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エンジニア向け・転職してはいけない企業の見分け方

私はpaiza転職で、エンジニアを目指す方の転職活動やエンジニアを採用したい企業の採用活動をお手伝いしつつ、Webメディア「Tech Team Journal」(TTJ)の運用にも携わっています。

今回は、TTJで見つけたエンジニアの転職に役立つ記事をご紹介します。

永見薫さんのこちらの記事です。
ttj.paiza.jp

転職をするにあたって、応募先の企業や業務内容が自分に合うかどうかは、面接などを通して見極める必要があります。

しかし、中には転職エージェントさえ知らない内部事情があることも……。

今回は、こちらの記事を抜粋してご紹介します。

社長ファーストで帰れない企業

永見さんは社会人10年目のころに、転職エージェントを通してある企業に応募されました。

最終面接では社長と意気投合され、職種も希望通りだったため永見さんはその企業に入社されます。

しかし、永見さんは入社早々違和感を覚えます。

社長が執務スペースに入るとオフィスの社員が全員起立し直立不動になる。そして100デシベルはあろうボリュームで「おはようございますっ!!!」と声を張り上げ、全員腰を90度に折ってあいさつをする。社長が部屋に入るまでは、誰も一歩も動くことができないのです。

あいさつに続き求められたのは、社訓の唱和です。暗記ができているか、テストが入るものだから、気が抜けない。その日も社訓を唱和しきれなかった新人社員が、罵倒を浴びていました。その雰囲気はまさに軍隊というべきでしょう。

実は私も初めての転職先が、同じように毎朝社訓の唱和から始まる企業だったため当時のことを思い出して胸が痛みます。

さらに、永見さんがおかしいと感じたのはあいさつや社訓の唱和だけではありません。

社長の朝は早く、7時にはオフィスに出社します。社員全員で出迎えをしないといけないため、社員はそれより前に全員揃っていないといけない暗黙の規則。つまり朝7時前に出社をしないといけないのです。

しかし、転職エージェントから提示された就労規則には、明確に「9時から18時まで」と記載がありました。「どうして?」と込み上げる思いや疑問をぶつけることができる空気感は、一切ありません。

朝も早いのですが、同時に帰社も遅いのが社長。最低20時まではオフィスにいて、社員は断りなしに帰宅することができません。つまり社長が帰るまでは誰も帰ることができないのです。

(中略)

中途社員を入社させるために、見せたくない規則については触れない言わない、隠す。たとえ転職エージェントの担当者にさえも。ということです。

転職エージェントも、もちろん募集企業の状況をすべて把握しているわけではありませんが、あまりにも実態とかけ離れているのは問題ですね。

実態を隠して中途の入社が決まっても、応募時の求人情報や希望とあまりにも違っていた場合は、早期退職を招くことになってしまいます。

実際に永見さんも、こちらの企業では長続きせず退職されたそうです。

いつまでも一人立ちさせてもらえない企業

また永見さんは30代のころに、営業職としての転職が決まりました。

前職で同様の業務経験があった永見さんは、OJTが終われば一人で営業に出ることになると考えていましたが、実際は……。

来る日も来る日も一人で営業に出ることができません。しかも業務内容は、同業他社であった前職とやっていることは変わりはない。できないことはない業務でした。

「そろそろ営業に出させてくれませんか?」と私は提案をします。

その度に返ってくる返事は、

「でも、女性だしね……」

「一人だと心配だよね……」

「もう少し勉強してからにしようか」

と歯切れの悪い言葉ばかり。一向に独り立ちできる日が来ません。

釈然とした日々を過ごしながら、ついにこの企業で営業職として独り立ちすることはなかったそうです。なぜこのようなことに……。

どうやらこれまで社内の風潮として「女性はサポート人材」という認識があったようで、それまで社内で総合職として第一線の立場で仕事をしている女性は誰一人もいなかったのです。役職として「総合職」と記載があったとしてもそれが仮の姿でしかなかったのです。しかし、なぜこうした実態を隠して採用したのでしょうか。

エンジニアが転職してはいけない企業を見分けるポイント

前述の通り、転職エージェントも募集企業のすべてを把握しているわけではないため、入社前にすべてを見抜くのはほとんど不可能です。

ただし、面接を通して応募先の実態を知ったり、情報収集をしたりすることは可能です。

「永見さんのように転職先で予想もしなかった目に遭った経験がある」「もう転職で失敗したくない…」という方は、ぜひ以下のポイントに注目してみてください。

求人情報よりも下回った給与額を提示されていないか

採用においては、「求人記載額を下回る額で採用する場合、その理由を説明しなければならない」と法律で決まっています。またこの理由についても、たとえば「求人の必須要件に対して○○言語のスキルとWeb開発の経験が不足しているので、記載額よりもこれくらい下回ります」などと、減額要因を明示しなければなりません。説明がない場合は、法律違反で罰則対象です。

paizaでは、求人記載額を下回る額で内定オファーを出そうとする企業には必ず明確な減額理由を聞いています。また、明確な理由がない場合は企業側に「その額での内定オファーはできない」とお伝えしています。

内定承諾期限が極端に短くないか

たとえば、「4月1日入社募集の求人で最終選考が3月下旬」「もう一人候補者がいて、あなたが辞退するならその候補者に内定を出す予定」などの事情で、早く返事がほしい場合もあるでしょう。

ただしきちんとした企業なら、そういった事情も説明した上で期限を提示するはずです。

明確な理由もなく、内定承諾を急かしてくる企業は要注意です。検討する時間をくれない企業は「他社と比較・検討されたら承諾してもらえないような条件だから、考える時間を与えたくない」といったケースが少なくありません。

paizaでは、内定承諾期限の設定が短かすぎる企業には必ず理由を聞いています。もちろん応募者の都合もありますから、前述のような明確な事情がない限りは、最低でも一週間程度は待ってもらえるように交渉します。

以下のような質問にきちんと答えてくれるか

労働時間(残業時間)

たとえば「エンジニアのみなさんの労働時間は平均どれくらいですか」「一日の平均的な業務の流れについて教えてください」といった基本的な質問に対し、「まあ人それぞれだからね……」などとはっきり答えてくれない企業は要注意です。

「残業が多すぎるなど、採用に不利な条件のため教えてくれない」もしくは「本当に把握していない=きちんと社員の労働環境を管理していないし、改善する気もない」という可能性が高いからです。

評価制度

たとえば「スタートアップで一人目のエンジニア採用なため、正直評価制度はまだ固まっていない。これから一緒につくっていきたいので意見をください」といった事情の説明があれば、またそれに納得がいけばとくに問題はないでしょう。

ただ、これも明確な事情もなしに評価制度が固まっていない、入社前に聞いて教えてくれない企業の場合は要注意です。技術者をきちんと評価する基盤がなく、きちんと仕事をしていても評価されない環境である可能性が高いといえます。

面接で技術の話がきちんとできるか

エンジニア職の面接なのに、面接で技術の話がほとんど出てこない企業や、出てきても「Javaの経験が3年、それなら大丈夫だね」といった程度で終わってしまう企業は要注意です。

「Java開発の経験が3年ある」といっても、具体的にどのような業務を担当してきたのか、どれくらいのスキルがあるのかといったことはわかりません。それなのに技術レベルを年数でしか判断しない企業は、エンジニアをきちんとスキルで評価しているか怪しいでしょう。

まとめ

永見さんは、最後に

現代は、転職がしやすくなった時代。とはいえ、転職を繰り返すことは勇気がいるし、エネルギーがいること。誰だって健やかに働くことができる1社と出会いたいですよね。

と締めています。

たしかに転職しやすい時代になったとはいえ、事前情報と実態があまりにもかけ離れていたせいでまたすぐに転職……などといった結末は避けたいですよね。

エンジニアが正しく評価されない・活躍できないようなブラック企業に入社してしまうと、皆さんの貴重な時間とスキルが無駄になってしまいます。

採用選考を受けていて、よくわからないことや聞きにくい質問、「これってどうなんだろう?」と思うことなどがありましたら、いつでもpaiza運営事務局にご相談ください。

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(文:谷口智香)





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