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新卒3年目でリーダーを任されたエンジニアの5つの心構え

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f:id:paiza:20180910132940p:plainこんにちは。倉内です。

エンジニアとして新卒入社後、数年でチームリーダーやプロジェクトリーダーを任されることは珍しくありません。

新卒2~3年目といえば、ようやく会社に馴染んで独力でこなせる仕事も増えてきたころとはいえ、自分より経験値やスキルが高いメンバーのいるチームを率いるというのは不安や悩みが尽きないと思います。

実際に私は前職のSIerでちょうど3年目あたりから大小のプロジェクトでリーダーをすることが増えました。振り返ってみればたくさん失敗もしましたが、実践で学んでいったことも多くありました。

リーダーやマネージャーといった役割は、プログラミング以上に座学ではなく自分で経験して初めて分かることが多いように思います。

ただ、あらかじめ知っておくといいことやセオリーとされていること、心構えなどがあります。今回は、そういったものをこれから若くしてリーダーを任される方はもちろん、現在悩んでいる方にお伝えしていきます。

リーダーとはどういう役割か

エンジニア組織でリーダーというと、冒頭でもお伝えしたとおり、チームリーダーやプロジェクトリーダーを指すことが多いと思います。「現場責任者」とも言われ、現場業務の責任を負います。

企業やチームによってさまざまではありますが、おもに以下のような役割を担うことになります。

  • 開発するシステムの品質管理
  • プロジェクト全体の進捗管理
  • メンバーのタスクの進捗管理
  • メンバーの労働環境や健康への配慮
  • 現場で問題が起きた場合の対処

など

プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーとでどちらがどの役割をするか明確に線引があるわけではありません。ただ、リーダーがマネージャーと異なるのは、多くの場合、自分のタスクを持っている上で上記のような役割を担う点でしょう。

もちろんマネージャーはコスト管理、社内外のステークホルダーとの折衝などが生じるため別の大変さはありますが、現場を率いる役目としてリーダーは重要です。

名前のとおりリーダーがチームを適切に「リードする」ためには、プロジェクトのゴールを正確に把握して、どうすればそこにたどり着くかを考えて行動することが大切です。

……というと「なんだかすごく大変そうだし入社数年目でできることなの?」と不安になってしまう方もいるかもしれません。次からは若手リーダーが陥りがちな弱点を克服するためのポイントについてお話します。

若手リーダーの心構え5つのポイント

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ひとりで抱え込まない

自分のタスクをこなしながら、リーダーとしてメンバーの進捗や問題の対処をおこなうのは想像以上に大変です。

メンバーに迷惑をかけないようひとりでなんでも抱えてしまう人が多いようですが、プロジェクトではリーダーの判断待ちなどで進捗が止まるのは一番避けたい事象です。

特に若手リーダーの場合、メンバーのほうが知識や経験が豊富なことが多いため、タスクはひとりで全部抱えずにメンバーに振って、リーダーにしかできない役割に集中しましょう。メンバーに頼ることを悪いと思わなくても大丈夫です。

もしメンバーが非協力的なら、それは別の問題です。プロジェクトの場合、放置して時間がどんどん過ぎていくと取り返しがつかないことになる可能性もあります。そうなる前にPMなど上位職種に相談をしてください。

信頼関係の構築を面倒がらない

メンバーに頼ることへの心理的ハードルが高いと感じるのであれば、それはたぶんメンバーとの信頼関係の構築がまだうまくいってないからだと思います。

さきほど挙げたタスク振りや協力を得てうまくプロジェクトを進めるためにはメンバーとの信頼関係が欠かせません。

今の時代、コロナで直接会話もできないので難しくはありますが、システム開発業務といっても人対人の仕事です。感謝は言葉や行動にすること、また指摘でも表現に気を配ることで関係はずっとよくなります。

自社でサービスを開発する会社と違い、受託開発の場合、プロジェクトごとにメンバーが入れ替わるため信頼関係の構築が難しくはあります。

特に複数の会社から人が集まってプロジェクトチームになっていると、メンバーに「チームでうまくやる」という意識をなかなか持ってもらえないのでリーダーは苦労するとは思います。

ただ、信頼関係の構築を怠ると結局はあとで自分に跳ね返ってきます。

リーダーをしていて一番つらいのがミスを隠されて取り返しがつかない状態になってから発覚することです。ミスや問題があったときに真っ先に報告してもらえるかどうかも信頼関係がちゃんと作れているかにかかっていると言っても過言ではないでしょう。

情報の共有、可視化を徹底する

正確なタスク進捗管理や早期の問題発見のためには情報の共有が大切です。

リーダーは自分のタスクだけではなく、メンバーのタスクの状況を把握して、火種になりそうなものを早めに摘み取っておく必要があります。

SIerでの開発プロジェクトでは、開発はすべて海外にお願いしていたため、情報の共有と可視化は徹底しておこなっていました。

「言わなくても察してくれるだろう」「よきに計らってくれるだろう」というのがまったく通用しないからです。もちろん日本人同士でも開発プロジェクトを進める上で察することを前提とするのはトラブルのもとです。

タスクの可視化など、便利なプロジェクト管理ツールをご紹介した記事もありますので、よければ参考にしてみてください。

paiza.hatenablog.com

リーダー経験の機会があれば積極的に手を挙げる

ここまでの話と少し違いますが、もしリーダーに抜擢されそうな機会があったらあまり自信がなくてもぜひやってみてほしいと思います。

コードを書いたり、技術スキルを追求することに重きを置いているエンジニアの中には気が進まない方もいると思いますし、「そもそも向いてないと思う…」という方もいるかもしれません。

そしてやってみるとやっぱり大変です。場合によっては、勤務時間のほとんどを自分のタスクに当てられないときもあるでしょう。

ただ、誰もがいつでも経験できるものではないからこそ、チャンスは生かしてほしいなと思うんです。実際新卒2~3年目のころなんて、多少の失敗は先輩や上司がカバーしてくれます。

なにより経験してみて本当に合わなければキャリアパスとして除外すればいいですが、やってみて初めて意外な適性に気づく可能性もあります。

そしてリーダーを経験すると、再び自分がプロジェクトのメンバーになったとき、メンバーとしてプロジェクトを円滑に進めるにはどうするとよいかを考えられるようになるなど、経験する前とは違った視点で物事を捉えることができることに気づくでしょう。

書籍や学習講座で知識を得る

経験に勝るものはありませんが、基礎的な部分や先人たちの教えを書籍などから学ぶことも大切です。

おすすめ書籍

具体的な手法を挙げてリーダーの「正しい頑張りどころ」と「任せ方のコツ」がわかる1冊。

プレイヤーとして優秀だった人が陥りがちな、ひとりで頑張りすぎて空回ってしまう状態から抜け出し、どうやってメンバーへ仕事を任せればいいかを知ることができます。


外資系コンサルティング会社で、数々のグローバルプロジェクトをリードし、成功を収めてきた筆者。

それらの経験をもとに問題解決力、仮説検証力、ビジネス思考、交渉力、リーダーシップなどの横断的なスキルを具体的に解説します。


日本中の鉄道会社に影響を与えた観光列車の開発、外食事業の躍進、悲願の新幹線開通、世界一の豪華列車の実現とさまざまなシーンでリーダーを務めてきた筆者が描き下ろした70篇からなる1冊。

ノウハウというよりは、よきリーダーになるための10箇条を実体験をもとに綴ったものですが、数々のエピソードから読み取れるものがたくさんあるはずです。

おすすめ学習講座

paizaラーニングでは、動画講座「情報処理入門 マネジメント編」を公開しています。

リーダー向けの講座というわけではありませんが、プロジェクトマネジメントの基本やシステム戦略について学ぶことができます。リーダーになるための基礎知識と思っていただくとよいでしょう。


まとめ

チームリーダーやプロジェクトリーダーを任された若手エンジニアの方向けにリーダーの役割や心得についてお伝えしてきました。

リーダーに限りませんが、はじめからなんでも完ぺきにできる人はいませんし、経験を積んで分かることも多くあります。

あまり自分だけで抱え込まず人へタスクを振って全体をリードすることも大切な役割だと頭に置いておいていただければと思います。

ただ、現状の職場が若いうちにリーダー経験をできる環境ではなく、成長の機会を求めている方も中にはいらっしゃるかもしれません。その場合は思い切って転職するというのも選択肢のひとつです。

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