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こんにちは。谷口です。
最近はリモートワークが推奨され、特にエンジニア職のみなさんは実際に自宅で仕事をされている方も多いと思います。
みなさんはリモートワークの導入で、以前より働きやすくなったと感じていますか?
実は、先日リクルートキャリアが新型コロナウイルス禍でテレワークをするようになった就業者に対して実施したアンケート調査によると、リモートワーク実施後のほうが働く人のモチベーションは下がっているという結果が出ています。
「リモート最高!ずっとこのままがいい」という方も、「正直、出社したほうが働きやすい…」という方もいるかと思いますが、今回はリモートワークでモチベーションを下げている要因や、メンバーのモチベーション低下を防ぐために上司はどんな対策をとるべきかについてお話しします。
リモートワークによる働くモチベーションの変化
リクルートキャリアが新型コロナウイルス禍でテレワークをするようになった就業者に対して実施したアンケート調査によると、「テレワーク実施前後での働くモチベーション」について、テレワーク実施前の働くモチベーションが「やや低い」「非常に低い」の回答が14.1%に対して、実施後は22.5%と8.4ポイントも増加しています。
モチベーションに影響する仕事の5要素の変化
次に、リモートワークで具体的にどんな要素がモチベーション低下の要因になっているかを見てみましょう。
職務特性を研究したハックマンとオルダムは、やる気と満足度に影響を及ぼす仕事の要素として次の5つを挙げています。
- 求められるスキルの多様性(技能多様性)
- 仕事の全体感の把握(タスク完結性)
- 仕事の重要性の実感(タスク重要性)
- 仕事の進め方の裁量(自律性)
- 上司や同僚からのフィードバック(フィードバック)
(参考)Hackman, R. and Oldham, G. 1980, Work Redesign, MA: Addison-Wesley
やる気の出る仕事と出ない仕事は、何が違うのか 久米功一|全国就業実態パネル調査「日本の働き方を考える」|リクルートワークス研究所
この5要素をもとにした「モチベーションに影響する仕事の5要素の状況」の回答では、特に「仕事の全体感の把握(タスク完結性)」が-20.0ポイント、「仕事の重要性の実感(タスク重要性)」が-13.2ポイント、「上司や同僚からのフィードバック(フィードバック)」が-15.6ポイントと、大幅に低下しています。
具体的なコメントとしては「相手の仕事の進捗状況が分かりづらい」「チームの人がどんな働き方をしているか分かりにくい」「全体の進捗が分からないことがある」「仕事の全体像が分かりにくくなった」「進捗確認がしづらいし、意見交換の時間が限られる」「耳から入る情報量が少なくなった「コミュニケーションギャップが発生する可能性が高くなり、効率性が下がる」といった声が見られました。みなさんもリモートワークをしていて、同じように感じた経験はあるのではないでしょうか。
リモートワークの問題を解決するには
「仕事の全体感の把握(タスク完結性)」「仕事の重要性の実感(タスク重要性)」「上司や同僚からのフィードバック(フィードバック)」といった項目は、個人の努力で改善できる部分もありますが、多くの場合、リモートにうまく対応できていない組織や上司に問題があると言えるでしょう。
メンバーのモチベーションを左右する上司のマネジメント力
リモートワーク実施状況の調査では、一週間のうちリモートワークの頻度が10%未満の人もいれば、80%の人もいました。また、リモートワークの実施を自分の裁量で決められない人は約3割という結果が出ています。
部署や業務内容、ポジションによってリモートワークの実施状況にばらつきが出るのは仕方のないことです。ただ、マネジメントをする人は、「なぜ出社が必要か(もしくは不要か)」「なぜその仕事をしなければならないのか」「なぜその仕事をあなたに担当させるのか」を伝える必要があります。(これは本来リモートじゃなくても必要なはずですが…)
特に今はみんなが不安を抱えながら働いているわけですから、出社をさせるのであれば、それ相応の必要性がなければ、出社させられるメンバーはたまったもんじゃありません。通勤電車で「なるべく出社は控えてリモートワークしてください」という車内放送を聞いては「それはうちの上司に言ってくれよ…」という気持ちになっていることでしょう。
リモートワークで問われるコミュニケーションの形
リモートワークの導入で、コミュニケーションの形は変わりつつあります。これまでは対面でのコミュニケーションがメインで、メンバーも目につく範囲で仕事をしているのが当たり前でした。しかしリモートワークが主流となった今では、チャットなどによるテキストコミュニケーションや、ビデオ通話でのやりとりが中心となっています。
こうした状況で、上司からの情報共有やフィードバックの減少はメンバーの不満や不信感を招きます。
「進捗に問題はないか」「何か異変が起きていないか」など、マネジャーは通常勤務のとき以上に目を配らなければなりません。「状況は見えていないけど、何かあれば言ってくるだろう」と考えていると、発見が遅れてしまいます。
また、フィードバックの機会が減ると「自分の成果は把握されているのだろうか」「仕事を評価されているのだろうか」と、自分の評価に対しても不安や不満を感じやすくなってしまいます。
メンバーに不安を抱かせないためにも、マネジャーは自分からコミュニケーションを取りにいき、今まで以上に情報共有やフィードバックに気を配る必要があると言えるでしょう。
まとめ
というわけで、リモートワークでモチベーションを下げている要因や、メンバーのモチベーション低下を防ぐために上司はどのような対策をとるべきかのお話でした。
リモートワークの導入によって、社員同士のコミュニケーションの機会が減るのは避けられません。ただ、チャットツール等の導入をしたり、声かけの機会を増やしたりと、今までのマネジメントをさらに深化させていけばクリアできることも多くあります。
リモートワークの導入やマネジメント体制がうまくいっていない場合、残念ながら個人ではどうにもできない組織体制や上司に問題があるケースがほとんどでしょう。
今やエンジニア職はリモートワークが基本となっている企業も多いですから、そのような企業への転職を考えてみるのもひとつの手です。
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