本記事では、開発を行う際必須となるバージョン管理システムの1つであるGitについて解説します。Gitとは何か、またGitHubとは何かなど、初心者の方が混乱しやすいところから、Gitを習得するための学習方法などを紹介します。
- Gitの学習ロードマップ
- Git・GitHubとは
- 初心者がGitを習得するための学習の流れ
- 初心者が覚えておきたいGitの機能7つ
- 初心者におすすめのGit学習サイト4選
- 初心者でもGitを使って開発効率向上を狙おう!
Gitの学習ロードマップ
Gitを使用すれば開発効率が向上し、チームでのソース管理が楽になります。初心者の方でGitを習得したいという方は、下記の「初心者がGitを習得するための学習の流れ」の3ステップの方法で学習を進めてみましょう。
初心者がGitを習得するための学習の流れ
- 本記事で基本的な用語や機能を理解する
- Gitをインストールする
- 無料でGitの学習が始められるpaizaラーニングで学習する
Git・GitHubとは
Gitは、一言でいうと「分散型バージョン管理システム」で、ファイルのバージョン管理ができるツールのことです。初心者の方は、「バージョン管理」という言葉のイメージがつかない人も多いでしょう。
バージョン管理とは、ソースコードをはじめとしたファイルの変更履歴を管理することです。何かしらの開発でバージョン管理をすることで、過去の変更箇所を確認する、特定時点の内容に戻すなどの作業が可能になります。特に複数人のチームで開発を行う際は、必須の機能でしょう。
そしてGitHubとは、Gitの仕組みを利用して、開発プロジェクトのソースコードを保存・公開できるようにしたWebサービスの名称です。GitHubに保存されたリポジトリは、基本的に全てが世界中に公開されますが、有料サービスを利用すると、指定したユーザーしかアクセスできないようなプライベートなリポジトリを作成できます。
初心者向けにほぼ無料でGitHubが学べるコンテンツをまとめた記事もありますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
初心者がGitを習得するための学習の流れ
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学習の流れ(1)用語や機能を理解する
初心者がGitを習得するための学習方法の1つ目として、使用するツールに出現する用語やGitの機能を理解することが大切です。
これまでにバージョン管理システムを扱ったことがない人は、特に重要なステップです。Gitを扱ううえで、今まで見たこと、聞いたこともないような用語が多数出現します。
例えば、リポジトリやコミットなどです。これらの用語やGitでできることを理解して覚えておかないと、自分で思うような操作ができず、チームに迷惑をかける場合もあります。
基本の用語や機能については後述しますが、後述の用語については都度調べるようにして学習しましょう。
学習の流れ(2)Gitをインストール
初心者がGitを習得するための学習方法の2つ目として、Gitの基本的な用語や機能について理解ができたら、実践して学習するための準備をしましょう。使用しているOSに合わせて、下記リンクからGitをダウンロード・インストールしてください。
WindowsOS:Git - Downloading Package
学習の流れ(3)Gitが学べる学習サイトで学習する
初心者がGitを習得するための学習方法の3つ目として、Gitを実践できる環境がそろったら、Gitが学べる学習サイトで学習を始めましょう。
一般的によく使われるコマンドを解説しているサイトや、サイト内で実際にバージョン管理を行なうものがあり、初心者が知りたい情報を網羅できるでしょう。
サイトによって特徴が異なるので、自分が理解しやすいタイプのサイトを見つけてみるといいでしょう。
費用をかけないでGitの学習を進めたい方は、paizaラーニングの入門講座がおすすめです。また、ほぼ無料でGitの使い方について学べるコンテンツをまとめた記事もあるので、ぜひご覧ください。
初心者が覚えておきたいGitの機能7つ
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Gitを使用するうえで、初心者が覚えておきたいGitの機能7つについて解説します。
初心者が覚えておきたいGitの機能(1)クローン
クローンは、Gitで行う最初の作業になります。一言で表すとダウンロードに近いもので、複数人のチームで共有しているファイル(リモートリポジトリ)を、丸ごと自分のローカル環境(ローカルリポジトリ)に保存する機能です。
初心者が覚えておきたいGitの機能(2)コミット
コミットは、ローカルリポジトリで追加や変更したファイルをGitに登録するための機能です。ローカルでは、変更したソースを上書き保存すればファイルの内容が変更されますが、チームでその変更を共有するためには、コミットをしてGitに登録する必要があります。
初心者の方でよく陥りがちなのが、ファイルの変更をしてコミットを忘れてしまうことです。コミットは、初心者が最初に覚えるべき機能の1つなので、覚えておきましょう。
初心者が覚えておきたいGitの機能(3)プッシュ
プッシュは、リモートリポジトリのブランチ履歴を更新する機能で、一言で表すとアップロードのようなものです。
リモートリポジトリからファイルをクローンして、ローカルリポジトリで作業し、コミットします。そのコミットしたファイルをチームに共有するため、リモートリポジトリにプッシュが必要です。これがソースを変更した際の基本的な流れになります。
初心者が覚えておきたいGitの機能(4)ブランチ
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ブランチは、履歴の流れを分岐して記録していくためのコマンドです。
分岐したブランチは他のブランチの影響を受けないので、同リポジトリのなかで複数の変更を同時に進めていくことができます。
あるブランチではリリース版の履歴を持ち、あるブランチでは機能追加の履歴を持ち、あるブランチではバグ修正の履歴を持つことができます。
チームのメンバーは他のメンバーの作業の影響を受けないように、メインのブランチから自分のブランチを作成します。そして、作業の終わったメンバーは、メインのブランチに自分のブランチの変更を取り込んでいきます。
このようにすることで、他のメンバーの作業による影響を受けることなく、自分の作業に取り組むことができるのです。
初心者が覚えておきたいGitの機能(5)マージ
上記で説明した複数のブランチを1つにまとめることを、マージといいます。リリース版の変更や機能追加を行なったブランチが、マスタブランチに統合されている部分のことです。
初心者が覚えておきたいGitの機能(6)プル
リモートリポジトリから、自分以外が更新したファイルをダウンロードするコマンドをプルといいます。この作業はこまめに行うことが重要で、もし自分以外の誰かが更新しているファイルをプルしないまま同じファイルに変更を加えると、競合が発生する可能性もあります。
クローンは、リモートリポジトリにある全てのファイルを丸ごとダウンロードしますが、プルは、ローカルリポジトリとの差分ファイルのみをダウンロードします。
初心者が覚えておきたいGitの機能(7)フェッチ
フェッチは、リモートリポジトリの内容を確認したい際に使用する便利なコマンドです。
プルでリモートリポジトリの内容をローカルリポジトリに反映できますが、こちらはファイルの更新が自動的に実行されます。フェッチでは、リモートリポジトリの最新の履歴の取得だけを行うことが可能です。
確認しないでプルしてしまうと、自分がローカルで編集したファイルと同じファイルが更新されていた場合にエラーとなり、うまく取り込めない場合があります。
フェッチはそれらを未然に防ぎ、複数人で同じファイルを編集しているときでも、お互い干渉しないようにするための機能ということです。
初心者におすすめのGit学習サイト4選
Gitの学習方法には、サイト・書籍などの学習方法があります。
初心者の方で、最初から書籍で学習することにもちろん問題はありませんが、サイトで学習するメリットは、すぐ実践できることにあります。また、テキストベースで学習するよりも実際に手を動かし、なおかつイラストなどで学ぶことができるので、モチベーションの維持にも繋がるでしょう。
ここでは、初心者におすすめのGitが学習できるサイトを4つ紹介します。
初心者におすすめのGit学習サイト(1)paizaラーニング
初心者におすすめのGit学習サイト1つ目は、「paizaラーニング」です。paizaラーニングは、Gitだけでなくあらゆるプログラミング言語の勉強もできる学習サイトです。Gitの入門講座を無料で受講できるため、初心者の方には特におすすめになっています。
環境構築することなく、ブラウザ上で試しながら勉強できるのが大きな特徴で、月額600円〜の有料プランであれば、paizaラーニングに所属しているエンジニアにアドバイスをもらうことも可能です。
実践しながら学習できる点とエンジニアに質問ができる点で、初心者の方にやさしく効果的な学習ができることでしょう。
初心者におすすめのGit学習サイト(2)ドットインストール
初心者におすすめのGit学習サイト2つ目は、「ドットインストール」です。
ドットインストールの全てのレッスンは3分以内の動画で提供されており、スキマ時間を利用して無理なく気軽に学ぶことができます。全469レッスンを展開しており、その中にGitを学べるレッスンも公開されています。
各レッスンでは、開発環境を整える方法から解説されており、初心者にはおすすめの学習サイトです。
初心者におすすめのGit学習サイト(3)Git入門
初心者におすすめのGit学習サイト3つ目は、「Git入門」です。
Git入門は、Gitが公式で出している解説サイトで、正確な情報と最新の情報が掲載されています。ほかのサイトでうまくいかなかったとしても、こちらのサイトに戻ってくれば問題は解決することでしょう。
テキストベースではありますが、書籍よりも初心者向けに詳しく解説されているので、初心者の人はぜひこちらのサイトを利用して学習を始めてみましょう。
初心者におすすめのGit学習サイト(4)サル先生のGit入門
初心者におすすめのGit学習サイト4つ目は、「サル先生のGit入門」です。
Gitに特化している入門サイトで、Gitの基本をイラストメインで解説しているのが特徴となっています。Git初心者の方でも楽しみながら学習できるでしょう。
また、Gitを専門にしているので、環境構築の方法や基本の知識から応用のテクニックまで解説しています。情報が整理されていて、必要な情報をピンポイントで学習したいという方にもおすすめの入門サイトです。
初心者でもGitを使って開発効率向上を狙おう!
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バージョン管理は開発の工程の中で、常に必要なスキルのうちの1つです。Gitを使用すれば、圧倒的に開発の効率が上がります。初心者の方は取り組みやすい「paizaラーニング」で、Gitの環境構築方法とコマンドや機能などの学習をおすすめします。
無料講座を体験してみて自分にあうと感じた方は、有料プランも検討してみてはいかがでしょうか?現役のエンジニアに質問できる、初心者にはうれしいサービスを受けることもできるので大変おすすめです。
「paizaラーニング」では、未経験者でもブラウザさえあれば、今すぐプログラミングの基礎が動画で学べるレッスンを多数公開しております。
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