私はpaiza転職で、エンジニアを目指す方の転職活動やエンジニアを採用したい企業の採用活動をお手伝いしつつ、Webメディア「Tech Team Journal」(TTJ)の運用にも携わっています。
今回は、TTJで見つけたエンジニアのキャリアに役立つ記事をご紹介します。
ばんかさんのこちらの記事です。
ttj.paiza.jp
paizaを運営していると、エンジニアの方から「とがった技術があるわけではないから将来が不安」「技術を極めていける自信がない」といったご相談を受けることがあります。
エンジニアとして働いていると、技術を極めていく厳しさを感じる場面がしばしばあります。またそこまでいかずとも、たとえば同じチームにレベルの高いエンジニアがいると「自分はあんなふうにはできない」と自信を失うこともあるでしょう。
エンジニアの仕事は続けたいけど、自分の技術に自信が持てない……。そのようなときはどのように考えたらよいのでしょうか。
今回は、こちらの記事を抜粋してご紹介します。
自分よりもすごい人は星の数ほどいる
ばんかさんは新卒入社した商社で営業になりましたが、そこで「自分は何者でもない」と思い知らされます。
新卒で入社した商社の営業では、目立った成績を残すわけでもなく、漫然とルート営業をこなす日々でした。
営業として目立った成績も残せず、くわえて大阪での一人暮らしで孤独感をおぼえた私は、逃げるようにブログをはじめました。大げさな言い方をすれば「こんな自分でも、存在している意味があるのだ」と認められる何かが欲しかったんだと思います。
そこでばんかさんは、得意だったiPhoneやMacの知識と経験をブログに綴り始めます。
「ブログ」という文化は不思議なもので、ひとりで物書きにふけっているように見えて、実のところ同じ「ブロガー」同士が身を寄せ合ってワイワイやっています。私も、イベントなどを通してさまざまな人と出会いました。
多くの人と出会い、そして、自分よりスゴい人など星の数ほどいるのだと実感しました。
ばんかさんはすごい人たちと出会うことで、自分が一番になることはないと知った上で、それでも「自分という存在の唯一性」は必要だと言います。
それから私が意識をしたのは「点を伸ばす」ことではなく「面を作る」ことでした。
たとえば「ブロガー」という点をひとつ持ったとして、それをどれだけ磨き上げても、自分より輝く人はたくさんいます。しかしもうひとつ「Webディレクター」という点を作ったとしたら、「ブロガー ✕ Webディレクター」という希少性が生まれます。
(中略)
点が2つでは線にしかなりません。しかし3つ以上の点を持てれば、それは面となり、可能性はより多く広がるようになります。
こうして多くの点を掛け合わせて独自の面をつくれば、人材としての希少性はどんどん高まっていきます。
掛け合わせで見えてくるエンジニアのキャリア
前述の通り、「自分にはとがった技術があるわけではないから将来が不安」「技術を極めていける自信がない」といったキャリアの悩みを感じているエンジニアの方は少なくありません。
たしかに、たとえば一つの技術領域でトップレベルのスペシャリストになるのは難しいでしょう。
しかしばんかさんのように、技術や経験といった点と点を掛け合わせて独自性を出すことはできるはずです。
たとえばWebサービスの開発や運用に必要な技術を一通り理解しているだけでなく、そこにチームマネージメントやプロダクトマネージメントの経験が合わさると、領域が広がってエンジニアとしての市場価値も高まります。
また開発だけでなく、セキュリティやネットワーク、データベースなどの領域で得意分野を持っている人も少なくありません。
ほかにも最近は、エンジニア経験を活かしながら採用活動に携わることで人事ニアとして活躍している方や、経営などの勉強をしてCTOを目指す方もいます。
最近は、エンジニア経験を積んだあとのキャリアも多様化しています。キャリアは人それぞれですが、「自分の強みを把握して、それを掛け合わせて価値を発揮する」のはどのような職種でも必要なはずです。
点を増やすには「効率よくどんどん学ぶ」こと
エンジニアとして経験を積んでいくと、これまでの知識と学習経験があるぶん、学習の効率は上がっているはずです。
たとえば新しいプログラミング言語に触れるときは、初心者みたいに1から10まで学ぶようなことはしないでしょう。ほかの言語と違うところなどをポイントに絞って学んだり、フレームワークを使ったりしながら全体像をつかんでいくはずです。そうやって少しずつ挑戦したり知見を増やしたりすることで、掛け合わせられる領域が広がっていくのです。
エンジニアリングを続けていくのであれば、知識のアップデートが不要になることはありません。とくにベテランになると新たなチャレンジをする機会も減るため、ふだんから自分の領域が広がるちょっとした挑戦を続けていくことが重要なのだと思います。
まとめ
ばんかさんは、最後に
「もし会社がなくなっても、ひとりで生きていける強さを身につけなさい」。これが、私が10年以上務めていた制作会社での方針でした。
社長はいつも「自分の看板を作りなさい」と言っていました。「⚪︎⚪︎といったら高田さん」と人から言われるものをいくつ作れるか。それが大切なんだと。
ですから、会社のメンバーは常に「自分にとっての点」を意識して仕事をしていたと思います。
と締めています。
自信を失うと、つい「自分はまあここまでだろう」と考え方をしてしまいがちです。しかし「自分にとっての点をどうつくるか」という観点で目の前の仕事や勉強に取り組んでみると、今後のキャリアを広げるヒントが見つかるかもしれません。
(文:谷口智香)
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