どうも、まさとらん(@0310lan)です!
今回は、膨大な量のAPIを横断検索できてそのままブラウザ上でテスト実行も可能なWebサービスのご紹介です。
元々はRapidAPIが提供していたサービスを楽天がパートナー契約を結んだことで、日本語でも利用できるようになりました。2018年末にはバージョン2.0となり改良も進んでいます。
APIの開発者やWeb開発に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください!
【 Rakuten RapidAPI 】
■「Rakuten RapdAPI」の使い方
それでは、実際に使いながらどのようなサービスなのかを見ていきましょう!
最初に、トップ画面から【新規登録】ボタンをクリックしてユーザー登録を済ませておきます。
メールアドレス・パスワードなどを設定すればすぐに登録できます。
(※GitHubやGoogleアカウントでも登録可能です)
登録が完了したら、すぐにでも多彩なジャンルのAPIを試すことができるようになります。
およそ8000種を超えるAPIを横断検索できるうえ、ブラウザ上からそのままAPIを利用してどのような結果を取得できるのか試すことも可能です。
位置情報、グルメ、交通機関、音楽、ビジネス、天気、ゲーム、決済、地図、機械学習、SNS…など、多岐にわたるカテゴリから目的のAPIを探すこともできるようになっています。
Rakuten RapidAPIで公開されているAPIは、無料で使えるものから有料で提供されているものまであります。
利用プランとしては以下の3通りになります。
- 無料プラン:すぐにでも無料で利用できるAPI
- 有料プラン:課金をすることで使えるAPI
- フリーミアム:制限を超えるまでは無料で使えるAPI
ほとんどのAPIが【無料プラン】か【フリーミアム】で提供されており、気軽に試せるのは魅力的です。
■APIを試してみよう!
ここからは、実際にAPIを試しながらどのような情報が取得できるのか見ていきます。
まずは面白そうなものを1つ選んでみましょう。今回は、無料APIの中から【URL Shortener Service】というものを選んでみます。
このAPIは長いURLを短縮してくれる機能を提供しているので、BitlyのようなWebサービスを簡単に構築できるわけです。
ちなみに、各種APIの下段には信頼性を簡単にチェックできる情報が表示されています。
主に、以下の3種類が確認できます。
- 人気度:コール数とユーザー数から算出されたスコア
- レイテンシ:過去1ヶ月の平均レイテンシ
- 稼働率:過去1ヶ月の平均正常稼働率
APIを利用する際は、上記の数値を参考にしておくとよいでしょう。
次に、APIを選択すると詳細画面が表示されます。
この画面では、APIの概要、提供元のWebサイト、コメントなどの情報を確認したり、実際にテストを実行して結果を確認することも可能です。
たとえば、パラメータの箇所で任意のURLを入力してみます。
そのまま【テスト】ボタンをクリックしてみましょう。
すると、レスポンスとして見事に短縮されたURLが取得できているのが分かります。
この短縮URLを実際にブラウザで開くと、元のURLと同じWebページが表示されます。
■プログラムにAPIを組み込んでみよう!
APIのテストでうまく短縮URLが取得できることが分かったので、今度は実際にプログラムとして利用してみましょう。
【コードスニペット】の項目から自分の好きな言語を指定することができます。今回は、Node.jsを利用してみましょう。
【SDKをインストール】と書かれたボタンをクリックします。
すると指定した言語でAPIを利用するための方法とコードスニペットが表示されます。
これを参考にしてプログラムを組み立てればよいわけです。
まずは、HTTP通信を簡単に記述できるrequestモジュールを次のようにインストールします。
$ npm install request
Node.jsから利用できるようにrequire()を記述すれば準備完了です!
const request = require("request");
短縮したいURLは、とりあえず変数に格納しておきましょう。
const targetURL = 【短縮したいURL】
あとは、requestモジュールのオプションを記述しておきます。
const options = { method: 'POST', url: 'https://url-shortener-service.p.rapidapi.com/shorten', headers: { 'x-rapidapi-host': 'url-shortener-service.p.rapidapi.com', 'x-rapidapi-key': 'g17f*****************e753f', 'content-type': 'application/x-www-form-urlencoded' }, form: {url: targetURL} };
固有のAPIキーと短縮したいURLが記述されていることを確認しておきましょう。
最後にrequest()を実行すれば、短縮されたURLを取得することができます!
request(options, (error, response, body) => { console.log(JSON.parse(body)); })
このAPIを使えば、ユーザーにURLを入力してもらって短縮URLに変換することが非常に簡単な記述で実現できることが分かります。
他にも、C#,GO,Java,Python,Ruby,PHP,JavaScript,Swift,shell…など、さまざまな言語によるコードスニペットも用意されているので、お気に入りの言語を使ってぜひ試してみてください!
■ダッシュボードで利用状況を確認しよう!
Rakuten RapidAPIには自分専用のダッシュボードが提供されており、現在利用しているAPIの進捗状況などを把握できるようになっているのでご紹介しておきます。
画面上部のメニューから【ダッシュボード】をクリックします。
(※初回のみ再ログインが必要です)
【My Apps】タブから、現在のアカウントで利用しているAPIの状況がグラフで可視化されているのが分かります。
利用ログもAPIごとに細かく記録されており、「どんな機能を使っているか?」とか「エラーが起きていないか?」なども確認できます。
特に、課金をしてAPIを使っている場合は、現状の利用頻度をリアルタイムで確認できるのはありがたいです。
また、Rakuten RapidAPIの面白いところは単純にAPIを使うだけでなく、APIを開発して提供することも可能な点です。そして、世界中の人にAPIを利用してもらうことで収益も得られる仕組みを搭載しているのは大きな魅力でしょう。
ちなみに、2019年9月時点で人気のAPIは以下のとおりです。
- Google Translate:言語間の翻訳
- Twilio SMS:SMSによるメッセージング機能
- SendGrid:電子メールの配送サービス機能
- imgur:imgur.comによる画像・ギャラリー操作
- Yahoo Finance:株価・相場などの情報取得
- Movie Database:さまざまな映画、テレビの情報取得
- SpotifyPublicAPI:音楽のサンプル視聴、情報取得
- uNoGS:Netflixのカタログ情報や最新情報の取得
- LINE Messaging:LINEボットの作成・制御
- Google Play Store:ストアのレビューやランキング情報
- Skyscanner Flight Search:飛行機のチケット価格など
これらのAPIを活用して、オリジナルのWebアプリ開発を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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■まとめ
今回は、多彩なAPIを横断検索したりブラウザ上でテスト実行できるサービスをご紹介しました。
Rakuten RapidAPIは、利用者側も提供者側にもメリットの多いサービスであり、APIのマーケットプレイスとしては世界最大級の規模を誇ります。
検索画面から面白い機能を提供しているAPIを眺めているだけでも気づきや発見があるので楽しいです。使い方も非常に簡単なので、何かWebアプリを開発したい人はぜひ遊んでみてください。
<参考リンク>
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