Stable DiffusionやMidjourneyなどの画像生成AIが登場してから1年ほど経ちまして、現在では数多くのサービスが提供されています。
それらのサービスは有料のもの、もしくは有料会員でないと生成されたAIイラストを商用利用できないものがほとんどで、無料のサービスとなるとなかなかいいものがありません。
そのような中で、無料で利用できる上に、生成されたAIイラストの商用利用が可能なサービスを3つ紹介します。
【目次】
チャット機能で手軽に使えるBing AIチャット機能
1つ目は、「Bing AIチャット機能」です。
検索エンジンであるBingのAIチャット機能から利用できるのが特徴の一つです。
チャット形式で画像を生成ができる上、日本語入力にも対応しています。
ChatGPTでお馴染みのOpenAI社が提供する「DALL·E」というAIが使われており、最近では「DALL·E 3」にバージョンアップされて、生成されるAIイラストの精度もかなり高くなりました。
また、DALL·E 3はChatGPTに組み込まれることが決定していて、同じようにチャット形式で画像生成できるため使いやすくて良いですね。
権利関係がクリアなAdobe Firefly
次に紹介したいのが、「Adobe Firefly」です。
PhotoshopやIllustratorなど、デザイナー御用達のソフトを開発しているAdobeが提供する画像生成AIということもあり、ベータテスト中から期待されていたサービスです。
こちらもベータ版時点では商用利用不可でしたが、正式リリースされたことで商用利用が可能となりました。
Adobeアカウントさえ作れば無料で利用できて、テキスト入力による画像生成以外にも、写真加工に利用できる「生成塗りつぶし」や、デザイン作業をサポートしてくれる「生成再配色」などの機能を使うこともできます。
Adobe Stockという画像素材サービスにアップロードされている画像だけを学習したAIを使っているため、権利関係がクリアなのが特徴的です。
ただし、生成できる枚数の制限があり、無料プランでは月間25枚までと少なめです。
他の画像生成AIサービスを利用してプロンプトの方向性を決めた上で、Adobe Fireflyで数枚生成してうまく行ったらラッキーくらいのノリで使う必要がありそうです。
多機能で高品質なLeonardo.Ai
最後に紹介したいのが「Leonardo.Ai」。Stability AI社のStable Diffusionという、現在最もさまざまなサービスに組み込まれているAIを使っている画像生成AIサービスです。
生成モデルを切り替えできるのが特徴で、同じプロンプトを入力しても、生成モデルを切り替えるだけで違ったテイストのAIイラストをつくることができます。
「coffee on the table」というプロンプトで生成モデルを切り替えた例がこちら。このように生成されるAIイラストのテイストが変わります。
クレジットの数も豊富で、毎日150クレジット付与されるため、Adobe Fireflyよりも気軽に使えます。
また、Image to Image機能もついていて、サンプル画像にテキストでの指令を載せてカスタマイズできるため、プロンプト入力で画像をつくるのが苦手な方にもオススメです。
それぞれのサービスの特徴まとめ
最後に、今回紹介した3つの画像生成AIサービスがどのような人に向いているのかをまとめます。
これまで画像生成AIを使ってこなかった人は、チャット形式で手軽に利用できるBingのAIチャット機能が入りやすいと思います。生成される画像の質がかなり上がっていますし、日本語入力でAIイラストが作れるのは魅力的です。
生成されたAIイラストの学習元が気になる方はAdobe Fireflyがオススメです。
機能性を重視するのであればLeonardo.Aiがオススメです。生成モデルも豊富ですし、パラメーターも細かく設定可能で、Image to Image機能もものすごく便利です。
どれも無料で利用できますし、生成されるAIイラストの質感はまったく違うため、ケースバイケースで使い分けるのが良いと思います。ぜひお気軽に使ってみてください。
(文：大谷大)
「paizaラーニング」では、未経験者でもブラウザさえあれば、今すぐプログラミングの基礎が動画で学べるレッスンを多数公開しております。
詳しくはこちら
