こんにちは。倉内です。
皆さんは同僚から「実は今月で退職するんです」と言われて「えっ!? 全然そんなそぶりなかったじゃないですか…!」と驚いたことはありませんか?
paizaはITエンジニアの転職サービスを運営しているため、ユーザーの皆さんから「退職や転職は自身のスキルアップ、キャリアアップの手段」という前向きな理由をお聞きすることもありますが、やはり今の職場に不満や問題点があって辞める場合も少なくありません。
一概に引き止めるのがいいとは言えませんが、まだ問題が小さいうちに解消することができれば大切な同僚を見送らずに済む可能性があります。
特にエンジニアの場合、辞められてしまうとそのエンジニアと同じだけできる人を自社に迎えるのはなかなか難易度が高いことです。
そこで今回は、退職や転職の前兆かも?という言動を集めてみました。皆さんの職場で思い当たることがあれば気にかけてみてください。
退職・転職を考えているかも?7つの兆候
個人ロッカーやキャビネットを整理し始める
退職指数:★☆☆
年末や年度末、期の変わり目でもなく、異動の予定もないのに少しずつ何かを片付けている…机の上に置いてあるものも心なしか減っている……
退職直前にまとめて片付けるのは大変なので、転職先が決まったあたりで書類を捨てたり、私物を持ち帰ったりという人は多いようです。
前職では受託開発のSEをしていたのですが、終わったプロジェクトの提案書や設計書もいつかまた使うかなと溜め込んでいましたが、転職が決まったときやっと迷いなくすべて捨てる(適切な処理方法で)ことができたので分かる気はします。
ただし、本当に少し仕事に余裕ができて掃除しているだけの場合もあり、退職確実とまで言えないかもしれません。聞いてみても「ちょっと整理整頓でもしようかなと思って」と返される可能性も高いです。
積極的に自身の業務について手順を明らかにする
退職指数:★☆☆
これまで黙々と開発業務をこなし、あまり作業手順を残すことをしなかった人が急にマニュアルを作成し始めたり、チームの人に教えたりし始めたら少し気にしたほうがいいでしょう。
もちろん属人化を避けるため、また、自身が不在時にでも業務に支障が出ないようにと思っての行動とも言えるので、これだけで判断はできません。
ただ、このように引き継ぎを徐々にやってくれる人はよくて、一番怖いのはほとんど何も残さずまさにサイレントで去ってしまう人なのですが…。
キーボードやマウスが会社支給のものに戻っている
退職指数:★★☆
業務効率を上げるため、エンジニアは自分が気に入ったキーボードやマウスを使用していることが多いと思います。
そんな人がふと気づくと会社支給のもの(PC付属品)に戻っている……。これは会社から支給されたものを退職時に返却するため持ってきた可能性があります。
仕事ぶりや話したときの雰囲気が一切変わらず、こういった些細な変化だけの人はスーッと辞めていくので気づきにくいです。
会社の飲み会や勉強会に来なくなる
退職指数:★★☆
退職を決断したあと、もしくは転職先が決まった状態では会社の集まりには顔を出しづらいので断ることが多くなります。
中には家庭の事情があったり、特に飲み会はもともとそういった場が苦手で来ないという人もいるので判断が難しいところですが、いつもは参加していた人が急に集まりに来なくなったときは要注意です。
こういった兆候がある場合、ごく親しい少数だけで集まって話を聞いてみるといいかもしれません。
体調不良が理由で休みがちになる
退職指数:★★☆
転職活動の選考が平日に入っていて有休を使ってやりくりしている可能性があります。その場合、半休もしくは遅刻・早退が多くなります。
それとは別に激務が続き、出社時間がだんだん遅くなり、体調不良で休みがちになるというケースもあります。これは前職で炎上プロジェクトを担当しているときに本当によく見てきた光景です…。
それはそれで退職や転職に気持ちがかなり傾いてしまうので注意しなければいけません。業務量や内容の調整で回復できることもあります。
ただ、季節の変わり目や現在のような不安定な社会情勢が原因で心身ともに疲れている可能性もあるので、「休みがちだな…」と思い当たる人がいたらさり気なく「最近どう?」と話を聞いてみてはいかがでしょうか。
会議の場で発言がなくなる・肯定的な意見しか言わなくなる
退職指数:★★★
これまで自分の意見を忌憚なく言っていた人、納得できないことには反論していた人、改善策を提案してくれていた人などが急に何も言わなくなったときは注意が必要です。
たとえば、機能実装やリリース日(納期)を優先するあまり、保守性やユーザーの利便性、デザイン面の考慮が十分できず負債となり、のちのち開発の妨げとなることがあります。
エンジニアはそれらを「あとからなんとかすればいい」でないがしろにしていると大変なことになるとよく分かっているため、はじめは重要性を主張したり改善提案をしたりと声を上げてくれることが多いでしょう。
劇的な変化が望めなくても、一歩ずつでも改善できる体質であればよいのですが、理解が得られず「この組織ではいくら言っても・やっても無駄だな」と思ったときに何も言わなくなります。こうなると一気に退職に心が傾きます。
また、自身にとって技術的な向上が見込めない環境だなと判断したときもためらわずに辞めていきます。
スーツで出社もしくは服装がフォーマルになった
退職指数:★★★
普段からスーツで仕事をする職場だと分かりにくいですが、そうではない職場であれば転職活動をしている可能性が非常に高いでしょう。
朝から着ているとあからさますぎるので定時後に着替えて…という場合もあります。その際も通常より荷物が多いので分かりやすいですが…。
エンジニアの場合、中途採用の選考ではスーツを指定されないことも多いとはいえ、いつもTシャツ・サンダルのラフな格好の人でも面接を受けにいくときは少しかしこまった格好をしてくると思います。
ちなみに自分事ですが、前の職場は私服で働いていたものの、リクルーターで学生と会う時期と転職活動時期がかぶっていたため、スーツを着て出社してもさほど怪しまれなかったという経験があります。
エンジニアが辞めない組織とは
冒頭でも述べたとおり、キャリアアップもしくはキャリアチェンジ、他にやりたいことができたなどの理由から会社を去る人はもちろんたくさんいます。
しかし、「ここに居続けても自分の成長につながらない」と判断して辞められる…というのはできれば避けたいものです。
以下の記事内容は人事担当者向けですが、エンジニアが会社を辞める原因と定着するための組織づくりについて書いています。
「当てはまることが多いな…」と危機感を抱いた方は、いきなり組織をどうにかしようというのは大変なので、まずは身近な人に声をあげてみるといいでしょう。
まとめ
比較的分かりやすいものから、判断が難しいものまで、エンジニアが辞める前兆になりそうな言動について見てきました。
自分自身、転職経験も転職する同僚を見送ってきた経験もありますが、あとで思い返してみたら突然辞めたように見えて、実は前兆があったということがほとんどだなと思います。
組織の問題点を改善することは簡単な話ではないですが、見過ごさないように気を配りたいですね。
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