就活のためにインターンシップへの参加を考えている学生の方は多いかと思います。
毎年、就活を終えた内定者の方にお話を聞いていると「就活でやっておけばよかったこと」として、「インターンにもっと参加しておけばよかった」と言う方が少なくありません。
インターンシップへ参加しておくと、その後の就活にさまざまなメリットがあります。
今回は、そもそもインターンシップとは何なのかとインターンに参加するメリットなどを解説します。
インターンシップとは
インターンシップとは、学生が企業などの中で一定期間働き、就業体験ができる制度です。
日本では一般的に、大学であれば主に3年の長期休暇中や春夏にかけて、就活が本格化する前の実施が多い傾向です。
近年は多くの企業が、優秀な学生へのアピールや囲い込みのためにこうしたインターンに力を入れています。
インターンの実施内容は企業ごとにさまざまですが、主に以下の形式のものがあります。
説明会形式
インターン説明会の場合、その名の通り説明会形式で事業内容や業務内容、実際に働いている人の話などを聞くことができます。
実務やチーム開発を伴うインターンの前に開催される場合も多く、通常は一日(数時間)で終わります。
ハッカソンやゲームジャムなどのチーム開発形式
たとえば「参加者同士でチームを組んで、課題に沿ったアプリを作り上げて発表する」などといった内容のインターンです。
期間は一日で終わるものから、一週間やそれ以上かかるものもあります。
学生のうちはチームで開発をするような経験はそれほどないかと思いますが、エンジニアとして就職をしたら、ほとんどの企業ではチームでモノ作りをすることになります。そのため、少しでもチーム開発経験があることは就活でも強みになるでしょう。
実務参加形式
実際に社員の人たちと実務に取り組む形式のインターンです。
期間は一日で終わるものから一週間や1か月以上にわたる長期インターンもあり、アルバイトと同様に賃金が発生することもあります。
実務参加形式の場合、多くは応募条件として一定の開発スキルが求められ、事前の選考が実施されます。
インターンシップに参加するメリット
業界や職種について知ることができる
学生がインターンに参加するメリットは、「体験を通して、企業や仕事に対する理解を深められる」ことです。
ネットや説明会、OB訪問などで情報収集をしても、実際に経験してみないとわからないことはたくさんあります。
とくに長期就労型のインターンでは
- 実際の開発業務がどのように進められていくのか
- 社員にはどのような人たちがいるのか
など、現場の実態を知ることができます。
そのため興味のある業界や企業、職種が自分に合っているのかを考える助けにもなります。
面接で実体験にもとづいた話ができる
企業が優秀な学生を囲い込むためにインターンへ注力するようになった結果、実際にインターン経由での内定も増えています。
志望動機ややりたいことなどといった頻出質問の答えも、インターンに参加していれば実体験をもとに具体的な話を考えやすくなりますし、説得力も出ます。
インターンを経験しなければ不利になるというわけではありませんが、本命の企業が実施しているのであれば、積極的に参加を検討したほうがよいでしょう。
インターン参加時に注意すること
目的を持って参加する
- この仕事に興味があるから体験してみたい
- この企業に入社したいから情報収集がしたい
など、インターンを通して「何を得たいか」を明確にしておきましょう。
「なんか就活で有利になるんでしょ」「友達がみんな参加しているみたいだから」というだけで参加をしても、得るものがあまりない結果となってしまいます。
スケジュールを管理して無理のない範囲で参加する
いくらインターンが就活で役に立つと言っても、学業などに支障が出てしまっては本末転倒です。
とくに卒業研究や教育実習などで忙しくなりそうな時期がわかっている人は、問題なく両立できるように先々まで予定を確認しておきましょう。
インターン先の企業の選び方
前述の通り、インターンはとにかく参加さえしておけば就活で有利になるものではありません。
たとえばIT企業のインターン参加を検討しているなら、少なからず
- 憧れのあの企業を覗いてみたい
- 実際にエンジニアがどのような業務をしているのか知りたい
といった興味は少なからずあるかと思います。
そこから、さらに業界・職種・経験できそうな内容、加えて期間や場所で条件を絞って考えていきましょう。
興味のある分野・企業・職種
例:IT業界の中でもとくにゲーム系がいい・AIの研究開発をしている企業がいいなど
インターンを通して知りたいこと
例:エンジニアの具体的な仕事内容を知りたい・ふだんの働き方や使っている技術を知りたいなど
インターンを通して経験したいこと
例:エンジニアとほかの職種で迷っているから仕事を経験して比較したい・インターンを通じて自分のスキルをレベルアップさせたいなど
参加可能な時期
長期インターンに参加できれば、企業や業務内容についてもより深く知ることができ、アルバイトのように時給が発生する場合も多くあります。卒業研究や教育実習などとの兼ね合いを考えましょう。また複数企業へのインターンを検討している方は、スケジュールが重ならないように調整しましょう。
参加可能な場所
長期休暇などを利用して、遠方企業のインターンに参加する人もいます。時期と同様に、場所も無理のないように検討しましょう。
上記のような項目を考えてみると、インターン応募先を選びやすくなるでしょう。
まとめ
インターンは、就活の方向性を考えるための有効な機会です。
インターンの参加経験があれば、その後の面接でも実体験をもとにした説得力のある話ができますし、アピールもしやすくなるでしょう。
とくに理系の場合、4年生になったら研究で忙しくなりそうな人ほど、3年のうちにインターンに参加してくことで、早めに就活の方向性を定めたり情報収集をしたりできます。
(文:谷口智香)
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