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【イベントレポート】paiza主催 「IT人事新年会! パネルディスカッション&情報交換会」を開催!

2024年1月12日、paiza主催でIT業界の人事ご担当者向けの大新年会を開催しました。本イベントは株式会社ヤプリ(以下、ヤプリ)本社オフィスのオープンスペースをお借りして実施、当日は65名の方にご来場いただきました。今回は新卒エンジニア採用に注力する企業にご登壇いただいたパネルディスカッションの内容を中心に、本イベントをレポートします。

人事同士での情報交換、今後の施策に役立てる場に


paiza株式会社 取締役 営業本部長 山村鉄平

イベント冒頭は当社取締役 営業本部長の山村鉄平の開催挨拶から始まりました。参加者やパネラー、会場をご提供いただいたヤプリへの謝辞を述べつつ、「人事の大変さは、自社でもわかってもらえないことも多くあると思います。同じ立場同士で情報交換しつつ、今後の施策に役立てていただければと思います」と締めくくりました。

続いて、ヤプリ ピープル&カルチャー本部 採用グループの門馬 翔氏にご挨拶いただき、同社サービスについてご紹介いただきました。「デジタルを簡単に、社会を便利に」をミッションに掲げる同社では、ノーコードでアプリ開発・運用・分析ができるアプリプラットフォーム「Yappli」の提供を主軸としています。


ヤプリ ピープル&カルチャー本部 採用グループ 門馬 翔氏

そのような同社では2023年8月、組織エンゲージメントを向上させる新サービス「Yappli UNITE(ヤプリユナイト)」の提供を開始しました。門馬さんは同サービスを人材の定着や生産性向上、人材教育など、人事領域にかかわる多様な施策に活用可能と説明。「人事の皆さんは採用だけでなく、さまざまな施策を通じて社内エンゲージメント強化に努めていると思います。そのような施策にぜひ『Yappli UNITE』を活用していただきたいと考えています」と語りました。

新卒エンジニア採用の注力企業によるパネルディスカッション


画像左から:株式会社BuySell Technologies ソーシングGr マネージャー 青山 謙吾氏、ラクスル株式会社 HR Recruiting 新卒エンジニア採用担当 高見澤 萌実氏、paiza株式会社 営業本部 新卒ダイレクトリクルーティング部 カスタマーサクセスグループ グループ長 庄司 太一(モデレーター)、株式会社ジーニー コーポレート本部 人事部 採用グループ 新卒採用チーム リーダー 中村 雛氏 ※以下、株式会社略

パネルディスカッションでは、新卒エンジニア採用に注力する企業3社をお招きし、実際に新卒エンジニアの採用を担当する人事の方々にパネラーとしてご登壇いただきました。

テーマ1:インターンシップから本選考に向けた工夫・取り組み

今回のディスカッションの最初のテーマは「インターンシップから本選考に向けた工夫・取り組み」。現在、エンジニア採用にあたって多くの企業がインターンシップを実施しています。今回ご登壇いただいた各社では採用人数は10〜30名、プログラミング未経験者から経験者まで、採用規模や求める人材像はさまざまですが、共通してインターンシップは実施しています。

インターンシップはハッカソン形式から就業体験型、ワンデーインターンなど、各社の状況や前年度の評判などを見てさまざまな形式をとります。一方で、課題となるのはインターンシップ後に本選考に進んでもらうための導線づくりです。各社ではどのような工夫・取り組みを行っているのでしょうか。


BuySell Technologies 青山氏

BuySell Technologiesの青山氏は、「インターンシップ参加者の一次選考免除など選考プロセスを設計するだけでなく、選考に進んだ学生と深くコミュニケーションをとる機会を多く設けることを意識している」と説明します。

同社では本選考の前に学生と2、3度は面談をセッティングし、就活の軸や目指すべきエンジニア像をともに考える機会をつくるといいます。選考に進んだ後も、最終選考前には同社エンジニアとの面談を行っています。エンジニア面談について、青山氏は「私と学生は深いコミュニケーションを取り、目指したいエンジニア像も理解していたので、その姿に近いエンジニアと話していただいています。当社でエンジニアとして働くイメージを具体化したうえで最終選考に送り出すことで、内定承諾にもつながりました」と紹介しました。



ラクスル 高見澤氏

インターン後に面談を設定し、選考へとつなげていく施策は登壇各社ともに共通していました。ラクスルの高見澤氏は同社の面談実施について「当社の場合はサマーインターンという形で実施していますが、インターン期間中の熱量が一旦落ち着いた段階で面談を実施し、感想を聞くようにしています。学生は他のインターンに参加している場合も多いので、インターン参加での気づきや働く上で不安に感じている点をフラットに聞き、選考に進むにあたっての不安を払拭するように努めています」と同社の取り組みについて紹介しました。

また、ラクスルの場合は中途・新卒に共通して「ワークサンプル」と呼ばれる選考プロセスを設定しています。この選考について高見澤氏は「当社のエンジニアと1時間ほどの技術ディスカッションを体験することで、選考とともに実際に働くイメージや自身との相性を確認できる場」と説明します。

各社とも人事だけでなくエンジニアとも面談機会を設けることで、インターン後の採用選考につなげるだけでなく働くイメージやキャリアの解像度を上げ、内定承諾につながるような施策に取り組んでいることが特徴的です。

テーマ2:早期学生の承諾確度を上げる取り組み

2つめのテーマは「早期学生の承諾確度を上げる取り組み」。こちらではインターン参加者ではなく選考時から接触した学生に対して、早期に内定を出した場合の承諾確度を上げていくための施策や工夫について各社の取り組みをお聞きしました。

インターンとは異なり、選考時には学生の母数が大きく、一人ひとりに綿密なケアを行うのは難しいのが実情です。そのような中で、登壇各社はどのような施策を行っているのでしょうか。


ジーニー 中村氏

ジーニーの中村氏は、同社では面接の担当者アサインで工夫を凝らしているといいます。「当社では​​基本的に面接の評価を採用チーム全体で確認、議論する時間をとっています。加えて、面接官には学生の評価とともに、話してみたいエンジニア像などについて細かくヒアリングしてもらっています。その内容をもとに、選考途中で適切な社員をアサインして面談の場を設けるなど柔軟にコミュニケーションをとる機会を設けることで、内定時の承諾確度を上げるようにしています」と中村氏は説明します。

各社とも選考プロセスが進む中での面談や自社エンジニアとの接触機会を増やし、コミュニケーションを取りながら承諾確度を高めていくことを重視しているようです。BuySell Technologiesでは人事が積極的に学生とコミュニケーションをとり、就活の状況や学生のニーズを細やかにキャッチアップしているといいます。青山氏は「学生の状況や意向に合わせて選考スピードや内定者面談、クロージングのタイミングをコントロールしています」と学生に合わせた柔軟な選考プロセスについて紹介しました。

一方で、同社では内定承諾後の確度向上にも注力しているといいます。「インターンシップに参加していない学生の場合、課題になるのは人や社風の解像度が低いため、会社に自分が合うのかに不安を覚える方が多いです。そのため、BuySell Technologiesでは24卒からクロージングが近づいたタイミングで本社に招待しています。半日ほど滞在していただき、当社のさまざまなメンバーと面談してもらいながら解像度を高めてもらいました。これは学生からの評判もよく、非常によい施策でした」と振り返りました。

テーマ3:承諾後辞退を防ぐ対策・取り組み

3つめのテーマは「承諾後辞退を防ぐ対策・取り組み」です。採用計画としても、内定者に対して承諾の有無を確認する作業は必要になりますが、内定承諾の期間を厳密にしてしまうと、一旦内定を承諾されていても、後々になり辞退されてしまう場合もあります。実際、内定前後でのアクションについては当日参加者からも質問があり、人事としては最重要項目ともいえます。

ジーニーの場合、内定承諾後の辞退はほぼない状況だといいます。その理由について、中村氏は「前提として、学生にしっかりと腹落ちしてもらってから内定承諾をしていただくようにしています」と話します。内定承諾後の取り組みについて、同社では2023年から内定承諾後の学生とのコミュニケーションを、メールから社内チャットツールに移行するようにしました。「チャットツールの場合、ちょっとしたコミュニケーションをとるハードルが低く、ゼネラルなスレッドでプレスリリースの共有もしているので、当社事業の取り組みも気軽に知ることができます。そういった面から内定者との距離感を近づけることに役立ちました」と、中村氏はその狙いと効果を説明しました。

同時に、ジーニーでは内定承諾者懇親会を頻繁に開催することで、オフラインでコミュニケーションからエンゲージメントを構築する施策も行っています。このような繋がりの構築により、入社までに同社で働くことの解像度を高めているといいます。

ラクスルでも、内定承諾者に対しては接触回数を増やしつつ、内定者懇親会を開催しているといいます。そのほか同社では社内勉強会や全社イベントに招待するなど、内定承諾者とのエンゲージメント強化を図る施策を実行しています。

高見澤氏は同社でも内定前の意向度向上を重視していることを踏まえつつ、「当社では入社前に新卒社員の配属を決めているため、エンジニアの場合は説明会や事業部CTOとの面談といった事前インプットを行っています。入社前に当社がどのような事業を行っているのかや、CTOとのコミュニケーションを通じて自分の働く姿がイメージしやすくなるような施策です。そうすることで、入社のモチベーションを高めるだけでなく、働くことにワクワクするようなマインドを醸成していくことに努めています」と自社の取り組みを説明しました。


paiza 庄司

今回のパネルディスカッションでは、それぞれのテーマで新卒エンジニア採用に向けた施策や工夫について、各社の取り組みをお聞きしました。事業内容や採用規模などは各社ごとに異なりますが、共通して学生とのコミュニケーションを重視し、選考プロセスや内定後のプロセスでエンゲージメントを高める施策に注力していることが伺えます。

今回は上述の通り各テーマごとに質疑応答の時間を設け、参加者からは多くの質問が寄せられ、活況のうちに終了となりました。

IT人事同士での情報交換・ネットワーキング


paiza 新卒ダイレクトリクルーティング部 部長 平山雄一(画像奥)

パネルディスカッション後の休憩を挟み、本イベントの2つめのコンテンツである情報交換会が行われました。本イベントの参加者の多くは企業の新卒エンジニア採用を担当する、IT人事の方々。パネルディスカッションでも多くの質問をいただきましたが、情報交換会でも参加者同士で活発な意見交換が行われていたことが印象的でした。

事業内容に関わらず、現在では企業にとってITエンジニアの確保が事業成長の鍵を握るものとなっています。その中で、プログラミングを学び人材としてのポテンシャルを持った新卒エンジニア人材は非常に貴重な存在です。paizaは本イベントのように、人事ご担当者の方々がよりよいエンジニアを採用できるような情報交換の機会を提供してまいります。

また、paizaでは「paiza新卒」による新卒エンジニアの採用支援のみならず、「paiza転職」でのエンジニアのキャリア採用などを通じて、企業の成長に貢献してまいります。

(取材/文:川島大雅

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