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2017卒の就活はどうなる?解禁時期の変動がもたらしたものとは

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Photo by Thomas8047
f:id:paiza:20140916135428p:plainこんにちは、谷口です。

学生の皆さん、特に2017年卒業予定の皆さんは、既に就活を意識している方も多いかと思います。

今年は3月から企業説明会や採用情報が解禁され、面接等の採用選考開始は4年生の8月からスタートという後ろ倒しが実施されましたが、実際には学生からも企業側からも不満の声が多く上がりました。

この就活解禁時期の問題、来年は一体どうなるのでしょうか。

■そもそも何で就活開始時期は後ろ倒しになったんだ?

就活解禁時期が後ろ倒しになった背景には、いくつかの理由があります。

一番に挙げられるのは、「学生が学業に専念する時間を増やすため」というものです。解禁時期を遅らせれば、学生の本分である勉強をする時間が単純計算で増えるとする意見から来たものかと思います。

また、海外の大学は大体6月に年度が終了するため、帰国した留学生等、グローバル人材を欲しがっている企業にとっても都合がいいということになります。

このような理由から、経団連は採用活動の開始時期を後ろ倒しする旨の指針をつくり、加盟企業に呼びかけました。

就活の“後ろ倒し”は迷惑?大学生の本音 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

「後ろ倒し」の旗は降ろすな 提唱者の槍田氏に聞く: 日本経済新聞

■後ろ倒しによる影響

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後ろ倒しの結果、就職活動には支障が出た、大変になったという意見が続出しています。

結局のところインターン等の開始時期は変わらなかったので、面接開始時期だけが後ろ倒しになって、かえって就活時期が延びたという意見を多く目にします。

ほかにも後ろ倒しに伴い、具体的には以下のような影響が目立っているようです。

・理系修士は例年早めに就活を終わらせればそれ以降は卒業研究に集中できたのに、就活の解禁時期を遅らされては研究に没頭できる時期が激減する

・時期が重なるスポーツの大会やリーグ戦に4年が参加できなくなる

・教育実習や国家公務員試験と重なる

・暑い中スーツで面接のため企業に通うのは大変

学業に専念するためという名目で後ろ倒しになった就活ですが、実際には上記のような支障が出ていました。

■2017の解禁時期は6月に前倒し?

来年の就活解禁時期について、経団連は現行の8月より2ヶ月前倒しをして、6月からとする方針を発表しました。これが実際に確定すれば、日程の見直しは2年連続となります。

しかし、大学や短大などでつくる就職問題懇談会は、来年度も「8月解禁」とするよう求める要請文を経団連と日本商工会議所に提出しました。

要請文の中で、同懇談会は6月が授業期間中であることを踏まえ、「授業への出席など学修時間の確保に支障をきたす恐れ」があるとした上で、「教育実習や海外研修の調整など課題が少なくない」と指摘し、慎重な検討が必要だと主張しています。

また、2年続けて選考時期を変更することによる混乱も懸念し、「今年度の検証を踏まえた大学側と経済界の意見交換を経ずに、来年度の採用選考活動時期を見直すことは避けてほしい」と求めています。

経団連が既に発表した指針に変更を入れることは難しいかと思いますが、今年度の検証が実施されれば、その結果が再び注目を集めることになりそうです。

http://mainichi.jp/select/news/20151026k0000m020045000c.html

http://mainichi.jp/select/news/20151105k0000m040053000c.html

■2017卒の学生はどうしたらいいの?

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Photo by reynermedia
今年は解禁時期が遅くなったことで、企業側が優秀な学生を囲いこもうとしてインターンシップ等の名目で早めに動き出したこともあり、結局のところ就活時期は通常よりも長期化する傾向となりました。学生は長く大変な就活に疲弊し、企業側もなかなか予定通りに人材の確保ができず、学生にとっても企業にとっても大きな負担を強いる結果となってしまいました。

来年度が6月解禁となった場合も、教職課程を履修している学生にとっては教育実習と解禁時期が重なり、同時進行による負担の増加が考えられます。

また、今年は大手企業の採用活動が後ろ倒しになったことで、先に内定を出していた多くの中小企業が学生からの辞退を受けてしまい、再度採用活動を実施するはめになった企業も多くありました。ですので、解禁時期が変更になろうとなるまいと、来年は今年の二の舞とならないよう、何とか必要な数の人材を確保しようと早めに採用活動を始める企業が増加することは考えられます。

2017年度卒業の学生は、今後の情報を注意深く追っていくことが必要になってくるかと思います。

またコロコロ変わる?大学生の就活解禁日 日商会頭が「2016年は前倒し」を求めた理由: J-CAST ニュース

■既卒採用・通年採用について

正直言って日本の就職活動というものは、解禁時期を前後したところで大変さが軽減されるようなレベルのものではありません。授業を休んで面接を受けたり、ESを書いたりした経験は、多くの方にあると思います。

就活の解禁時期問題がなかなか落ち着きを見せないのは、そもそも就活が大変すぎて、いつ解禁となっても学業への支障は避けようがないということが根底にあると思います。

企業側も採用活動は負担となっていると思いますが、企業があまりに新卒の人材にこだわりすぎてブランド視をしているがゆえに、世間的に新卒で何としてでも就職しなければという考えが染みついてしまった側面もあります。

日経新聞8月1日の社説で、企業が新卒一括採用だけでなく、既卒者採用にも力を入れるようになれば「学生も早い時期からの就活を見直すだろう」という話がありました。

また、時期を固定した一括採用にこだわらない通年型の採用を行えば「学生の負担は和らぐはずだ」とするなど、学生の負担を軽減しようとも訴えています。

優秀な人材であれば新卒一括採用だけでなく、通年採用や既卒採用も考慮するという方針の企業が増えれば学生の負担も減ることでしょう。

◆通年採用について

以前、楽天が新卒も通年採用を実施すると発表しました。

経団連が本当に学生のことを考えているならば、いずれは通年採用が主流になるときが来るかもしれません。

しかし、企業は、優秀な学生を他社にとられる前に確保したいので、できるだけ早く採用を決めたいと考えます。また最近は企業が内定者に就活終了を求める「おわハラ」が話題になりましたが、通年採用となると学生を確保しておきたいがため、学生にそのようなことを言う企業が増えるかもしれません。

企業側の負担も増えるため、まだしばらくは全体が通年採用となるのは難しいでしょう。

「就活後ろ倒し」は失敗だった!? 日経社説や識者たちから見直し求める声が相次ぐ | キャリコネニュース

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6146094

■まとめ

就活解禁時期の後ろ倒し・前倒しの問題に関しては、本来であれば、もっと現代の就活の実情を調査し、大学や企業とも連携をとった全体的な対策をとる必要があったことかと思います。就活以外の学生の予定を考えず、安易に解禁時期の後ろ倒しだけを強行してしまっては、来年も就活生が多大な苦労を被ることは目に見えています。

それでなくとも就活というのは学生にとって苦労が絶えないものですし、「新卒」として就活ができる時期は一度に限られています。学生の本分がおろそかにならないように解禁時期を変更しよう!→なんかかえって大変になったみたいだからまた変更しよう!となったところで、前の年の学生が強いられた苦労は戻ってくるわけではありません

学生の負担が少しでも減らせるよう、我々採用に関する仕事に携わる人間が慎重に考えていかなければならないことは多いと思います。


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