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こんにちは。倉内です。
転職活動において、企業選びには何かしらの条件や優先度があると思いますが、転職後に「ここは気にしてなかったけど転職前に確認しておくべきだったなぁ…」とちょっと後悔したことはありませんか?
業務内容や開発環境、福利厚生、社風などなど転職したあとにミスマッチに気づくと結構つらいので、できれば前もって確認しておけるといいですよね。
そこで今回は転職を考えているITエンジニアが企業選びで確認しておくといいのではと思う項目を挙げてみました。
もちろん自分が望むことをすべて満たす企業を探すというのは難しいですが、これからお伝えする中で「これは確認しておきたい!」というものがあったら転職先を決める前にしっかり情報収集しましょう。
転職先選びで確認しておきたい項目
項目の中でも必須なのか(その中で優先順はどうか)、分かると・あると嬉しいのか、別にどっちでもいいのか…というのは、自分の中で決めてみてください。
以下、特に確認しておいたほうがよさそうな項目は太字にしています。
開発環境に関すること
- エンジニアの人数と体制
- 開発言語やフレームワークなど扱っている技術
- 業務で使うソフトウェアやツール
- 支給されるPCのスペック
- 追加ディスプレイなどの周辺機器の支給有無
開発言語などは求人票にも書いてありますが、「メインで扱う言語は何か?」「メインではないが扱う可能性がある言語は何か?」など実務ではどうかというのは面接でも確認したほうがいいですね。
一応求人票に記載があるけど実は今ほとんど使ってないとか、募集しているポジションでは扱わないとかもあると思うので。
また、開発で使用するPCに対して要望ができるのか、使用ツールに制限がないかなども企業によって違いが出る部分なので(面接で聞くのはちょっと難しいかもしれませんが)気にしてみるといいかもしれません。
ちなみにpaiza転職の求人票では、開発環境や技術的なところは詳しく書いてあることも多いので、面接ではさらに深堀りしたい内容を考えておくとよいでしょう。以下はギノの求人票ですが、職務内容や応募条件の欄にも詳細の記載があります。
業務に関すること
- 自分がやりたい・興味のある業務や技術に携われるか
- 主な開発手法(アジャイル(スクラム)、ウォーターフォールなど)
- コードレビューのやり方(そもそもやっているか)
- 社内勉強会などスキルアップや情報共有の場があるか
- 事業運営の部署やデザイナー、ディレクターとのコミュニケーションの有無や頻度
- エンジニアが参加するミーティングの頻度や拘束時間
- どのような評価制度を導入しているか
- 目標設定や振り返りのやり方
求人票で分かる部分もありますが、聞いてみないと分からないこともあります。
たとえば、入社後に「自社サービス開発の企業なのに事業サイドとのコミュニケーションが希薄で全然連携できてない…」とか「ミーティングがめちゃくちゃ多い会社だ…」といったことが判明することもあります。(もちろん、入社後にそこを改善していこう!という気持ちになれるのなら問題ありません)
あとは目標設定や評価制度も確認しておけば、評価基準が曖昧で上司の一存で決まる…なんていう企業を避けられる可能性が高まります。
会社そのものに関すること
- ミッション、ビジョン、バリューに共感できるか
- 将来性があるサービスか(未来の構想があるか)
これは特にスタートアップ企業やベンチャー企業への転職を考えている場合、きちんと見ておいたほうがいいですね。
というのも大企業と違って社長や経営幹部との距離が近く、会社のあり方や社風に経営層の考えが色濃く反映されるので、それが合わないとなると結構つらいと思います。
また、これは見分けられれば苦労しないと思われるかもしれませんが、スタートアップ企業が事業を継続していくのは難しく、生存率は創業5年後には15.0%、10年後には6.3%、20年後には0.3%と言われています。
(参考)「創業20年後の生存率0.3%」を乗り越えるには:日経ビジネス電子版
もちろん今はベンチャーに限らず安定した企業はないと言ってもいい時代ではありますが…。
勤怠に関すること
- 労働時間制度(固定時間制、裁量労働制など)
- フレックス勤務可能か(出勤/退勤時間の融通がきくか)
- リモート勤務可能か(フルリモートなのか一部なのか、特別な条件下だけなのか)
- 残業時間(繁忙期/平常時)
- 有給日数(半休の有無)と取得実績
- 産休/育休、時短制度があるか・利用されているか
このあたりは労働条件なので求人票にほとんど載っていると思いますが、表面上と実態で乖離している場合もあるので気をつけてください。制度としては存在しているけど利用実績がない・利用しづらい空気があるなんてことも……
産休や育休の制度の有無はもちろん、合わせて取得した例があるか、制度利用後に復帰した人がいるかも確認したほうがよいでしょう。
入社後の待遇など
- 入社後どんなポジション・役割を任せられるのか
- 年収(残業代の扱い、賞与の有無)
- 受け入れ方(メンターがつくのか、OJTがあるか)
ポジションや年収は求人票から分かるので取り立てて言うことではないですが、入社後にどんな形で受け入れてもらえるか(新卒のように研修はないにしても)というのは面接で確認しておくといいかもしれません。
最近はオンボーディングと言って中途採用者に対してもスムーズに組織に馴染んでもらうための取り組みをしている企業も多いので、逆に「特になんもないですね。現場入っていい感じでやってください」という企業に対しては考え直そうかな…という判断材料にもなりそうです。
各種制度と福利厚生
- 家賃補助があるか(賃貸・持ち家での違い、何歳までもらえるかなど)
- 通勤費の上限額はあるか
- 企業年金制度があるか
- 退職金制度があるか
- 資格取得時に一時金が出るか
- 部活動やサークルがあるか(活動費が出るか)
興味のある業務内容や技術に携わることができれば気にしないという人もいるかもしれませんが…。ライフスタイルが変わったときに意外に制度の有無が重要になってきたりします。
また、福利厚生は企業によってかなり差が出る部分でもあるので、できる範囲で情報収集してみてください。
何を優先するか整理する
ここまで転職先を選ぶときに確認しておきたい項目をたくさん挙げてきましたが、これらをすべて確認する必要はありません。まずは上であげた項目のうち、自分がどうしても譲れない点、逆に仮にどうだったとしてもあまり気にならない点を、それぞれ整理してみましょう。
そもそも冒頭にも書いたとおりすべての条件を満たした理想の会社を見つけて転職するというのはほとんど不可能です。
「最低限満たさないといけない条件はなにか?」「もっとも優先したい条件は何か?」を考えてみましょう。
それを考慮せず「とりあえず今の会社から抜け出せればなんでもいい」と言って転職先を決めてしまうと、転職後すぐにまた辞めたいとなってしまう場合もあります。
以下の記事で企業選びの条件や優先度をどう考えるか、ベンチャー企業と大手企業の違いなど詳しく説明していますので、よければ参考にしてみてください。
情報収集の仕方
「確認すべき項目は分かったけど、実際どうやって調べるのか?」が気になりますよね。
基本的なことは求人票と面接で情報を得られます。ただ、面接の場だとなかなか聞きづらいということもあると思いますので、まずはカジュアル面談を利用してみることをおすすめします。
paizaではプログラミングスキルを測るスキルチェックを受験しランクを取得すれば、事前の書類選考なしで必ずカジュアル面談ができます。書類選考が前提となっている通常の転職活動より気軽に話を聞いて情報収集が可能です。詳しくは転職成功ガイドで説明していますのでごらんください。
企業選びで自分に合う・合わないを見分けるポイントについては以下の記事にも記載しています。
転職活動をしたことがある方は分かると思いますが、特に企業が抱えている課題や問題などの実態はなかなか見えにくいので、できればそこで働いてる人に直接話が聞けると一番よいです。
とはいえそんなにうまく知り合いがいるなんてことはないと思うので、行きたい会社のエンジニアが開催(もしくは参加)してる勉強会に行って話を聞いてみるとかSNSでコンタクトを取ってみるというのもありかなと思います。
また、口コミサイトだと逆に悪い部分が前面に出ていて、改善されていたとしてもそのまま放っておかれていたりするので、あくまで参考程度にしたほうがいい場合もあります。
まとめ
ITエンジニアが転職先をえらぶときに確認しておきたい項目と、その優先順位の決め方や情報収集の方法についてお伝えしてきました。
こういったものを明らかにしておくと転職活動での軸がはっきりして、活動そのものも進めやすくなると思います。
そもそも企業選びの軸の整理や、どんな企業が自分に合うのかわからない…といったときは、paiza転職もお手伝いしますので、ぜひpaiza転職運営事務局の担当者にご相談ください。
またpaiza転職では、求人票を開発ジャンルや使用言語、給与額などだけでなく、イヤホンOK、裁量労働、副業OK、一部在宅勤務可、原則定時退社、時短勤務可、スキル研修が充実…などなど、さまざまな基準や条件で検索することができます。
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