<この記事の著者>
ばんか(bamka) - Tech Team Journal
Web制作会社の会社員として働きつつ、個人でブログ/メディアライターとして活動するパラレルワーカー。
iPhone・iPad・Mac・ITツールを用いて人々の生活をより豊かにするための活用術を提供する「デジタルライフブロガー」です。
私はiPad mini6を愛用していますが、プライベートだけでなく仕事でも活躍してくれています。機動性の高さや手書きによる自由度の高いクリエイティブは、パソコンでは得られない利点です。
そこで今回は、私が仕事でiPad mini6を活用するときに愛用しているアプリをご紹介します。
前提として「iPadだけで仕事をする」というのはまだまだ難しいと感じています。行う作業の内容に応じて向き・不向きがありますので、適材適所使い分けていくのが大切だと考えています。
私にとってのiPadは、クリエイティブと発想のための道具。手書きによるアイデアのアウトプットや、キーボードを接続してのライティングなど、何かを考えたり創ったりするのに活躍しています。
以下でご紹介するアプリも、そういった視点で見ていただければ幸いです。
【目次】
手書きツール
Appleの純正「メモ.app」が優秀
apps.apple.com手書きできるノート・メモツールとして個人的No.1アプリは、純正の「メモ」です。
「手書きのメモ」と「キーボードで入力したテキストメモ」を同じ場所に混在させられるのが非常に便利。形にとらわれず、「記録を残す」ということに注力できる点が気に入っています。
また、機能が多すぎないのもいいですね。「あれもこれもできる」というのは、選択肢が多くてよいことのように思えますが、逆に迷いのタネになってしまいがち。それなら「ペンは3つの中から選んでね」ぐらいシンプルなほうが使いやすかったりします。
無制限のキャンバスが欲しいなら「フリーボード」
apps.apple.com
とめどなく湧き出るアイデアを書き記したいときは、Appleが提供するアプリ「フリーボード」を活用します。
「フリーボード」の良点はキャンバスに制限がないこと。ほぼ無限ともいえるほど広大なキャンバスに向かって延々とペンを走らせ続ける。これはとても快感です。
使用できるペンやツールも「メモ.app」と同じなので、ツールの使い方を新しく習得する手間がいりません。
またマルチデバイスにも対応。同じキャンバスをMacでも使用できるので、表現の幅が広がります。
気持ちよく落書きしたいなら「Paper」
apps.apple.com
「便利」よりも「楽しい」を優先したいときには「Paper」を使っています。
これは本物のノートのような使い心地が楽しめる手書きアプリ。アプリ内は実際のノートを模したデザインになっていて、紙をめくるようなアニメーションが気持ちいい。
「フリーボード」とは違ってキャンバスを広げたりはできません。今見えている画面がノートの1ページとなっていて、書き終わったら次のページに進みます。
書き心地も実際のペンのようで楽しい。ノートに書いた線を指で擦ると、そこがじんわり滲みます。
制限が多いからこそ余計なことを考えず、ただ「描く」という行為に集中できるので、とても気に入っています。
メモ・ノートアプリ
クイックメモが魅力的な「メモ.app」
apps.apple.com記録用のメモ・ノートアプリとしても、Appleの「メモ.app」を活用しています。
利点は非常に管理しやすいところ。フォルダによる階層構造と、タグ機能が使えるため、ノートの整理に困りません。マルチデバイスにも対応しているので、iPadだけで完結せず、iPhoneや Macと連携ができます。
また、個人的に気に入っているのは「クイックメモ」の存在です。iPadでどんなアプリを使用していようとも、画面の右下から中央に向かってスワイプすると、メモを立ち上げられます。
ちょっとした思いつきを逃さずメモし、それを体系的に整理して保存できる。さまざまなメモアプリを試してきましたが、結局「メモ.app」が使いやすいという結論に達しました。
自分用データベース
自分に関するあらゆる事柄を「Notion」に保存
apps.apple.comメモやノートについては「メモ.app」を使いますが、これはあくまで記録としてのノート。バレットジャーナルを中心とした日々の行動記録や日記として使っています。
それとは違い、自分にとって必要な情報を長期的に保存する場所が必要で、そのためのツールとして「Notion」を活用しています。
自分に関する情報とは、たとえば「血液型」「運転免許証」「マイナンバー」「家族の連絡先」。あるいは「ワイシャツの首周りのサイズ」「指輪の号数」「健康診断の結果」なども保存しています。
また仕事で使う情報の保管庫としても利用します。参考デザイン集、議事録、プロジェクト管理など、さまざまな用途で使えるので重宝しています。
ライティング・テキストエディタ
文章を作るのに必要な工程が「Notion」で完結できる
Notionは「自分用のデータベース」として活用していますが、実は意外と、文章を書くのにも役立っています。
その理由は「マークダウン記法」と「箇条書きとインデント」です。
文章を書くときは、主に以下のような流れで行います。
- 見出しを作って全体の流れを決める
- 箇条書きで原稿の草案を作る
- 方向性とゴールが決まったので、ここから文章を作る
学生時代の作文のように、頭からいきなり文章を書き始めたりはしません。全体像から徐々に絞り込んでいき、最後に文章として仕上げます。
これらの過程を踏むため、「見出し」や「箇条書き」や「階層構造」といった記述を用いて進めます。テキストエディタによってはこれらの機能が使えなかったり、使えたとしても視覚的に捉えづらかったりします。
その点においてNotionは非常に優秀。「#」の数だけで大・中・小の見出しを書きわけられますし、「tab」キーを使えば文章に階層をもたせられます。
これらの文章のスタイルがキーボードの操作だけで完結するので、iPadでの作業でありながら、書き物に集中できるのです。
Notionは、記事を作るうえで重要な「構造を整理しながら文章を作る」という点を網羅できているツールであり、物書きにはうってつけのツールなのです。
動画編集
切って貼ってするぐらいなら「iMovie」で十分
apps.apple.com私は動画配信者ではないので、日常的に動画の編集作業をするわけではありません。ですがたまに、撮影した動画をトリミングしたり、いくつかの動画を継ぎ足して一本の動画にしたりします。
そういった簡易的な編集作業であれば、Appleの「iMovie」が活躍します。
込み入ったデザインはできませんが、画像の切り貼り・テロップの挿入・BGMの設定程度なら十分。無料で使えるアプリとしては非常に優秀です。
本格的な動画編集をしたいなら「LumaFusion」
apps.apple.comYouTube用の動画を作成することもあるのですが、そのときは「LumaFusion」を使用します。
このご時世にはめずらしい買い切りタイプのアプリで、デスクトップアプリと比べても遜色ないレベルで機能が豊富です。しかし画面デザインが非常にわかりやすく、使いやすいのも特徴的。
画面タッチができる分、直感的に作業ができるのも利点です。パソコンで作業をするよりも「LumaFusion」を使ったほうが楽だと思うこともあります。
写真編集
無料でも十分高機能な「Lightroom」
apps.apple.com撮影した写真をキレイに加工したいときは「Lightroom」を利用します。これはAdobeがリリースしている画像編集ツールで、有料プランもありますが、基本使用は無料となっています。
無料でも、画像加工に必要な機能は十分に揃っています。明暗・色彩・ホワイトバランス・シャープネス・ぼかしなど「画像をキレイにしたい」という目的であれば不足はありません。
ただ、有料プランだとより便利なのは間違いありません。「マジック消しゴム」「画像の一部分にだけ修正をかける」「AIが最適な補正を提案」など便利なツールが目白押しなので、頻繁に使用するのであればサブスク登録するのもオススメです。
読書・インプット
書籍や漫画は分散させず「Kindle」に集中
apps.apple.com本音をいえば紙の本が好きなのですが、冊子で置いておけるほど家が広くないものでして。本を買えばそれだけ管理が大変になってしまいます。
なので今はもっぱら電子書籍。特にiPad miniを手に入れてからは、本格的に電子書籍生活をはじめました。
漫画も書籍も、使用するのは「Kindle」です。
クイックメモとの組み合わせが秀逸で、いちいち画面を閉じなくても素早くメモがとれます。インプットした内容を即座に「メモ.app」に記録しながら読書ができるのは、紙にはないメリットですね。
音楽・作業用BGM
仕事で使うBGMは「Endel」一択
apps.apple.com集中したいときに流す音楽は「Endel」と決めています。
これは、一人ひとりにパーソナライズされたヒーリング音をAIが生成してくれるマインドフルネスアプリ。スマートウォッチと連携して、今の私に最適な音楽を生成してくれます。
タイマー機能も付いていて、ポモドーロテクニックにも対応可能。「25分の集中モード→5分の休憩モード」という一連の流れをアプリ内で完結できます。
Endel以上に作業用BGMに適した音楽を私は知りませんね。
有料サブスクになるのですが、YouTubeやApple Musicでも楽曲が配信されています。パーソナライズされてはいませんが、Endelの曲の雰囲気はつかめるかと思います。
AI
外出先のちょっとしたアイデア発想にも「ChatGPT」が役立つ
apps.apple.com
なにかと便利な「ChatGPT」。私が使うのは、だいたいアイデアを練り上げたいときです。自分ひとりでもんもんと考えるのではなく、一緒になって考えてもらうイメージですね。
たとえば「こういうサービスの新しいWebサイトを制作しようと思っていて、ターゲットはこうなんだけれども、ペルソナはどういう人になりそう?その人の行動シナリオは?」といった感じ。
主に答えを求めないようなテーマです。もうひとりの自分を相手にするように話しかけるとちょうどいい。
最近は有料プランにも契約したので、「DALL·E 3」による画像生成もできるようになりました。暇があると、なにか面白い画像は作れないかと模索しています。
「ChatGPT」のいいところは、会話を継続できることですね。過去に話したテーマについて、時間を置いて再開できるので、外出先のちょっとしたスキマ時間にも活用できます。
さいごに
いつかiPadだけで仕事ができるようになったら嬉しいんですが、今はまだまだですね。
いくつかの作業は「iPadでもなんとかできる」レベルまでは来ましたが、快適とはいい難い。特にFigmaを使ったワイヤーフレーム・デザイン制作では、パソコンなしには仕事ができません。
ただ、執筆作業やアイデア発想ではiPadのほうに軍配が上がります。1画面1アプリを基本としているため、余計な通知や作業に目移りすることなく、目の前の仕事に集中できますので。
(文:ばんか(bamka))
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