就活で最後の難関と言えるのが「最終面接」です。
「一次・二次が通ったら最終も通るのでは?」と思うかもしれませんが、最終面接での合格率は平均すると50%程度と言われており、2人に1人は最終面接で落選していることになります。
そこで今回は、エンジニアを目指す就活生の方向けに一次・二次面接と最終面接の違いや、それぞれの面接官が見ているポイントについて解説します。
【目次】
一次・二次面接ってどんな面接?
面接官:人事担当者、先輩エンジニアや開発チームのリーダー
主に聞かれること:学生時代の経験、エンジニアの業務・IT技術・プログラミングについての理解など
一次・二次の面接官は、入社後に一緒に仕事をするであろう先輩エンジニアやチームリーダー、もしくは人事担当者などが務める場合も多いでしょう。
ここでは主に学生時代に力を入れてきたことやプログラミング経験、ITエンジニアの業務やIT技術についてどれくらい理解しているかなどを聞かれます。面接官は、応募者を「自分たちの会社やチームに入れても問題なく一緒に働けそうか?」といった目線で見ています。
事前準備としては自己PRや普段勉強している内容について整理し、企業研究・業界研究しておくとよいでしょう。
また一次面接では応募者が一方的に質問されるだけでなく、面接官側から事業内容や業務内容に関する説明をされることも少なくありません。応募者としても、面接官の話を聞きながら「この会社が自分に合っているかどうか?」を考えてみるとよいでしょう。
なお一次・二次面接では、面接官が迷った場合やとくに問題のなさそうな応募者であれば「とりあえず通す」という判断になる傾向があります。特別高い評価ではないけど、とくに問題があるわけでもない応募者の場合、「落としてしまうのはもったいないし、次の選考に判断に任せよう」という判断になるのです。また選考途中や内定後に辞退者が発生するのを見越して、あらかじめ採用予定人数より多めに通過させておくこともあります。
最終面接ってどんな面接?
面接官:社長や役員
主に聞かれること:これからどのようなエンジニアになりたいかなど
最終面接の面接官は、主に社長や役員などが務めることが多い傾向です。とくにエンジニアの場合は、CTOなどエンジニア組織のトップにあたるポジションの人がいるケースが多いでしょう。
一次・二次の面接官は、どちらかといえば「目先の仕事を一緒にやっていけそうか?」という観点で応募者を見ています。対して役員や社長は、3~5年程度の長期スパンで「この応募者はうちの会社に合いそうか、活躍してくれそうか、採用することが会社にとってプラスになりそうか?」といったことを考えています。
また、一次・二次は「迷ったら通す」ができましたが、最終面接は「この人を本当に入社させるのか、不採用にするのか」の選考です。そのため「迷ったからとりあえず内定」という判断にはならず、少しでも懸念や不安要素があれば落選となってしまいます。
最終面接でよく聞かれる質問の対策
入社したら何がしたいか・どのようなエンジニアになりたいか
たとえば
- 日本のゲームを海外に進出させたくて、人気ゲームアプリの国際展開を狙っている御社でならそれが実現できると思いました
- プログラミング教育がもっと広まるべきだと思っているので、学習サービスを開発している御社に入社して、誰もが気軽にプログラミングを学べるようにしたい
など、応募先が掲げるビジョンや事業内容を把握した上で「このようなところが自分のこういうビジョンに合っているんです」と伝えられるとよいでしょう。
ここで「御社のサービスや事業内容にはあまり興味がないですが、開発環境が希望と合っているので……」といった感じだと、「うちとは合わないな」と判断されてしまうかもしれません。
とくに社長や役員の場合、「スキルを満たしているかどうか」だけではなく、本人の向き不向きや志向性なども重視した上で「この人が成長できるフィールドを用意できるか」を考えています。
「スキルがマッチしていればビジョンが違っていても仕事に支障はないのでは?」と思うかもしれませんが、とくに自社でサービスやプロダクトを開発している企業では、エンジニアもサービス企画や技術選定などに関わる場面がよくあります。そのため、「サービスの内容に興味はない」「とくに仕事でやりたいことなどはない」「プログラミングができればなんでもいい」といった意識の人は敬遠されてしまうのです。
自分なりの軸があって、話に筋が通っているか
ここで言う「軸を持っている」とは、「個人としての目標や課題感を持ち、それに伴った行動ができる」ということです。
話の内容に具体性がなくてあいまいな人、これがしたいという軸が感じられない人、言っている内容がころころ変わる一貫性のない人などは、面接では評価されません。
極端な例ですが
- (BtoB企業の面接なのに)ゲームアプリの開発がしたいです。
- Web開発をしたいです。いま勉強しているのはC言語だけです。
- スタートアップでいろいろな業務に携わりたいですが、こういう業務は苦手なのでしたくないです。
- はやっているし簡単そうなので、○○言語を使いたいです。ほかと比べてどんな特徴があるかはわかりません。
といった人は、「言っていることとやっていることにずれがある」「あまりきちんと考えていないんだな」と思われてしまうでしょう。
また前の項目と同様で、面接官は本人の向き不向きや志向性も重視した上で、「応募者が成長できるフィールドを用意できるか」を考えています。そのため、話の内容からそれが見えてこない応募者は敬遠されてしまうでしょう。
まとめ
面接は、応募者としても「はたしてこの企業は自分のビジョンにふさわしいのか?」を見極める気持ちで臨むといいでしょう。そのためにはきちんと自分のビジョンや軸を持ち、それが伝わるような受け答えができるようにしておくことが大切です。
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(文:谷口智香)
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