Photo by Jody Garnett
こんにちは。谷口です。
転職活動を始めると、面接対策が気になってきますよね。どんな質問をされるのか、どんな答え方をしたらよいのか、調べて対策する人も多いでしょう。
特にITエンジニアの採用選考では、一般的な面接の質問だけではなく、技術的な経験についての質問をされることが多くあります。
こうした面接の準備ができていなくて、焦って回答に詰まったり、実力を発揮できずに終わってしまうともったいないですよね。
そこで今回は、30代くらいの一般的な中途エンジニア面接で
- どんなことを聞かれるのか
- どんな対策をとっておくと通過できるのか
についてお話しします。
転職に興味があるエンジニアの方、転職活動中の方、面接が苦手な方の参考になればと思います。
エンジニア向け面接対策
自己紹介は話せるトピックがある経歴を中心に
自己紹介で、新卒のときの配属から今の所属プロジェクトまで、とりあえずすべての経験を語ろうとして長くなってしまう人がいます。しかし最初から長々と説明されても聞いてる側は覚えられませんし、「要点をつかむのがへたな人なのかな」と思われてしまう可能性すらあります。
面接官もこのあと詳細を深掘りする気でいますから、自己紹介は要点に絞って話しましょう。
前職での経験年数が長い人や経験プロジェクトが多い人は、「どれを話せばよいのだろう」と思うかもしれませんが、その場合は例えば
- アピールしたい経験やスキルが身につけられた
- 応募先にマッチしそうな経験ができた
といったトピックがある経歴に絞って「主にこんな経験があります」という話にとどめておきましょう。
転職理由について
中途採用の面接では、ほとんど必ず転職理由が聞かれます。
転職理由とは、「今回の転職でどんな仕事ができる会社に入りたいと思っているのか、どうしてそう思うようになったのか……」という話です。「前職の労働環境がブラックだったから」というのは退職要因であり、転職理由ではありません。
また、「コロナ禍になって不安で…」「30代のうちに転職したくて…最後のチャンスだと思って…」といった話をされる方も多いですが、それだけだと聞いたほうは「わかったけど、具体的に何がしたいの?」となってしまいます。
転職理由の考え方についてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、自分の今後のキャリアについても含めて考えてみましょう。
paiza.hatenablog.com
今後の方向性について
中途の応募者を面接で落とした企業に落選理由を聞くと
- もう新人でもないのに、自分がこれからやりたいことや今後のキャリアについてちゃんと考えていない
- 今までの経験やこれから目指す方向に関する考えがつながっておらず、キャリアに対して場当たり的な考えしかできていない
と言われることがあります。
現職の仕事から逃げ出したい、やったことないけど流行りの技術を使ってみたい、将来的なキャリアについて特に何も考えていない…という場合、新人ならまだしも中途経験者だと「もう新人でもないのに場当たり的だな」と思われてしまいます。
おおげさな将来像やなりたい姿でなくてもよいので、自分のキャリアについて改めて考えた上で、例えば「20代・30代前半を通して積み上げてきたこんな経験やスキルを活かしつつ、この分野で開発チームをひっぱっていけるようになりたい」などと整理して話せるようにしておけるとよいでしょう。
転職理由と今後の方向性は一緒に考える
- 「ゲームアプリの開発経験を生かしたい」と言いつつ、全然違う技術やサービス内容の企業に応募している
- 「DBエンジニアになりたい」と言いつつ、応募理由を聞いたら「フロントエンドの経験が積めそうだから」と言う
上記は極端な例ですが、面接の中で言っていることがちぐはぐだったり、応募先とずれた話をしてしまうと、「だったら別の企業に応募したほうがよいのでは?」「特に何も考えていないのかな」と思われてしまいます。
「こうなりたい」だから「こんな仕事ができる企業に転職したい」と一貫性のある話ができるようにしておきましょう。
課題解決や苦労・工夫した経験の話
経歴の深掘りにあたって、よく聞かれるのが「あなたが仕事で見つけた課題と、それを解決まで持っていったエピソード」です。
こういった質問をすると、「Excelで進捗管理をしていた現場でRedmineを導入しました!」みたいなことを答える人がよくいます。
別にそのエピソード自体に問題はないのですが、そこで「どんな現場でExcelでは何が問題だったんですか?」「導入コストを考えればExcelのままでよかったのではないですか?」「いろいろなツールがありますがなぜRedmineにしたのですか? 他のツールのほうがよかったのでは? Redmineを導入してどんな結果が出たのですか?」などと聞かれると、答えに詰まる人もいます。
要は「Redmineを導入しました!」だけでは全然アピールにはならないということです。ここで面接官が聞きたいのは、自分で課題を見つけるまでの経緯や、課題を解決するまでの取り組みです。これがうまく含まれていないのであれば、Redmineの話をしてもあまり意味がないというか、印象が悪くなる可能性すらあります。
「課題を解決した経験なんてない!」って言う人もいますが、そんなことはないはずです。課題って要は「困りごと」ですから、仕事をしていて「ちょっと困った経験が一度もない人」なんていないですよね。残業が多すぎるのを少しでも減らそうとしたとか、コミュニケーションエラーが起こりがちなのを解決しようとしたとか…何か困った経験がなかったか思い出してみてください。
同じような話で、「チームリーダーをやっていました」と言う人も非常に多いです。
これも「どんな現場のどんな開発チームで、具体的にはどんなリーダー業務をやっていたのですか?」「リーダーとして、チームのどんな課題を解決した経験はありますか?」「チームをまとめるに当たって、どんなことが必要だと思いますか?」と聞かれると、答えに詰まる人もいます。よくよく聞いてみると「一応役職名がついていただけで、リーダーとしての業務はほぼやっていなかった」なんてケースも珍しくありません。
「チームリーダーやPLなどのポジションを務めました」と言うと、具体的な話を深掘りされるので、相応の業務経験を話せるようにしておく必要があります。特にアピールできるポイントがなく、深掘りされたら困ってしまう話は最初からしないほうがよいでしょう。
どの経歴をアピールしたいか、そこでどんな課題があってどう解決したか、何に苦労して何を工夫したか…といった話はあらかじめ自分の中で掘り下げて準備しておきましょう。
エージェントなどを利用している場合は落選理由を聞く
最近はエージェントやリファラル経由の応募でも、企業からのフィードバックを受けられるケースは多いかと思います。
企業からのフィードバックは、転職活動において非常に役に立つ情報です。
- 自分のどこが足りなかったのか、見直しや改善できる部分なのか
- 今の自分に需要があるのか、もっと市場価値を上げるにはどうすればよいか
などといったことがわかるからです。
たとえば「スキル不足」で落ちた場合は、もっと勉強してスキルを高めるか、もしくは入社後の研修が充実していて、今の自分でも入社できそうな企業を探したほうがよいかもしれません。
「キャリアの方向性がミスマッチ」であれば、応募先のキャリアパスと自分の希望するキャリアが合っていなかったのかもしれませんから、次からはキャリア面を重視して企業選びをしたほうがよいでしょう。
落ちた面接を振り返るのはあまり楽しい作業ではありませんが、最初からなんでもうまくいく人なんていません。むしろ、フィードバックを受けて転職活動を見直すことで、通過率が上がっていく人のほうが多くいます。
paiza転職でも、面接後にはフィードバックやアドバイスをお送りしておりますので、面接における具体的な改善点や評価されたポイントを知ることができます。
面接が苦手な人こそ、複数企業に応募してみる
第一志望の面接が、ぶっつけ本番で初めての面接だったとして、うまく話せる自信はありますか?
右も左もわからない状態で、志望度が高い企業の面接を受けて失敗してしまうと、後悔が残りますよね。
複数企業に応募をして面接を受けると、情報収集になるだけでなく、面接に慣れることもできます。
たとえ最初は落選続きでも、何社か受ける中で話の内容が磨かれていきますし、面接の雰囲気にも慣れてくるので、徐々に通過率は上がっていくはずです。
特に面接に苦手意識がある人、就活以来面接を受けた経験がない人、初めて転職活動をする人の場合、ある程度面接に慣れておくのが重要かと思います。
まとめ
何の準備もなしにいきなり面接を受けるよりも、「こういった面接が実施されるかもしれない」と知っておけば心の準備ができますよね。
また、多くの人は最初はしどろもどろでも、何度か受けるうちに受け答えがスムーズになってくるはずです。
最近はオンライン面接が実施されることもあるので、企業を訪問して受ける面接よりも落ち着いて受けられる人が多いようです。
paiza転職でも多くの企業が、オンラインで自宅から受けられて、企業側からも事業内容や業務に関する説明が聞けるカジュアル面談を実施しています。
またpaizaの転職成功ガイドでは、採用選考におけるさまざまな落選理由や悪い例、改善のためのアドバイスなどを公開しています。実際にpaizaから応募をされた多くの方から「参考になった」という声をいただいています。面接に苦手意識のある方は、ぜひごらんください。
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