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技術力だけでは生き残れない?今エンジニアに求められるスキルとは

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Gerd AltmannによるPixabayからの画像

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ITエンジニアに技術力が求められるというのは言うまでもありませんが、チーム開発では他にもさまざまなスキルが必要とされます。

paizaでは、企業から応募者の通過・落選理由をヒアリングし、企業が自社で働くエンジニアに何を求めているかを見ており、特にここ最近は「技術以外のスキル」も重視されつつあるなと感じています。

もちろんコードを書く力が不要というわけではありません。ただ、ベースとなる技術的なスキルに加えて、業務に対する責任感や意欲があるか、コミュニケーションスタンスやキャリアビジョンが会社の方向性と合っているか、そしてビジネス観点やサービス志向があるかといった点も評価しているようです。

そこで今回は、売り手優位でなくなりつつある転職市場において、必要とされるエンジニアになるために身につけるべきスキルについて考えていきます。

エンジニア自身「技術力だけでは生きられない」と回答

さまざまな便利なツールが登場し、昔に比べていちから作る必要性は減り、効率よく開発を進めるために「それらのツールを知っているか?」「どう組み合わせれば実現できるか?」といった知識が必要とされています。

また、ひとつの職種に求められる業務の幅が広がり担当領域の明確な線引きが難しいため、十分コミュニケーションを取って仕事を進めていかなければならない場面も多くなっています。(たとえばフロントエンドエンジニアとデザイナーでどちらが何を担当するか…など)

つまり「特定の技術だけを深く狭く極めた人」より、「バランスよくこなせる人」が重宝されるシーンが多いとも言えます。

以下は少し前の調査ですが、実はエンジニア自らが「技術的なスキルだけでは生き残れない」と考えているという結果が出ています。

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(出典)アデコ「今後、求められる能力や自身の仕事の将来に関する意識調査

おそらく現在の社会情勢で楽観的な人が増えているとは考えにくいので、調査時より危機感を抱いている人はむしろ増えているのではないかと思います。

興味深いのは、経験年数に比例して「いいえ」と答える人が増える傾向にあり、「はい」と答えたのは若い人に多かったことです。やはり経験を積む中で見えてくるものはありますし、技術以外のスキルが必要だと感じる場面に実際出くわすということですよね。

ちなみに上記の調査では、技術力以外に伸ばすべき能力のトップ3にコンサルティング力、プロジェクトマネジメント力、ファシリテーション力が挙がっています。

実際にはどんなスキルが求められるか

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すべて一気に(ひとりに)求められるわけではないですが、持っているとよいスキル、もしくはポジションによって求められるスキルの例を挙げています。

これらは業務の中で意識的・無意識的にやっていることも多くありますよね。

そのためどちらかといえば「自分が得意なのはこれで、もっと伸ばしたい」「自分が苦手なのはこれで、可能な限り補いたい」というのを明確化すると考えていただくとよいかと思います。そのうえで自分が今後のキャリアでどこを強みにしていくのかを定めるといいでしょう。

タスク管理

  • あいまいな要件を整理してタスクに落とし込める
  • 状況を見てタスクの優先度を判断できる
  • 時と場合によって質と速度のどちらを取るか判断できる
  • 作業工数見積もりとズレが生じたときのバッファを計算できる
  • (ポジションによってはチームの)タスクの進捗管理ができる

コミュニケーション

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  • 他職種(ディレクターやデザイナー)とうまく仕事ができる
  • 他職種(ディレクターやデザイナー)と円滑なコミュニケーションが取れる
  • チーム(+上司)に報告・相談・連絡が適切なタイミングでできる
  • チームがさらによくなるために振り返り改善できる
  • 新しくチームに入ったメンバーを適切にサポートできる
  • 自己表現できる(何をやりたいか明確で、それを周りに伝えられる)
  • (ポジションによっては)リーダーシップがある

自己研鑽

  • 技術に対する興味や探究心がある
  • 新しい技術のキャッチアップができる
  • 得意領域と苦手領域を把握し、必要な領域を伸ばせる/補える
  • 慣れたやり方に固執せず、より効率のよい手法を採用できる

組織の成長

  • ビジネス観点(戦略的思考)を持って業務に取り組める
  • サービス志向を持って業務に取り組める
  • 物事を俯瞰して捉える力がある
  • (特にプロジェクトマネジャー)意思決定力がある

自己管理

  • 自分の体調やメンタルの状態を把握し管理できる
  • 常に安定したクオリティで業務に取り組める
  • ストレス発散方法を知っており自分でコントロールできる


これらは自分のキャリアパスが明確でないと定まらない部分もあるので、まずは将来どんなエンジニアになりたいかを考え、それから何が求められるか、何を伸ばすか・補うかと考えたほうがよいでしょう。

paiza転職では、多くの掲載企業が企業側からも事業内容や開発業務についてなどの説明が聞けるカジュアル面談を実施しています。

カジュアル面談は一方的に質問をされるだけの面接ではなく、仕事内容や将来的なキャリアパス、必要なスキルなどについて詳しく質問することもできます。詳しくはこちら

「自分にはそれらのスキルはない…」と思う前に

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たとえばですが、SIerでコードを書く以外の業務が中心で自社サービス企業へ転職したいと考えている人を「コードが書けるか」という点だけで見ると、業務でコードをたくさん書いている人たちより正直不足しています。(私自身SEのときは上流工程と顧客調整がメインだったので…)

一方でタスク管理、スケジュール管理、コミュニケーション(チーム内の調整、プロジェクトを円滑に進めるための立ち回り、外注の管理)などは若いうちから、しかもある程度の規模のプロジェクトで経験できることもあり、そういった能力が高い人も多かったように思います。

ただ、それらをITエンジニアの転職でアピールになると思わず、開発スキルだけで勝負しなければならないと捉えて、なかなか自身の強みが見せられず転職活動に苦戦するということがあります。もちろん募集職種によるところはありますが、あまりにもったいないです。

むしろ技術力だけで勝負するには分が悪いので、その周辺の「チームで開発するエンジニアが求められるスキル」が何かを知って、掛け合わせてアピールポイントにするべきです。

ベースの技術力は必要とするけれど、職人のように尖った人よりもチーム開発を円滑にできて、キャリアビジョンを持っていて、コミュニケーションスタンスが自社に合いそうで…といった人を評価する企業は多くあります。

paiza転職でも「とにかく技術志向の人」という求人ではなく、「サービス企画でアイデアを出せる人」「PM・PL経験がある人」「チーム開発を円滑に進めていける人」などを募集要件に掲げているものもあります。

paiza転職

まとめ

エンジニアが求められる技術以外のスキルとは何かについて考えてきました。

本文でも書いたとおり、開発職であればもちろんある程度の技術力は求められます。ただし、それだけを武器に生き抜くのは難しく(業界で他の追随を許さないほど技術的にトップの人材であれば別ですが)それ以外の強みも持っておいたほうがよいと感じます。

もし転職活動中が思うように進んでいないのであれば、今回お伝えしたような技術的なスキルではないスキルで「応募企業の求めているものは何か」をあらためて考えてみてください。

実際にエンジニア人気の高いIT系企業の対談でも近しいことが言われていてよりリアリティがあるかと思います。以下の記事は参考までにごらんください。

(参考)人気企業3社が語る今欲しいエンジニアの条件「2020年以降のエンジニアに最も必要なのは“技術以外”のスキル」【BASE×DMM×SHOWROOM】 - エンジニアtype | 転職type





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