Photo by Rhys Morgan
こんにちは。谷口です。
先日このような記事を書きました。
paiza.hatenablog.com
この記事でも書いている通り、開発プロジェクトにおいて「メンバーの働きやすさはPMにかかっている」というのは間違いないかと思います。
ただ、もちろんPMも人間ですから、限界はあります。見積もりがズレることや、厳しいスケジュールを組まなければならないこともあるでしょう。また、PM経験の浅い人の場合、どうやってトラブルを未然に防ぐかや、小さいうちに解決するかがわからず、悩んでしまうことも多いかと思います。
そこで今回は、プロジェクトマネジメントについて学べる書籍を5冊ご紹介いたします。
もちろんプロジェクトマネジメントは「本さえ読めば完璧にできるようになる!」というものではありませんが、今は実践的な知識が学べる書籍が増えてきました。「今後マネジメントをすることになりそう/なった」という人であれば、どれも一読して損はありませんので、ぜひ参考にしてみてください。
■プロジェクトマネジメントについて学べる書籍
◆担当になったら知っておきたい「プロジェクトマネジメント」実践講座
- 作者: 伊藤大輔
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2017/01/28
- メディア: 単行本
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第1章【基本】プロジェクトマネジメントとは何か
第2章【目標設定】未来視点で目標を設定する
第3章【計画】段階的に計画を立てる
第4章【実行】実行と修正のサイクルを回す
第5章【思考】プロジェクトマネジメント思考とは ~プロジェクト成功のために~
第6章《ケーススタディ》実際にプロジェクトマネジメントを体感しよう
という構成で、プロジェクトマネジメントにおける「最低限押さえておくべき知識と技術」をとにかく現場で使える実践的な形で解説しています。
◆人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない
人月の神話―狼人間を撃つ銀の弾はない (Professional computing series (別巻3))
- 作者: Jr.,フレデリック・P.ブルックス,Frederick Phillips,Jr. Brooks,滝沢徹,富沢昇,牧野祐子
- 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
- 発売日: 2002/11
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 167回
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「人月」について誤って認識している人々が多い。人月とは見積りとスケジューリングに使われる仕事の単位である。「コストは実際に人数と月数の積に比例する。が、進捗はそうではない。したがって、仕事の大きさを測る単位としての人月は、疑うべき危険な神話なのだ。人月とは、人と月とが互いに交換できるという意味だからである。」
開発経験のある方ならわかるかと思いますが、例えば3人で5ヶ月かかるプロジェクトの工数は15人月と換算されます。では、そのプロジェクトに人を15人投入すれば1か月で終わるのかというと、ほとんどの場合は炎上してしまいます。
こうした「遅れているプロジェクトに人を追加しても、ますます遅れるだけである」というブルックスの法則についても紹介されています。
すでに多くの人が読んでいるかと思いますが、「ソフトウエア開発がいかに難しいか」を説いた、今なお人気の衰えない古典です。
◆ソフトウェア見積り 人月の暗黙知を解き明かす
- 作者: スティーブマコネル
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2014/06/03
- メディア: Kindle版
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逆に言えば、見積もりというのはそれぐらい難しい仕事です。なんとなーくの感覚で見積もられたプロジェクトは確実に炎上します。
ソフトウエア工学の第一人者であるスティーブ・マコネル氏の「なるべく正確に見積もるためにはどうすればよいのか」という知見が詰まった一冊です。
◆ピープルウエア
- 作者: トム・デマルコ,ティモシー・リスター,松原友夫,山浦恒央
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2013/12/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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プロジェクトチームに入ったメンバーをいかに扱い、仕事の質を向上させていくかが、著者の経験則から書かれています。
◆ずっと受けたかったソフトウェア・エンジニアリングの授業シリーズ
ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業1 増補改訂版
- 作者: 鶴保征城,駒谷昇一
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2011/01/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 8回
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「そんなこと新人研修で習ったから大丈夫」という人はよいのですが、「ソフトウエア開発の全体像について説明できる自信がない」「初めてマネジメントの仕事をすることになった」という人にはおすすめです。
■まとめ
プロジェクトの炎上を絶対に防止できる方法というのはありませんが、先人の経験や知恵を学んだり、それをもとに対策を講じたりしておけば、プロジェクトをスムーズに進められる可能性は確実に上がります。
今回ご紹介したのは、ただ知識を並べるだけでなく、実践的な解説が多い書籍ばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
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