Webディレクターとして働いて十数年。プロジェクトによってメンバーが変わるので、いままで様々な方と一緒に仕事をしてきました。
ディレクターは進行管理がメインなので、デザインを形にしていくエンジニアさんにはいつも感動していました。
さて、そんな中でもとくに「この人とは一緒に働けてよかったな」と思える方がいらっしゃいまして。今日はそんなエンジニアさんに共通していた特徴をご紹介しようと思います。
【目次】
積極的に提案してくれる人
エンジニアさんに対して「こういう仕様になっているので、こんな実装でお願いします」と、一方的に話をしてしまうことが多い。これはディレクターとしてよくない部分だなとは常々感じています。
そんな中、エンジニアさんの方から「こういうやり方もある」「こうしたほうがよりよくなる」というアイデアをもらえるのは本当にうれしいことでした。
やはりディレクターの知識だけだと限界があります。自分の知っている知識の中でしか発想は及ばないので、必ずしも最適な方法ではなかったりします。プロの目線から意見やアイデアをいただけるのは大きな助けになります。
なので「なんでこんなやり方なんだろう?」「こうしたほうが絶対よいのに」と、何かしらモヤモヤしたものを感じたら、ぜひ教えてほしい。
逆にディレクターとしての反省点は、プロジェクトの目的やゴールをきちんと共有することですね。手段や方法を一緒に考えるために、プロジェクトの初期段階から参画してもらうことが重要だと気づきました。
できないことをできないと言える人
依頼した内容で「実現が難しい」「仕様通りでは達成できない」という場合は、その旨をそのまま伝えてもらって構いません。むしろ声に出してもらえたらうれしいです。
個人的な印象ですが、エンジニアさんは優しい人が非常に多く、ディレクターの要望や期待に頑張って応えようとしてくれます。
ただ私としては、方法や手段にはこだわっていないので「無理は無理と言ってもらって全然だいじょうぶ!」という気持ちです。
過去にはエンジニアさんに大きな労力をかけさせてしまった失敗がありました。私からの要望に一生懸命に答えようと頑張ってもらった結果、非常に難しい実装方法を強いてしまったのです。
あのときは、いろいろと無理をお願いしてしまったなぁと申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいました。
私は、クライアントの要望やプロジェクトの目的が達成できればそれで万事OK。「実現困難な方法」なのであれば、それに固執せず、早めに切り捨てて、「どうしたら解決できるか」を一緒に考えたいと思っています。
厳しい状態になったらすぐに相談してくれる人
くだけた言い方をすれば、やべぇときに「やべぇです」と正直に言ってくれる。そんな人はうれしいです。
たとえば「思ったよりも実装に手間取ってしまって、当初の予定には間に合わなさそう」というとき。それを「申し訳ないからギリギリまで頑張る」よりは「いまこういう状況でやばいので、間に合わないかもしれない」と言ってくれたらうれしいのです。
「スケジュールは変化するものである」とディレクターは理解しています。なので予定通りに進まなかったことを責めたり怒ったりはしません。
それに、人間のやることですから、完璧に予定通り進めるなんて難しいです。
単純に「思っていた工数よりも時間がかかってしまった」ということもあるでしょう。「家庭の事情で」「体調不良で」「単純に気分があがらなくて、パフォーマンスがでなくて」などなど、いろいろあります。
そういうとき、早めに口に出してアラートを出してくれると、そのあとの調整もスムーズに進められます。
期日といっても、実はそこまでクリティカルな期限ではないことも多いです。あるいは、
- クライアントとの仲がよいから交渉の余地がある。
- 納期自体を遅らせられる可能性もある。
- タスクを分割できるかもしれない!
- 優先順位を入れ替えることができるかも。
- ヘルプのエンジニアをアサインしよう!
などなど、スケジュールを調整する余地はいくらでもあったりします。なので、気楽に相談してくれるエンジニアさんはありがたいと思っています。
疑問を投げかけてくれる人
完璧な指示書や仕様書を用意して依頼できればよいのですが、私もポンコツなので、抜けや漏れが発生することもしばしば。なかなか詰めきれていない状態でお願いすることもあります。
そういうときには指摘や確認をしてくれるとうれしいです。
「METAの指定がありませんでしたよ」
「マウスオーバーのデザインってどうなってますか?」
「ディレクトリ構成がわからなかったです」
「メインビジュアルってアニメーションありますか?」
いちいち指摘するのはたしかに面倒だとは思います。
でも「言われてないからやっていない」だとやっぱり少し寂しい。チームで一緒に作っていくんだという協力関係を作っていきたいので、ぜひ積極的にダメ出ししていただけたらうれしいのです!
一方、「とくに指示がありませんでしたが、こんな感じでやっておきました!」と先回りして進めてくれるのは、ありがたいのですが、手放しには喜べない事情があります。
気持ちはとてもうれしいのですが、「すみません。。。やってもらって申し訳ないんですが、元に戻してもらえますか?」というケースもありまして。せっかくの好意を無駄にさせてしまって、申し訳ない気持ちになるのです。
なのでやはり「ここがわからないので教えてください」と作業前に声をかけていただくのが一番確実ですね!
(文:ばんか(bamka))
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