こんにちは。倉内です。
会社によって多少違いますが、新卒でSEとして入社すると3~5年目あたりでプロジェクトリーダー(PL)を任されるようになると思います。
「リーダーといっても、プロジェクトマネジャー(PM)がいるんだしあんまりメンバーと変わらないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、PLは実作業もこなしながらプロジェクトの実行責任を負う立場であり、PMとはまた違った大変さがあります。
自分のタスク進捗だけでなく、プロジェクトメンバーの進捗を管理し、ときにはコミュニケーションをとってフォローしつつ、PMが計画したスケジュールを守り抜くのは簡単ではありません。
今回はそんなPLの仕事のどういうところが大変なのかを書いていきます。
前提:PMとPLの役割の違いって?
これからPLになる方もいるかもしれないので、PMの役割と比較する形で簡単にお伝えしておきます。
PMの仕事内容と役割
まず、PMの仕事はプロジェクト全体の管理です。プロジェクト立ち上げ時は計画立案や見積もり、受託開発であれば顧客との要件調整、スケジュールや人員調整、予算管理などを担当します。
プロジェクトが開始されたあとは、計画通りに進んでいるかを確認し、遅延があればメンバーに働きかけたり、場合によっては顧客と納期調整の交渉も必要になってきます。
もっとも重要な使命は、成果物を期日までに顧客へ納品する、もしくは決められた日にサービスをリリースすることです。それが達成できればプロジェクト成功として役割をまっとうできたと言ってよいでしょう。
PLの仕事内容と役割
そしてPLの仕事は、冒頭でも少し触れたとおりプロジェクトを計画通りに実行することです。
プロジェクトの規模によっては、複数の協力会社の人たちと一緒に進めていくと思います。そのときはPLがメンバーとコミュニケーションを取り、何かあれば調整しつつ円滑にプロジェクトが進むよう尽力します。
PLの仕事のつらい・大変なところ
「自分のタスクさえこなせばいい」ではない
年次の若いうちにPLに任命された方が一番大変だと感じるところは、やはりプロジェクトメンバーのタスクの進捗も気にかけなければならない点でしょう。
わたしは新卒でSIerにSEとして入社したのですが、実際にPLをはじめて任されたとき、自分のタスクをスケジュール通りに進めながら、国内外の協力会社のメンバーの進捗を管理するのがなかなか大変だったことを覚えています。
これまでどおり自分のタスクを決められた期限内に終わらせることは前提で、加えてPLになるとプロジェクトメンバーのタスクの遂行にも責任を持つ必要があります。
メンバーとPMとの板挟みになる
PLは管理者ではありませんが、メンバーから見るとプロジェクトのリーダーです。
そのため上からは「引いたスケジュールを各メンバーに守らせるのがPLの仕事」と詰められ、メンバーからは「こんな無茶なスケジュール絶対無理です」と泣かれることがあります。
プロジェクトの成功のためにスケジュールを守ってほしい気持ちと、現場のメンバーの大変さと両方分かるため割り切るのはなかなか大変かもしれません。
コミュニケーションが想像以上に重要
上記にもつながりますが、メンバーとの信頼関係の構築は意識的にやる必要があります。
最初にここを疎かにしてしまうと、リーダーの言うことを誰も聞かない…だけならまだましで、嘘の進捗報告をされたり問題があっても隠されたり、最悪連絡なく会社に来なくなったりなんてこともあります。
もちろんこれはプロジェクトの問題でリーダーがどうという話ではないことも多いですが…。
PMの役割もやらざるを得なくなるケースがある
PMがPMとしての役割と責任をしっかり果たしてくれるといいのですが、残念ながらそうでないケースもあります。
特にプロジェクトが炎上してくるとPMはプロジェクトよりもステークホルダ(顧客や元請けの会社など対外の関係者)との調整に奔走することになるため、PLがPMに近い役割をやらざるをえないでしょう。
もし以下のような兆しがあったら注意が必要かもしれません。
プロジェクト失敗時に責任が発生する
もちろんプロジェクトが失敗したときは、メンバーも原因や対策防止策を考えます。しかし、プロジェクトリーダーとして実行責任をまっとうできなかった場合は、メンバー以上に失敗の原因を追求し報告を求められるでしょう。
PMが対外的な責任を負うのに対して、PLは社内におけるタスクの調整やメンバーのフォローに責任を負います。
管理工数が取られるため、それまでよりも技術的な追求に時間が割けない
PLを任されて、実際やってみるとリーダー的な役割が向いている・やりがいがあると感じる人もいると思います。
一方でプログラミングが好きで、仕事を通して技術的なスキルを磨いていきたいと考えてエンジニアになった方は、イメージしていた仕事とのギャップでつらいと感じる可能性もあります。
PLはPMとは異なり、自分のタスクを持つので管理だけということはありませんが、メンバーよりはやはり手を動かす時間は減ってしまいます。
PLをやってみて「向いていない」と思ったら
PLを務めるとこれまで挙げたもの以外にもさまざまな大変な出来事はあると思います。
それでもプロジェクトが成功に終わったときの達成感は、いちメンバーとしてプロジェクトに参画していたときとは比べものになりません。もちろんすべてのプロジェクトが順調に成功するとは限りませんが、終わったときの開放感という意味でも得られるものは大きいので、ぜひ乗り越えてほしいと思います。
ただし、実際にやってみて「PL向いてない…このままPMのキャリアパスを進むのは自分には無理そう…」「やっぱりコードを書いて技術的スキルを高めていきたい」と思った場合は無理して続ける必要はないでしょう。
もし今の会社で他のキャリアパスがないのであれば、選択肢のひとつとして、転職をするという手もあります。
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まとめ
PLの仕事のつらいところや大変なところについて考えてきました。
これからPLになる方は少し構えてしまったかもしれませんが、実際は慣れないうちは先輩や上司もフォローをしてくれると思いますし、頭で考えるより実践で分かることが多いのでぜひ挑戦してみてください。
また、マネジメントのキャリアパスとして、PLやそのさきのPMを目指す方であっても技術がまったく分からないと、開発プロジェクトを円滑に進めるのは難しいでしょう。paizaではプログラミング学習コンテンツも充実していますのでぜひご活用ください。
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