今日はPythonの初歩的な環境構築について、公式サイトに従ったインストール手段の補足やAtomでの使い方とかを書いてみます。
バージョン管理、パッケージ管理などの話はひとまず置いておき、手元でPythonが実行できるまでを解説します。
環境構築というと難しいイメージのある方も多いかもしれませんが、Python初心者&プログラミングの環境構築初心者の方の参考になればと思います。
■MacOSの場合
MacOSには、デフォルトでPython2.7系がインストールされています。
ちょっとしたコードの実行や学習目的など、「それで充分」という人は、Terminalを起動して、下記のPythonコマンドを打てばそのまま使えちゃいます。
$ python --version python 2.7.10 $ which python /usr/bin/python
◆最新版を入れたい場合
※既にMacPortsやbrew等のパッケージ管理ソフトを使っていて、それらでインストールしたい方は対象外となります。
1.Python公式サイトのダウンロードページの黄色いボタン「Download Python 3.6.0」をクリックして、インストーラーをダウンロードします。
2017年2月7日現在、最新のファイルは python-3.6.0-macosx10.6.pkg です。
2.インストーラーを開き、規約に同意してインストールを開始します。
3.インストールを終えると、アプリケーションフォルダに「Python 3.6」が追加されます。
フォルダ内の「Python Launcher」は、テキストエディタなどで作った .py ファイルをFinder上でドラッグ・アンド・ドロップすると、その .py ファイルを実行してくれます。.pyファイルをPython Launcherに関連付ければ、ダブルクリックで実行されるようにすることもできます。
◆一緒にインストールされたIDLEについて
IDLEは、Pythonの統合開発環境です。エディタ上でPythonのコードを書いたり実行したりすることができるようになっています。
.pyファイルをダブルクリックで実行できるようにひもづけたい場合、インストールしたPythonの実体は以下のディレクトリにあります。(※初心者の方はハードルが高いかもしれませんが、Terminalなどで使いたい場合は .bash_profile などにパスを通すとよいかと)
/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.6/bin/
<参考>
■Windowsの場合
1.MacOS同様に、公式サイトのダウンロードページの黄色いボタン「Download Python 3.6.0」をクリック(開いているPCのOSによって適宜ダウンロードされます)
2.MacOS同様に、python-3.6.0.exeというファイルがダウンロードされますので、ダブルクリックして開くとインストーラーが起動します。
「Install Now」をクリックするとインストールが開始されます。
もしコマンドプロンプトで Pythonコマンドを使いたい場合は、「Add Python 3.6 to PATH」のチェックを入れておいてください。それ以外は特に弄る必要はないです。Customize installation で細かい設定をすることもできますが、あまり初心者向けではないので割愛します。
3.Program Files ディレクトリにPythonがインストールされます。
スタートメニューをクリックし、Python3.6のフォルダをクリックすると「Python 3.6(32-bit)」もしくは「Python 3.6(64-bit)」が入っているかと思いますので、クリックするとPythonが実行された状態のコマンドプロンプトが開きます。
インストールが終わると .py ファイルはPythonと関連付けられ、ダブルクリックで実行することが出来ます。
メモ帳などで
print("Hello world!") input()
とだけ書いたファイルを保存し、ダブルクリックをすると「Hello world!」と表示されて入力待ち状態になるプログラムが動作します。(※2行目のinput()を忘れてしまうと起動して「Hello world!」を一瞬だけ表示しプログラムが終了する状態となってしまうので、動作しているか目視で確認出来るようにinput()を記述しておきましょう。)
実行後は入力待ち状態なので、何かキーボードで入力しEnterキーを押すとプログラムが終了します。
◆一緒にインストールされたIDLEについて
MacOSのところで説明しているとおりの統合開発環境です。
■Atomを使ってPythonを実行する方法
いちいち .pyファイルを保存してから開いたり、ドラッグ・アンド・ドロップするのはちょっと面倒ですよね。IDLEも使えないわけではないですが、あまり人気もなく使い勝手がとてもいいというわけでもないので、今回はエディタのAtomで簡単にコンパイル実行できる環境を作ってみます。
2.起動させた時に出る右側のWelcome Guideから「Install a Package」をクリックし、「Open Installer」をクリックすると左側に検索欄が出てきます。
3.「atom-runner」をテキストボックスに入力してEnterを押すと「atom-runner」が出てくるので「Install」をクリックします。
4.「untitle」のタブに移って、適当なPythonファイルを作りましょう。コードを書いたらControl + sで保存できますので、忘れずに .py の拡張子で保存します。
5. MacOSであれば Control + r、Windowsであれば Alt + r でコードを実行することができ、その結果が右側に表示されます。
※ただしMacOSの場合、そのままだとデフォルトでインストールされているPython2で実行されます。先の説明でインストールしたPython3を使用するには、メニューバーからAtom→Config と進んでConfigファイルを直接編集してディレクトリを指定する必要があります。
ディレクトリに関しては、先のインストール手順に従って3.6をインストールしていれば下記のとおりです。
"*": editor: fontSize: 15 "exception-reporting": userId: "〜〜〜" runner: scopes: python: "/Library/Frameworks/Python.framework/Versions/3.6/bin/Python3"
↑バージョンが違う場合は3.6を置き換えてください。(特に編集していない場合、以下のuserId以降は記述されていないと思います)runner以降で、atom-runnerのpythonに関してインストールしたPython3の場所を指定しています。
↓ちなみにこのコードを実行するとバージョンがわかります。
import platform print(platform.python_version())
■おまけ
Pythonは、他にも色々なエディタや統合開発環境があります。
◆統合開発環境
■まとめ
Pythonの基本的な環境構築はそこまで難しくないと思います(MacならTerminalですぐ使えちゃうし)が、2系・3系の変更とかはちょっと面倒に感じる人もいるかもしれませんね。
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