こんにちは、吉岡(@yoshiokatsuneo)です。
あらゆる情報が集まるインターネットですが、パソコンや携帯電話のWebブラウザで表示される情報は、全てHTML・CSSで書かれています。逆に言えば、HTML・CSSを使えば、好きなデザインのWebページが作り放題ということです。
HTML・CSSは多くのブログサイトでも使うことができますので、記事にHTML・CSSを少し追加すれば、より表現豊かにわかりやすい記事が書けるようになります。
さらにJavaScript・PHP・Ruby on Rails・Javaなどを学べば、本格的なWebサービスを作ることもできますし、スマートフォンなどで動くモバイルアプリケーションでも、HTML・CSSを使っていることが多いです。
ここでは、HTML・CSSの基本を5分でわかるように簡単にまとめてみます。
【目次】
- HTML・CSSファイルの作り方
- はじめてのHTMLファイル
- はじめてのHTML
- 正式なHTML
- タグ
- スタイル
- 様々なスタイル
- 枠線(border, border-left)
- まとめ
- HTML/CSS入門・動画講座も公開中!
HTML・CSSファイルの作り方
HTML・CSSファイルの作り方はいくつかあります。
エディタで作る
HTML・CSSは普通の文章と同じようなテキストファイルで使えますので、Windowsのメモ帳や、Macのテキストエディタなどでも利用できますが、専用のテキストエディタであれば、HTMLタグの色を変えてくれるなどの便利な機能もあります。
たとえば、Sublime Text、Atom、Visual Studio Codeなどは、WindowsとMacで利用できる便利なエディタです。
エディタでHTML・CSSファイルを作成した後は、ブラウザでHTMLファイルを開いて表示します。
また、作ったHTML・CSSファイルは、GitHub PagesなどでWebページとして公開することもできます。
ブログで作る
このはてなブログを含めて、多くのブログではHTML・CSSを利用できます。
はてなブログでは、はてな記法やMarkdown記法の中にHTMLを埋め込むこともできます。
オンラインHTML共有サービス(JSFiddle, CodePen)を使う
JSFiddle, CodePenでは、Web上でHTML・CSSを作成できます。
Web上でファイル作成とページの確認が同時に行えて、環境設定も必要ないので、やってみたいことを気軽に試すことができます。
また、作ったファイルは公開できますので、他の人に見てもらうときにも便利です。
はじめてのHTMLファイル
それでは、HTMLを書いてみましょう。
以下のようにファイルを作成してみます。
index.html:
はじめてのHTML
普通のテキストですね。HTMLでは、書いた文章はそのまま表示されますので、実はこのままでも表示できます。
ブラウザなどで確認すると、「はじめてのHTML」と表示されているかと思います。
次に、この文章を大きく表示してみましょう。
以下のHTMLファイルを作成します。
index.html:
<h1>はじめてのHTML</h1>
結果を見てみましょう。
結果:
はじめてのHTML
大きい文字で表示されました。
このHTMLには、見慣れない"<h1>"と</h1>が追加されていますね。
"<"(小なり記号)と">"(大なり記号)で囲まれた"<h1>"の部分をタグといい、タグの中の文字をタグ名と言います。
タグは"<h1>"と</h1>のように、2つを1セットで扱い、その間に何らかの文章を囲むことが多いです。
文章をタグで囲むと、その文章がタグの影響を受けます。ここでは、"<h1>はじめてのHTML</h1>"と書くことで、「はじめてのHTML」という文章に"h1"タグが適用されます。
正式なHTML
今書いたHTMLファイルですが、実は正式なHTMLとはいえません。
正しいHTMLファイルは、下記のような形式になります。 HTMLファイルを一から作る場合に、最低限必要な部分です。
<!DOCTYPE html> <html> <head> <title>タイトルです。</title> </head> <body> <h1>はじめてのHTML</h1> </body> </html>
<head>で囲まれた部分をヘッダといい、ブラウザのページとしては直接表示しません。例えば、titleタグではブラウザのタイトルバーに表示する文章を書きます。
<body>で囲まれた部分が、ブラウザの中で実際に表示される文章になります。
【参考】HTML5公式で推奨されているDOCTYPE宣言についてはこちら
タグ
先ほどはH1タグを使いましたが、HTMLでは様々なタグが使えます。ここでは、よく使われる主なタグを紹介します。
ヘッダタグ(H1, H2, H3, H4, H5, H6)
H1, H2, H3, H4, H5, H6タグはヘッダを表すタグで、タグで囲まれた文章を大きく表示します。
H1が一番大きく、H2, H3...とだんだん小さくなります。
例:
<h1>H1</h1> <h2>H2</h2> <h3>H3</h3> <h4>H4</h4> <h5>H5</h5> <h6>H6</h6>
結果:
改行(BR)
HTMLファイルの文章では、普通に改行をしても改行せずに表示されてしまいます。
改行するにはBRタグを使う必要があります。
例:
1行目 <br> 2行目 <br> 3行目
結果:
2行目
3行目
リスト(UL, LI)
ULタグの中にLIタグを入れることで、一覧表示を行います。
例:
<ul> <li>はじめに</li> <li>次に</li> <li>最後に</li> </ul>
結果:
- はじめに
- 次に
- 最後に
リンク(A)
他のWebページへのリンクを作ります。文字をクリックすると、"href"属性で指定したURLのページに移動します。
例:
<a href="http://paiza.jp/works/">paizaラーニング</a>
結果:
クリックした場合に別ウインドウを開くには、「target="_blank"」と書きます。
例:
<a href="http://paiza.jp/works/" target="_blank">paizaラーニング</a>
結果:
画像(IMG)
画像を埋め込むにはIMGタグを使い、"src"属性で画像ファイルを指定します。
<img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/p/paiza/20170221/20170221130631.jpg">
結果:
画像のサイズを指定すると、それにあわせて画像が伸び縮みします。
<img src="https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/p/paiza/20170221/20170221130631.jpg" widht="100" height="100">
結果:
整形済みテキスト(PRE)
改行やスペースなどをそのまま表示します。コードなどを埋め込む場合に利用できます。
例
<pre> 1行目 2行目 3行目 </pre>
結果:
1行目 2行目 3行目
表(TABLE/TR/TD/TH)
HTMLで表を作るにはTABLE/TR/TD/THタグを使います。TRタグで囲んだ範囲が表示一行になり、その中にTRタグで列を書いていきます。テーブルのヘッダではTRの代わりにTHを使います。
例:
<table> <tr> <th>ヘッダの1列目</th> <th>ヘッダの2列目</th> <th>ヘッダの3列目</th> </tr> <tr> <td>1行目の1列目</td> <td>1行目の2列目</td> <td>1行目の3列目</td> </tr> <tr> <td>2行目の1列目</td> <td>2行目の2列目</td> <td>2行目の3列目</td> </tr> </table>
結果:
ヘッダの1列目 | ヘッダの2列目 | ヘッダの3列目 |
---|---|---|
1行目の1列目 | 1行目の2列目 | 1行目の3列目 |
2行目の1列目 | 2行目の2列目 | 2行目の3列目 |
コメント
HTMLの一部を表示したくない場合、「<!--」と「-->」で囲むことで、その部分が表示されなくなります。
例:
<!-- ここは表示しない -->
インラインフレーム(IFRAME)
インラインフレームでは、他のWebページを埋め込むことができます。
ブログパーツのように提供されているパーツを埋め込む場合に利用できます。
実際のHTMLは、埋め込みパーツ提供元で、「共有」や「埋め込み」のようなメニューを選ぶと取得できます。
例:
<iframe src="https://paiza.io/projects/e/kQ-3_NdqqP2OeYmlOViulQ?theme=chrome" width="100%" height="500" scrolling="no" seamless="seamless"></iframe> <iframe src="https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m18!1m12!1m3!1d51855.75168019686!2d139.69540495346882!3d35.6773841396102!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x0%3A0xf482f2123e4fb08f!2z77yI5qCq77yJ44Ko44Og44Ki44Km44OI!5e0!3m2!1sja!2sus!4v1485331884759" width="600" height="450" frameborder="0" style="border:0" allowfullscreen></iframe>
結果:
フォーム(FORM, INPUT)
フォームを使えば、テキスト入力欄、チェックボックス、ボタンを表示することができます。
例えば、Google検索を利用することもできます。
スタイル
タグでは文章の構造を表しましたが、色や大きさなどの文章の表現方法はスタイルを使います。
スタイルの使い方には以下の3つの方法があります。
インラインスタイル
タグのstyle属性にスタイルを記述します。一番基本的な方法です。
<div style="color: red;">赤色</div>
スタイルタグ(STYLE)
styleタグでスタイルを定義する方法です。
タグなどの条件を指定して、スタイルを指定します。複数の場所で同じスタイルを適用する場合に便利です。
例えば、H1タグの色を赤色にするには以下のように書きます。
<style> h1 { color: red; } </style>
スタイルを適用するにはクラスを指定すると便利です。クラスはドットで始まる名前で以下のように書きます。
<style> .color_red { color: red } </style>
スタイルを適用するタグには、クラスを"class"属性で指定します。
<div class="color_red">赤色</div>
複数のタグをスペースで区切って指定することもできます。
<div class="color_red font_large">赤色で大きい文字</div>
外部ファイル(LINK)
スタイル情報をファイルとして読み込むこともできます。この場合、以下のようにスタイルを書いたCSSファイルを指定します。
<link href="path/to/file.css" rel="stylesheet">
様々なスタイル
ここでは、便利なスタイルを紹介します。
大きさ
- font-size
文字の大きさを指定します。
文字で指定する場合、大きい順に"xx-large", "x-large", "large", "medium", "small", "x-small", "xx-small"を使います。"%"で指定することもできます。
例:
<div style="font-size: xx-large;">大きいフォント</div>
結果:
- width, height
タグが表す四角部分(ボックス)の大きさを指定します。
<div style="background-color: green; width: 100px; height: 25px;">横長の四角</div>
結果:
色
- color
文字の色はcolorプロパティを使います。
色は"red", "blue", "yellow"のように名前で指定できます。
利用できる名前はこちらで確認できます。
16進数で"#RRGGBB"のように、3原色(赤、緑、青)で指定することもできます。
例:
<div style="color: red;">赤色</div> <div style="color: #336633;">暗い緑色</div>
結果:
- background-color
背景色を指定します。
例:
<div style="background-color: red;">赤色の背景</div>
結果:
影
- text-shadow
文字に影をつけます。この例では2ptずれた位置に赤色の影をつけています。
例:
<div style="text-shadow: 2px 2px red;">影付き文字</div>
結果:
- box-shadow
四角い範囲(ボックス)に対して影をつけます。insetを指定すると内側に影が着きます。
例:
<div style="box-shadow: 10px 5px 5px black;; background-color: #e0e0e0;">影付きボックス</div> <div style="box-shadow: inset 0 0 5px gray; background-color: #f0f0f0;">影付きボックス</div>
結果:
枠線(border, border-left)
- border
タグの四角(ボックス)に枠線をつけることもできます。
"boder"タグでは、枠線の幅、形状、色を順に指定します。
例:
<div style="border: 2px solid black;">黒い枠線</div> <div style="border: 2px solid red;">赤い枠線</div> <div style="border: 2px dashed black;">点線(ダッシュ)</div>
結果:
- border-left
左だけ枠線をつけることもできます。
例:
<div style="border-left: 2px solid black; background-color: lightgray">黒い枠線</div>
結果:
- border-radius
丸まった枠線も作れます。
<div style="border: 2px solid red; border-radius: 5px;">丸まった枠線</div>
結果:
回転(transform)
回転させることもできます。
例:
<div style="background-color: yellow; width: 100px; border: 1px solid black; padding: 5px;">普通の文章</div> <div style="transform: rotate(20deg); background-color: yellow; width: 100px; border: 1px solid black; padding: 5px;">20度回転した文章</div>
結果:
まとめ
Web開発の基本となるHTML・CSSの応用範囲はどんどん広がっています。Webサイトを構築する場合だけでなく、ブログを書いたり記事を投稿したりする場合に使えることも多く、またモバイルアプリケーションでHTMLを使っているものも多いです。ITエンジニアにとっては基本となる技術ですね。
初心者でもブラウザさえあれば、タグをつけながらいろいろとデザインを変えていけるので、気軽に始めて様々な使い方を覚えていくことができるでしょう。実際にいろいろ書いて試してみることで、より理解が深まります。
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