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paiza開発日誌

IT/Webエンジニア向け総合求人・学習サービス「paiza」(https://paiza.jp ギノ株式会社)の開発者が開発の事、プログラミングネタ、ITエンジニアの転職などについて書いています。

【社長に聞いた】起業を考えているITエンジニアが読むべき本12冊

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Photo by Jan

f:id:paiza:20140916135428p:plainこんにちは。谷口です。

ITエンジニアの方々の中には「いずれは起業を考えている」という方もたくさんいらっしゃるかと思います。

最近は会社員としての転職だけでなく、フリーランスや起業など、様々な働き方を選ぶことができます。また、起業については昨今のスタートアップの資金調達のニュースが出たり、起業家がブログ等で情報発信をしていたり、そういった情報を掲載した書籍も増えており、「自分もやってみたい!」と思われる方も増加しているようです。

ただ日本では、初年度に倒産廃業する割合が個人事業ベースで37.7%、企業ベースで20.4%倒産、廃業している経済産業省「工業統計表」ベースの集計)という状態ですので、あまり調べもせずいきなり起業するということはお勧めできません。

特にWebサービス等の自社サービスで企業起業する場合は、どういった業界でビジネスを起ち上げるのか、どのようなビジネスモデルにするのかが重要で、一旦始めてしまうとそれを変更するのも至難の業です。ですので、事前に何かとリサーチをしておくということが非常に重要となります。

まずは日本での起業における背景を見てみましょう。

■日本での起業における背景

◆企業の創設後経過年数ごとの生存率の平均値

先ほどのデータとは若干数値が異なりますが、中小企業白書に掲載されている、帝国データバンク登録企業ベースで1980~2009年に創設された企業の創設後経過年数ごとの生存率の平均値のデータを見てみましょう。
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帝国データバンク登録企業のため、先ほどのデータよりも生存率が高いですが、それでも10年後には約3割の企業が、20年後には約5割の企業が撤退しており、新規企業は絶えず市場に参入していますが、創設後の淘汰もまた厳しいことが伺えます。

中小企業白書 2011


◆VCからの投資額の増加

一方で、ベンチャー企業の資金調達金額を調査した結果、資金調達を行った企業数は2013年に続き減少していますが、2014年の調達金額は1,154億円と、2013年の1.5倍を超えています。
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さらに、資金調達を行ったベンチャー企業の実数はやや減少傾向にありますが、インターネットを利用したビジネスモデルを持つ企業(インターネットビジネスモデル企業)数の割合は、2014年では75%を超え、2012年以降ほぼ同じ割合となっています。

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資金調達額に関しては1社あたりの調達が大型化し、企業後業績を伸ばし、実績を上げつつあるベンチャー企業に多くの投資が集まる傾向にあります。

◆IT系は起業する人が若い

また、起業家が起業した時の年齢では、IT関連およびインターネットビジネスモデル企業の起業家は、20代後半が起業のピークとなっています。

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一般的な起業家では60代の割合が最も高いそうですが、IT関連およびインターネットビジネスモデル企業の起業家では、30代を中心により若い年齢で起業していることが分かります。


昨今の状況で特徴的なのは、ベンチャー企業の資金調達が大型化していることです。調達金額は大幅に増加している一方、資金調達を行った企業数はやや減少しており、ベンチャー企業に対する投資は大型化する傾向にあります。なお、ベンチャー企業のうちインターネットを利用したビジネスモデル(インターネットビジネスモデル)を持つ企業の割合は、調達金額、企業数のいずれにおいても70%を超えており、大きな存在感を示しています。

ただ、実際に起業をした場合は、当然ですが会社員の頃のように、会社から与えられる仕事をやっていれば給料がもらえるというわけではありません。特に受託ではなくWebサービス系企業を起ち上げる場合は、特に事前の準備や計画、市場の選び方や最初のメンバー集めが大変重要なので、何かと先人の実績から勉強しておいた方がよいでしょう。

今回は、日本のベンチャー企業の背景から、起業をする前に読むとよい書籍起業をしたときに読むとよい書籍事業が軌道に乗り始めたら読むとよい書籍という軸で、実際にベンチャー企業の社長に聞いた、起業を目指す方におすすめの書籍を集めてみました。

IT人材白書:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構


■起業をする前に読むとよい書籍

◆1.ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則

「ビジョナリー・カンパニー」の続編にはなりますが、前作よりも2のこちらの方が良いという話もよく聞きます。

本書では「株式運用成績が15年にわたって市場並み以下の状態が続き、"転換点"の後は一変して15年にわたって市場平均の三倍以上になった企業」をGREAT(偉大な企業)と位置づけ、フォーチュン誌のアメリカ大企業500社のリストに登場した企業を対象として調査を行い、その結果をまとめている本です。GOOD(並みの企業)からGREAT(偉大な企業)に飛躍した11社と、対照的にGOODのままGREATになれなかった企業11社、GREATになったがそれを15年持続できなかった企業6社と比較・分析がされており、飛躍する企業の共通点が実例をもとによく分かります。

起業のティップスが載っているわけではありませんが、「偉大な企業とはどのような企業なのか」ということに触れられるため、会社とは何なのかということを考えるのに最適な本といえるでしょう。また、起業後に改めて読み返してみても色々な発見があるでしょう。

◆2.社長失格

社長失格

社長失格

1984年にザップというゲーム会社を立ち上げ、1991年にハイパーネットを設立した板倉雄一郎氏が、起業をし、成功を経て、そして97年に37億の負債を抱えて倒産をするまでが書かれたノンフィクションです。元社長の方が倒産の理由を失敗談として生々しく書いてくださっているので、起業するときのリスクや失敗例として参考になるところがたくさんあると思います。

広告表示をすることでインターネット接続を無料にし、集めたユーザーのネットでの動きを収集し、ターゲティング広告を打つというビジネスモデルを考案した著者が、システムのできる前から多額の資金調達に成功するまで、そしてベンチャーブームの終了で資金難に陥り倒産に追い込まれるまでの怒涛の日々がリアリティをもって描かれています。

ビジネスの面白さと同時に、人を巻き込み飲み込んでいく狂気の世界も垣間見えて、しびれます。若干バブリーな話になりますが、最高に面白い書籍です。

◆3.ずっとやりたかったことを、やりなさい。

ずっとやりたかったことを、やりなさい。

ずっとやりたかったことを、やりなさい。

脚本家・アーティストのジュリア・キャメロンが実践した、自分の創造性を回復させるためのメソッドが書籍化されたものです。

翻訳に癖があるのと自己啓発っぽい書籍は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、2001年の初版からずっと売れ続けている書籍で、実践的なやり方で自分の創造性を前向きに目覚めさせる方法が書かれています。自分自身に対する否定的な感情を取り除いて、肯定的に生きる事でもっと創造的になれるというのが本書のメッセージです。

起業と直接の関係がある本ではありませんが、起業の際は、起業しても失敗するかもしれないという不安や周りの反対といった様々な外圧にのしかかられ、自分の本質を見失いがちです。そういった際に、「本当の自分は何をやりたいのか?」ということを気づかせてくれる書籍だと思います。

◆4.成功者の告白

成功者の告白 (講談社+α文庫)

成功者の告白 (講談社+α文庫)

小説形式で、会社の成長ステージ毎に起きる問題点やノウハウが分かりやすく書かれています。どのように事業が起ち上がっていくのか、しばらくたって人が増えてきたときに起こる「組織化の壁」とはどういうものかなど、事業進捗のこういうタイミングでこういう問題が起きるという典型的パターンが物語として書かれています。

起業前から起業後にある程度成功するまでがどんなものなのかということを疑似体験できるので、「起業したいな~」と考えている方が読むのに最適な書籍だと思います。

■起業をする直前、起業時に読むとよい書籍

◆5.リーンスタートアップ

リーン・スタートアップ

リーン・スタートアップ

リーン・スタートアップとは、新しい製品やサービスを開発する際に、作り手の思い込みによって顧客にとって価値のないものを作ってしまうことに伴う、時間、労力、資源、情熱のムダをなくし、時代が求める製品・サービスを、より早く生みだし続けるための方法論です。

「先の見えない不確実ないまの時代、失敗をくり返さなければすばらしい新製品は開発できず、価値を正しく見極め、失敗をムダにしないためのアプローチがリーン・スタートアップです」とあるように、「構築‐計測‐学習」というフィードバックループを通して、顧客も製品・サービスも生みだし育てるのマネジメント手法が学べる一冊です。

アジャイル開発を事業開発にしたらこうなった」という感じの書籍なので、エンジニアの方には理解しやすいかと思います。

特にB2Cサービスをお考えの方にお勧めです!

◆6.アントレプレナーの教科書

アントレプレナーの教科書

アントレプレナーの教科書

シリコンバレーで8社のハイテクベンチャーに従事し、いくつものベンチャーを自身で成功に導いたシリアルアントレプレナーによるベンチャー立ち上げ方法論の集大成です。

顧客発見→顧客実証→顧客開拓→組織構築」の4ステップからなる「顧客開発モデル」についての実践的手法を詳細に解説しています。

◆7.ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

3Mやエリクソン、デロイトといった一流の企業やコンサルタントが採用しているビジネスモデルの概念は、実践的かつ革新的なテクニックで形作られています。ビジネスモデルを9つの要素に分解することで、深いレベルで顧客、販売チャネル、パートナー、収入の流れ、原価構造などが解説されており、ビジネスモデルの理解、設計、実行を系統的に学ぶことができる書籍です。

起業直前にビジネスモデルを考えているときに、考えを整理するのに役立つでしょう。

◆8.起業のファイナンス 増補改訂版 ベンチャーにとって一番大切なこと

ベンチャーファイナンスの全体像」「会社の始め方」「事業計画の作り方」といった章立てを通して、ベンチャー・キャピタルからの資金調達の方法や注意点、ベンチャーファイナンスに関する情報が分かりやすく解説されています。

起業をする際に必要な資本政策の知識が詰まった一冊です!

■事業が立ち上がり始めてから読むとよい書籍

◆9.Hooked ハマるしかけ

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

  • 作者: ニール・イヤール,ライアン・フーバー,Hooked翻訳チーム,金山裕樹,高橋雄介,山田案稜,TNB編集部
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2014/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (3件) を見る
トリガー(きっかけ)→アクション(行動)→リワード(報酬)→インベストメント(投資)」という行動心理学とデザインに裏打ちされた「フック・モデル」のフレームワークを経て、豊富なケーススタディーを通して「人がなぜハマるのか」について解説しています。

事業をドライブするための施策を考えたり、サービスの継続率向上などを考える際に読むとよいでしょう。

◆10.HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか

HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか

HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか

マーク・ザッカーバーグラリー・ペイジも絶賛している書籍の翻訳版です。

シリコンバレーで一番注目されるベンチャーキャピタル(VC)、アンドリーセン・ホロウィッツを共同創業したベン・ホロウィッツが、起業家時代に経験した実例や、様々な困難を解決してきた指針を書いています。

特に社長として、起業仲間を降格させなければいけない場合や、事業転換の決断時など、答えのない困難な問題にどのように向き合うとよいかについてのアドバイスが書かれています。起業直後は事業をどう起ち上げるかということが課題となりますが、軌道に乗り出すと、組織作りや人間関係の問題、次の事業展開など、起業直後とは違う意味での困難な問題が発生してきます。そういう問題に直面したときに読むとよい一冊でしょう。

◆11.Team GeekGoogleギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

Googleプログラマを経てリーダーを務めるようになった著者が、「チームを作る三本柱」や「チーム文化のつくり方」から「有害な人への対処法」といった項目を通し、実話をもとに「エンジニアが他人とうまくやる」コツを紹介しています。

チームで仕事をするときに大切なことやマネジメントや教育についての解説もありますので、エンジニア出身者が起業する際に非常に役立つ書籍だと思います。

◆12.アントレプレナーマネジメントブック―MBAで教える成長の戦略的マネジメント

アントレプレナーマネジメント・ブック―MBAで教える成長の戦略的マネジメント

アントレプレナーマネジメント・ブック―MBAで教える成長の戦略的マネジメント

既に絶版になっているため中古でしか購入できませんが、組織が直面する「成長の痛み」とは何かということを、先進企業の事例を中心に7つの成長段階に分けて書かれた良書です。先に紹介した「成功者の告白」とかぶる部分もありますが、こちらはより分厚く、事業がスケールした際についてまでがより深く書かれています。

ただし事業の作り方についてはあまり書かれていないので、事業が軌道に乗り始めて、さらに人数が増えてきてから読むとよい内容になっています。また、この先事業が成長するにつれてどのような問題が起こるのかを知りたいという方にも最適な一冊かと思います。中古でプレミアがついてしまっているので、手に入れようと思うと少々高くつくのが難点です。

■まとめ

今回は独立したい方の中でも、フリーランスとしてやっていきたいというよりは、自社サービスなのどの事業を起こして起業をしたい方、ゆくゆくは人を雇って会社を経営していきたい方向けの書籍をセレクトしてみました。

多くの方が言っていることですが、起業をするに当たって「絶対に失敗しない方法」というのは存在しません。むしろスタートアップは基本的には失敗するものなので、いかにそこから学びを得て、素早く方向転換をできるかということが重要だったりもします。

そのためには、失敗ができる限り小さく済むように、先人の経験を学んだり対策を講じたりしておく必要があるでしょう。

興味が湧いた書籍があればぜひ読んでみてください!


※ちなみにpaiza運営元のギノでは、一緒に事業を作っていきたいエンジニアを募集中です!!



paizaではスキルのあるエンジニアがきちんと評価されるようにし、技術を追い続ける事が仕事につながるようにする事で、日本のITエンジニアの地位向上を図っていければと考えています。特にpaizaではWebサービス提供企業などでもとめられる、システム開発力や、テストケースを想定できるかの力(テストコードを書く力)などが問われる問題を出題しています。

テストの結果によりS,A,B,C,D,Eの6段階でランクが分かります。自分のプログラミングスキルを客観的に知りたいという方は是非チャレンジしてみてください。

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