する・しないにかかわらず、今後の自分の仕事において

  • 自分の市場価値を客観的に把握する
  • 今後のキャリアについて考える

というのは非常に重要です。

客観的に自分のスキルを把握し、どの会社でも通用するスキルを磨いていれば、残る選択肢と転職する選択肢、両方のカードを持ち続けることができます。一方、今の仕事に安穏としてスキルアップをおろそかにしていると、もし今の会社で何かあった場合、いざ転職しようと思っても満足な結果を残すのは難しいでしょう。「今まで自分の市場価値を考えたことがなかった」という人は、できるだけ早いうちに一度意識をしてみるとよいかと思います。





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