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北海道大学IT研究会「HUIT」× paiza 新歓イベントで合同LT会を実施!

2024年4月23日、北海道大学の学生を中心としたサークル「北大IT研究会(HUIT)」が開催する新歓イベント「HUIT 春の大新歓2024」の4日目にpaizaが参加、合同LT会を実施しました。今回はその模様をお伝えします。

【目次】

十人十色の興味関心のもとに集まるIT系サークル

今回の合同LT会ではまず、HUITの部長であるmisaizuさんが同サークルの活動を説明しました。

HUITは、IT分野に興味を持つ学生が集まるサークル。競技プログラミングやハッカソンへの出場のほか、個人開発や3Dモデリングに取り組むメンバーがいるなど、目的や興味関心もさまざまです。misaizuさんも競技プログラミングに参加するかたわら、ハッカソンへも出場するなど、サークルを通じて学びや興味の幅を増やしているといいます。

毎週金曜日にコワーキングスペースに集まり、LT会や勉強会、サークル企画のハッカソンを開催しています。そのほか、企業とのコラボによる勉強会やLT会の企画や北海道大学の集中講義にも協力するなど、サークル内外での活動も活発に行われています。

「そのほか、メンバーが個人的にJPHACKS(日本最大級の学生ハッカソン)やICPC(国際大学対抗プログラミングコンテスト)など、外部のハッカソンや競技プログラミングコンテストなどにも出場しています。とにかくさまざまな分野に興味関心のある学生が集まり、学びを深めながら十人十色のアウトプットをしているサークルです」(misaizuさん)

実際、JPHACKS 2023ではHUITメンバーのアイデア「Umap(うまっぷ)」がJPHACKS Innovator認定と高い評価を得るなど、サークルとしても確かな実績を積み重ねています。一方で、「HUITのメンバーは初めから本格的なプログラミング経験を持つ学生だけではなく、サークルに入会後に学びを深めて自身の興味関心のある分野に取り組むメンバーも多いため、ぜひ自信がなくても入会してほしい」といいます。

そのようなメンバーがプログラミングを学ぶツールとして、HUITは「paizaラーニング学校フリーパス」を活用しています。paizaラーニング学校フリーパスは、日本全国の教育機関(※1)に対してpaizaが提供するプログラミング学習サービス「paizaラーニング」を無償提供する取り組みです。HUITメンバーは勉強会やLT会での学びをしつつ、個人でのプログラミング学習に役立てています。

※1 対象は大学、専門学校、高等学校、高等専門学校、中学校、小学校、およびpaiza株式会社の認める学校

HUITメンバーによるLT

「OUPC2023 Day2最難問のウラばなし」


サークルの説明の後は、HUITによるLTが実施されました。最初に登壇したのは、同サークルで競技プログラミングに取り組むSlephyさん。「OUPC2023 Day2最難問のウラばなし」のタイトルで、競技プログラミングコンテストで作問を担当した際の取り組みを紹介しました。

OUPCは、大阪大学競技プログラミング部「RAINBOU」が主催するコンテストです。2024年1月のOUPC2023は2日間にわたって開催、Slephyさんはじめ北海道大学のメンバーも参加しDay2の「北海道大学セット」の作問を担当しました。コンテストの形式は、1チーム3人までのチーム戦で、4時間の中で11問を解答するものです。

LTでは、そのうちの最難問を作るにあたっての難しさについて発表されました。今回の場合は「縦7マス×横1000マス以内の白・黒・灰色で色分けされたマス目に0個以上の長方形を配置し、白いマスを囲わずにすべての黒いマスを囲う」という目標に対して、5秒以内に適切な解答をするプログラムを書く問題。Slephyさんはこの作問を「2か月の研究の末、解法を考案しました。しかし、今回の作問で難しかった点はテストケースの制作だった」と語ります。

テストケースとは、正誤判定に用いる入力ファイルと出力ファイルのことです。この問題でいえば入力は盤面の内容、出力は最小個数に当たります。今回の場合では、簡単なケースだけでなく難しいケースも含めたさまざまな解法を検討する必要がありました。試行錯誤により、Slephyさんは14タイプ、110のテストケースを作成したといいます。結果、本コンテストで北海道セットを全問正解できたのはわずか4チーム。見事に最難問を作るという目標を達成しました。Slephyさんは今回の作問から得られた教訓を以下のように語り、LTを締めくくりました。

「難しい問題を作るためには難しいテストケースを作成することが大切です。そして、解法の得意不得意を分析したり、ランダムケースを試すことで、難しいテストケースを作ることができます。長い期間をかけて準備すれば、自分よりも実力が上の競技者を悩ませることもできます。もし問題を解いてみたいと思う方、興味を持った方はリンクを覗いてみてください」(Slephyさん)

「ほしいものを作ろう」

続いてのLTは、HUITと北大メタバース研究会に所属するタコヤロウさんが登壇。「ほしいものを作ろう」をタイトルに、今後ものづくりに携わる新入生向けたマインドセットについて、実体験などを通した考えを語りました。

タコヤロウさんはものづくりの楽しさは「十人十色あると思いますが、個人的にはやはり『自分が作りたいと思ったものを自分で作ることができる』のが大きいと思います」と説明。その上で、ものづくりをしていく上で大切なことは「思ったら即行動」「自己満足でもいいからやり始めて続ける」「他者に見てもらう」「楽しさを味わう」の4つだと語ります。

「私はものづくりのプロというわけではないですが、それでもこれらのことはとても重要だと思っています。『思い立ったら即行動すること』はモチベーションの維持に大切です。やりたいと思ったまま放置してしまい、少し時間が経って放置するとやる気が下がってしまうことはよくあると思います。

『自己満足でもいいからやり始めて続ける』も作っている作品がたとえレベルが低く思えても、それを続けていくことが技術力の向上につながります。そして恥ずかしがらずに作品を『他者に見てもらう』ことはモチベーション向上、『楽しさを味わう』ことにもつながります。これらを意識していくことで、QOLならぬ『QOものづくり』が上がっていくと思っています」(タコヤロウさん)

その後、自身の作品として解剖学の学習ソフトを紹介。札幌医科大学で医学を学ぶタコヤロウさんは、大学側がライセンス配布する解剖学の学習ソフトが使いづらさを感じ「自分で作れば思い通りにできると思い立ち、さきほどのように自己満足でもいいから自分が使えるだけでもいいものを作ろう」と考えたことが開発背景にあると説明しました。

「内容としては、人体の奥まで3Dで見ることができ、人体のパーツに好きな色を塗り分けて学習して、その結果を保存できるものです。加えて、オブジェクトをクリックしたら日本語の部位名と英訳が表示される機能や、身体の働きごとに分類して3Dモデルを表示させる機能を実装しました。3Dモデルはオープンソースのものを利用しています」(タコヤロウさん)

このような自身の作品事例を踏まえ、タコヤロウさんは「新入生の皆さんには、ものづくりにトライすることを怖がらないでほしい」と語り、以下のように締めくくりました。

「『思い立ったが吉日』という言葉がある通り、自己満足でもどんどん作って他者に見てもらうのを繰り返していくことで、どんどん技術力が上がっていくと思います。ものづくりは自分が作りたいものを自由に作れるから楽しいです。まずは使えるものを作ろうと思ず、気軽に楽しんでいってほしいですね」(タコヤロウさん)

paizaによるLT

代表取締役社長/CEO 片山良平によるpaizaの紹介

LTの後半は、まず弊社代表取締役社長/CEOの片山良平が登壇。paizaが取り組む事業やビジョン、それを通して目指す未来像について述べました。

片山は自身の経歴を踏まえつつ、paizaの創業や現事業の成り立ちを説明。その上で「異能をのばせ。」をコンセプトに掲げる弊社のあり方について紹介しました。

「弊社のコンセプトにはITの力で一人ひとりが持っている力を伸ばし、社会に繋げていきたいという思いが込められています。その上で、弊社では自社の存在理由を『人類の可能性を最大化する。』と定義しています。これまで人類はテクノロジーによって可能性を広げてきました。現代において革命的な分野はまさにITです。その源であるエンジニアを支援することで、人類の可能性を最大化していきたいと考え、paizaは事業を展開しています」(片山)

paizaは2024年3月現在、約4,200社の企業が利用し、約70万人の会員が利用する国内最大のITエンジニア向け転職・就職、学習プラットフォームです。HUITのメンバーが学ぶ「paizaラーニング学校フリーパス」では全国で570校、約120,000名(2023年度実績)に2,000以上の学習コンテンツを無償提供しています。このような弊社のIT人材の育成に向けた取り組みの背景には、日本が抱える社会課題の解決に向けた思いがあります。

「少子高齢化による人口減少が進む現在の日本では、GDPを維持するためには生産性を2.5倍向上させる必要があるといわれています。そのためには自動化による生産性向上が必須であり、このまま放置すると日本は立ち行かなくなり、海外に対する発言権もなくなってしまいます。現在考えられる生産性向上の『価値の源泉』は、ITによる自動化が一つのポイントです。しかし、現状でもIT人材が不足している中で、2030年には約79万人減少する可能性がある(※2)と試算されています。

paizaとしてそれを解決するためには、IT人材の流動化と育成の両輪が必要だと考えています。つまり、現在活躍するITエンジニアがよりよく働き、輝ける環境を作っていくと同時に、エンジニアを目指したいと思った人がスムーズに慣れるような育成のエコシステムを作っていくことで解決したいと考えています」(片山)

IT人材不足の社会課題の解決に向けた重要な施策こそ、「paizaラーニング学校フリーパス」であり、弊社は学び機会の提供を通した「教育機関、学生、そして日本社会への投資」と位置付けています。片山は最後にHUITのメンバー、新入生に向けて弊社の目指す未来像を語り、LTを締めくくりました。

「ITエンジニアにとって、弊社が『プログラミングの原風景になりたい』と思っています。将来ITエンジニアになったきっかけやプログラミングを学び始めた動機を思い出したときにpaizaがある。そんな存在になっていきたいと考えています。

このような取り組みをしていく中で優秀なITエンジニアを輩出し、やがてCTOや経営者となって日本から次世代のGAFAが生まれていく。そうなれば生産性は格段に上がり、日本が復活していきます。そんな思いのもと、弊社では『paizaラーニング学校フリーパス』を提供しています。ぜひpaizaラーニング学校フリーパスを有効活用してください」(片山)

※2 経済産業省委託事業 「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備
(IT人材等育成支援のための調査分析事業) 調査報告書」みずほ情報総研株式会社(2019年3月)

paizaの開発運用を支える技術

paizaのテックリード、高村宏幸は「開発者の成長を促すフロントエンド開発環境を支える技術スタック」と題してLTを行いました。高村は弊社技術領域全般の支援・牽引役として、技術の育成や評価、チームビルディングを担っています。

高村は前提知識として、Webアプリの構成とチーム編成の一般的な例をあげつつ、「paizaはフロントとバックに専門をおくが、基本的には領域を区切りすぎないチーム編成をしていて、メンバーもフルサイクルエンジニアであることを志向しています」と説明。

その上で、弊社のフロントエンド開発環境のコンセプトは「すぐに試せる」「すぐにエラーに気づける」「すぐに改善点に気づける」の3点であるとし、それぞれに合わせた技術スタックについて解説しました。

このようなフロントエンド開発環境を構築しつつ、弊社では適宜スペシャリストのサポートを受けながら領域を区切りすぎないチーム編成で開発を行っています。このような体制のメリットとして、高村は「バックエンド側がフロントエンドのコードレビューを行う場合や逆のパターンもあります。得意領域を越境して改善ポイントを議論できるため、とてもよい学びが得られる環境を築けていると思います」と語りました。

最後に、高村は学生に向けたメッセージとして「熱中できることや没頭できることを大切にしながら、楽しい大学生活を過ごしていただきたいです」と語り、LTを終えました。

スキルチェックの作問の裏側


続いてのLTでは、paizaでスキルチェックやプログラミングゲームでの作問を統括する秋山佳祐が登壇。paizaではプログラミングの実力を可視化するスキルチェックによりSランクからDランクまでのランク分けをし、企業の求人とのマッチングを行っています。そのため、秋山は「スキルチェックの問題の難易度設定は非常に重要であり、同時に難しい」と語ります。

「たとえばBランク狙いで作ったものが、結果的にAランク相当になってしまうといったように、作問に長く携わっていると、自然と問題の難易度が自然と上がっていってしまう傾向にあります。プログラミング初心者あるいはpaizaのランクで1つ下の人が理解できる問題文かどうかを重視して作問をするようにしています」(秋山)

paizaのスキルチェックは競技プログラミングに近いものともいえますが、同時に就職・転職サイトに活用するコンテンツでもあります。そのため、初学者の方にもわかりやすい問題文を作る必要があります。また「『10億7』(大きな素数で割って出力を小さくしてもらうために出てくる素数)や『高々』(数学で使う場合は「以下」の意味)等の競技プログラミング用語は、Sランクの問題でどうしても必要な場合を除き使用を避けるよう工夫している」といいます。

このような作問にあたっての工夫について述べつつ、秋山は「現在は募集を締め切ってしまいましたが、paizaでは作問に携わる学生アルバイトが活躍しています。年度の変わり目や就活に入る時期に募集が出ることが多いので、興味のある方はぜひ応募してください」と締めくくりました。

paiza新卒で企業に評価される方法と実例

最後のLTは、現在弊社でpaizaラーニング部長を務める小倉直樹が登壇。自身も北海道大学出身である小倉からは、就職活動に向けたpaizaの活用方法を紹介しました。

小倉はまず、paiza新卒に掲載されている新卒採用の求人情報について紹介。メガベンチャーやデジタル広告大手などを例示しつつ、応募要件についても解説しました。

「paizaは学習と就職支援がシームレスにつながるサービスです。そのため、求人の応募要件にはスキルチェックで一定以上のランクであることが条件となっている企業が多いです。その代わり、高いランクが求められる企業は新卒であっても高い待遇を確約する企業が多い傾向にあります。

実際、すでにpaizaからは初年度の年収が1000万円を超える新卒エンジニアを輩出しています。技術に対して情熱を持って取り組んでいる方は、ぜひpaizaから高待遇の求人に応募していただきたいです」(小倉)

その上で、小倉はメガベンチャーでは夏のインターンシップの募集が始まっており、それもpaizaから応募が可能なことを説明。加えて自社開発のメガベンチャーに入社するためのポイントを以下のように述べ、LTを締めくくりました。

「人間性・学習力・コミュニケーション能力をベースとしつつも、スキルチェックのランクとプログラミングによるものづくりの経験や動機、実際の制作物について語れる状態にあるのがベストです。大学3年生や修士1年目など就職活動の前にはスキルチェックを行い、ものづくりにチャレンジしてほしいですね。

もちろん、大学での学びや大学生活は就職活動のためだけではなく、OBとしても大学時代は一生懸命楽しんでほしいと思っています。一方で、ITエンジニアほど大学時代に好きでやっていたことが、将来的に仕事選びや年収につながっている職業はないと思っています。プログラミングをやりたい、楽しみたいと思っている皆さんは、ぜひこれからものめり込んでいってほしいですね」(小倉)

小倉のLTの後には質疑応答の時間が設けられ、paizaラーニング活用のあり方や新卒採用についてなど、相互にさまざまな意見が交わされました。

「paizaラーニング学校フリーパス」導入は現在も拡大中

「paizaラーニング学校フリーパス」は、HUITのようにITサークルの会員のプログラミング学習に活用されているほか、学校や教育機関全体でのプログラミング学習の教材として導入、講義等に活用している事例も多くあります。上述の通り、「paizaラーニング学校フリーパス」は2024年現在、全国570校約120,000名の学生・生徒が活用するサービスであり、現在も導入校は増加しています。

paizaは今後とも「異能をのばせ。」のコンセプト、そして弊社の存在理由「人類の可能性を最大化する」のもと、「paizaラーニング学校フリーパス」の提供により多くのITエンジニアの育成と輝かしいキャリア形成の支援に注力してまいります。

(文:川島大雅




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