どうも、まさとらん(@0310lan)です!
今回は、ブロックチェーンをベースにした話題のプラットフォーム「Blockstack」についてご紹介します。
これまでのブロックチェーンをベースにしたアプリよりも圧倒的にシンプルで使いやすく、また開発者にとってもアプリを作りやすい環境が整っているのが大きな魅力です。今回はBlockstackで開発されているさまざまなアプリをいくつか実際に試してみたのでご紹介してみます。
Blockstackにご興味ある方は、ぜひ参考にしてみてください!
【 Blockstack 】
■「Blockstack」とは?
Blockstackは簡単に言うとブロックチェーンをベースにした分散型アプリのプラットフォームになります。
しかし、いくつかこれまでの概念とは異なる部分があり、開発者とユーザーの双方にメリットがあるうえ難解なブロックチェーンの仕組みを究極にシンプル化しているのが大きな魅力と言えます。
Blockstackアプリを使うユーザー側として、これまでのアプリケーションと大きく異なる点は以下の3つ。
①アプリはクライアント側で処理・実行される
②ユーザーデータは自分の管理下にある
③1つのアカウントですべてのアプリを利用できる
「自分のデータは自分で管理する」というのが大きな特徴で、アプリ開発者や企業はユーザーデータを保持していません。アプリがデータにアクセスするにはユーザーの承認が必要で、逆に言うと開発者はアプリの実装だけに集中できます。
例えば長く使っていたアプリが突然終了したとします。しかし、ユーザーデータは自分が持っているので、別のアプリに変更しても元のデータをそのまま利用できることになります。
また、単純なREST APIが提供されているのでごく普通のJavaScriptを使って開発ができたり、一定の基準を満たすことで仮想通貨による報酬が得られる仕組みも提供されています。これにより、すでに数多くのBlockstackアプリが広告に頼らない収益を確保しているのも魅力の1つでしょう。
■「Blockstack」の使い方
それでは、Blockstackアプリをどのように利用すれば良いのかについて具体的に見ていきましょう。
必要なものはたった1つです! それは【Blockstack ID】と呼ばれるユーザーアカウントのようなもので、一般的なWebサービスを利用するときにユーザー登録する流れとほとんど同じです。
まずはBlockstackの公式サイトにアクセスして【Create ID】をクリックしましょう!
Blockstack IDを作成するかを聞かれるので【Create new ID】と記載されたボタンをクリックします。
固有のユーザー名を入力しましょう。
利用可能なユーザー名であれば次の画面に遷移して、パスワードやメールアドレスを設定します。
最終的に自分専用のダッシュボード画面が表示されたらOKです!
この画面のトップページには、数多くのBlockstackアプリがカテゴリ別に一覧表示されているのが分かります。これらすべてのアプリを今作ったアカウント1つだけで利用できるわけです。
それでは、どのようなアプリがBlockstackを利用して開発されているのか、次の章でいくつかピックアップして見ていきましょう!
■Blockstackアプリを使ってみよう!
Blockstack IDが取得できたところで、早速ですが実際に以下のアプリを使いながら利用手順について見ていきましょう!
【 Arcane Office 】
Arcane OfficeはBlockstackアプリとしては定番のオフィス系アプリで、Wordのようなドキュメント作成やExcelと同じような操作感の表計算アプリなどを提供しています。
使い方ですが、一般的なWebサービスと同じくログインページを開きます。するとBlockstack IDでログインできるボタンが表示されるのでクリックしましょう。
Blockstackのログイン画面に切り替わるので自分のIDをクリックします。
これでログインは完了です!
簡単ですね。
サービスごとにメールアドレスやパスワードなどの情報を入力する必要はなく、複雑なパスワードを考えたり覚える必要もないのでシンプルですね。本記事で紹介しているすべてのBlockstackアプリも、同じように自分のIDをクリックするだけでログインが可能になります。
ログインが完了したらArcane Officeを使った表計算アプリを利用できるようになります。
一般的なExcelと同じような基本機能を搭載しており、関数の使用やグラフによる可視化も手軽に利用できるようになっています。また、ファイルをExcel形式(xlsx)に変換して書き出したり、CSV形式によるエクスポートにも対応しています。
■おすすめのBlockstackアプリ!
Blockstackのプラットフォームはまだ始まったばかりですが、ビジネス・Web開発・プロジェクト管理・エンタメ…など、すでにBlockstackだけでさまざまなことを実現できるようになっています。
その中で、いくつかおすすめをピックアップしてご紹介するのでぜひ参考にしてみてください!
【 Dmails 】
Dmailsは高度に暗号化されたメールサービスで、ブロックチェーンベースのアプリとしては非常に使いやすいメールアプリといえるでしょう。特徴的なのは友人・知人のBlockstack IDを知っていれば、メールアドレスが無くてもメッセージを送信できる機能を搭載している点です。
また、ビットコインなどの仮想通貨を手軽にメールで送受信できる機能や、モバイルアプリとしてもリリースされる予定です。
【 Arcane Maps 】
Arcane Mapsは、まるでGoogleマップのような操作感で扱えるマップサービスです。スポット検索や経路探索などの基本機能が使えたり、お気に入りスポットの登録や衛星画像の確認などもできます。
また、プライバシー保護に重点が置かれておりログなども残らないので安心して利用できるのも特徴です。
【 WebStudio 】
WebStudioはドラッグ&ドロップで直感的にWebサイトを作成できるオーサリングツールです。レスポンシブなデザイン作成から細かい調整もプログラミング不要で設定メニューから簡単に行えます。
作成したWebサイトは、そのままBlockstackを利用してブロックチェーン上に無料で公開できるのも魅力的でしょう。
【 Taskstack 】
TaskstackはTrelloのような操作感でプロジェクトやタスクの管理ができるサービスになります。ボードの作成やタスク数に制限はないうえ、Blockstackの特徴でもあるユーザーデータを自分が保有していることで安全かつプライベートな管理ができるようになります。
【 Bitcoin4Photos 】
Bitcoin4Photosはクオリティの高い写真やイラストなどをBitcoin Lightning Networkを利用して売買できるサービスになります。Blockstackとの組み合わせにより仮想通貨でのやり取りが簡単になり、手数料も不要でブラウザから直接ダウンロードできるようになります。
【 Xenon 】
Xenonはブロックチェーンベースのマークダウンエディタとしては非常に使いやすい定番アプリです。カスタマイズできるエディタは自分好みのテーマカラーを選択することができ、人気のダークテーマに変更も可能です。また、タブ機能を搭載しているので複数のファイルを並行して処理することもできます。
【 Codeplay 】
Codeplayはインタラクティブなレッスンを通してプログラミング学習ができるサービスになります。さまざまな課題が各レッスンで提供されており、ガイドラインに従って実際にプログラムを組み立てることでクリアしていくというゲーム要素も兼ね備えています。
【 REVIEWHUNT 】
REVIEWHUNTは小さなタスクをこなすことで対価として仮想通貨の報酬を得られるサービスになります。例えば、アプリのダウンロードやレビュー投稿、アンケート調査、動画視聴…など、誰でも簡単に実行できるちょっとしたタスクばかりです。また、各タスクはクラウドファンディングのような形式で報酬総額に達した時点で終了となるのが特徴です。
【 Runkod 】
RunkodはGitHub PagesのようなWebホスティングサービスになります。HTML / CSS / JavaScriptで構成されたファイルをドラッグ&ドロップでアップロードするだけです。また、ブロックチェーン上へすぐに公開することができ、プロジェクト数や帯域幅などに制限がないのも特徴です。
【 Dcasso 】
DcassoはWebゲームの1種で、与えられたキーワードを制限時間内にフリーハンドで描画して投稿するというものです。サイトにはさまざまなユーザーのイラストが公開されています。BlockstackにはこのようなWebゲームも多数あり、ユーザー同士のコミュニケーションも活発です。
【 LOL Hunt 】
LOL Huntは主にYouTubeで話題になっている動画をランキング形式でリストアップしており、それをテレビのように続けて視聴できるサービスになります。お気に入り動画の投票や共有なども行えるようになっており、これらを総合的に判断してランキング化されています。
他にも、Blockstackには楽しいアプリがまだまだ豊富に提供されており、新規アプリも毎週のように追加・更新されています。アプリの一覧を見ているだけでも面白いので、ぜひみなさんも自分のお気に入りアプリを発見してみてください。
■Blockstackをもっと知る!
Blockstackは新しい概念がたくさん備わっているため、なかなか理解しにくい部分も出てくると思います。そんな時は公式で提供されているさまざまなイベントやリソースを参考にしてみると良いでしょう。
例えば、Blockstackのサイトでも公開されているイベント情報では、毎日のように開催されているのが分かります。
【 Blockstackイベント情報 】
オフイベントからオンラインで参加できるものまで、さまざまなバリエーションが用意されています。ほとんどが海外で開催されているイベントですが、日本にもBlockstackのイベントコミュニティがあるので日本語で学習したい方はチェックしておくといいでしょう。
<参考リンク>
・「Blockstack Tokyo」イベントページ
また、Blockstackアプリを開発したいというデベロッパー向けのリソースも豊富にあります。
【 Blockstack開発者リソース 】
1時間ほどでBlockstackアプリの基本を学習できるチュートリアルや、詳細なリファレンス資料などが充実しているので便利です。もちろん、Blockstackの仕組みや概念について詳しい解説が用意されていますよ。
もし何か疑問を感じたり分からないことが起きても、公式のフォーラムが用意されているのでいつでも質問できるようになっています。
■まとめ
今回は、ブロックチェーンをベースにした新しいプラットフォームをご紹介しました。
現在のネット社会はGoogle, Facebook, Amazonなどに代表されるような大手企業が膨大なユーザーデータを保持しています。Blockstackの普及によってユーザーデータは各自で管理できるようになり、本当の意味での非中央集権型のアプリが広まっていくかもしれません。
みなさんもぜひ今のうちにBlockstackの可能性に触れてみてはいかがでしょうか。
<参考リンク>
・「Blockstack」公式サイト
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