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面接で必ず聞かれる【転職理由】、落とされるダメな回答の共通点とは

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Photo by Petras Gagilas
f:id:paiza:20140916135428p:plainこんにちは。谷口です。

転職に興味のある方は多いと思います。では皆さん、面接で「転職理由」を聞かれたら、きちんと答えられますか?

paizaで転職活動の相談にのっていて同じ質問をすると、「私の転職理由は、前職がこ~んなにブラック企業だったからです!」という話をして終わってしまう人がいます。

はっきり言ってそれだけでは、選考を通過できる「転職理由」の正しい回答とは言えません。なぜだかわかりますか?

面接でほぼ必ず聞かれる質問であるにもかかわらず、実は多くの転職希望者が、「転職理由」の答え方について大きな誤解をしています

今回は、「面接で聞かれている『転職理由』とは何なのか?」と、選考を通過できる転職理由の考え方について解説していきます。

■「転職理由」について、多くの人が誤解していること

私の転職理由は、前職がこ~んなにブラック企業だったからです!」という話だけでは転職理由にならないのはなぜでしょうか

答えは単純で、それだけでは「転職理由」ではなく「退職理由」止まりになってしまっているからです。

前の仕事が嫌になったとか、残業が多すぎるとか、人間関係で問題が起きたとか……こうしたマイナス要因がきっかけで転職を考える人は多いかと思います。

ただ、面接で聞かれている「転職理由」というのは「今回の転職で叶えたいこととその理由」です。

答えるべきは「今回の転職でどんな仕事ができる会社に入りたいと思っているのか、どうしてそう思うようになったのか……」であって、「前職のこんなところがダメで……」といった退職要因ではありません。ここを混同して考えている人が非常にたくさんいるのです。

また転職理由については、よく「ネガティブではなくポジティブな理由を言うべき」と言われますよね。

これは「ネガティブな話をするとマイナスな印象になってしまう」という意味ももちろんありますが、ネガティブな話だけだと結局「退職理由」が中心になってしまい、肝心な「転職理由」が見えてこない回答になってしまうという側面もあるかと思います。

■「転職理由」を聞く理由

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Photo by David Mertl
そもそも、面接官は何のために「転職理由」を聞くのでしょうか?

それは、応募者と企業のミスマッチを防ぐためです。

応募者は前職に何らかのギャップを感じて、「もっと違う仕事ができる会社に移りたい」という考えに至っているはずです。企業側は、応募者のギャップが解消される仕事が自社にあるかどうかを考えて、採用するかどうかを決めています。

せっかく転職してきたのに、入社後に「やっぱり思っていたのと違った……」となってしまってはお互いが不幸になってしまいます。

また、多くの企業はなるべく長く勤めてくれる人に来てほしいと考えています。ちょっと嫌な仕事があったらすぐに辞めてしまいそうな感じがする人をわざわざ採用する企業はほとんどないでしょう。

そのため、転職理由をきちんと考えておらず、軽い理由や浅い考えしか答えられない人も、面接では避けられてしまうのです。

■ダメな転職理由に多いパターン

面接で求められている「転職理由」とは何ぞや、がわかったところで、よくあるダメな転職理由のパターンを見てみましょう。

  • 前職の仕事は面白くない、飽きたから新しいことがやりたい
  • 残業が多く、人間関係がよくないから環境のよいところで働きたい

こうした「前職に対する愚痴」がメインの転職理由だけで終わってしまうと、本当に面接官が知りたい「転職理由」が見えないだけでなく、「他責思考の人」だと思われてしまいがちです。

他責思考とは、書いて字の通り「何か不都合が起きたときに、自分ではなく他人に責任がある」と考える人の考え方です。

言うまでもありませんが、どの仕事もスムーズに進むときばかりではありませんし、同僚や上司は気の合う人ばかりではありません。

どんな企業もそういった何らかの問題が起きた際に解決しようと取り組んでくれる人を求めています。そんな中で「こんな嫌なことがあったから前職を辞めました」と高らかに言う人を採用したいと思うでしょうか

前職の嫌だったところは自分の中であくまで「転職を考えるきっかけになった」と捉えた上で、次のポジティブな転職理由への考え方に進みましょう。

■面接で使える、転職理由の考え方

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Photo by Emilian Tiberiu Toba
誰しも前職に何らかの問題やギャップを感じて転職を思い立つわけですから、そこから分解して考えていきましょう。

説得力のある転職理由は、「仕事に対する自分の何らかの希望→その希望は頑張っても前職では叶わない→希望が叶う仕事に転職したい」という流れで組み立てられているものがほとんどです。

例えば

【今後のキャリアパスにギャップがある場合】
自分は今後も開発業務がしたい、技術を追いかけていきたい

前職だとエンジニアも開発を離れてマネジメントをするしかキャリアパスがない

ずっと手を動かしてサービス作りに携わり、エンジニアとして技術を極めていける企業に転職したい

といった組み立て方ができます。

また、たとえ転職を思い立ったきっかけはネガティブなものだったとしても、ポジティブな転職理由として組み立てていくことはできます

【前職は技術的につまらない、飽きたという場合】
自分はもっと新しい技術やサービスに携わりたい

前職ではレガシーな技術の案件しかない

これから需要が伸びそうな新分野のサービスを作ったり、そのサービスに特化した開発言語を使える企業に転職したい

中には「残業が多すぎてつらくて……」「前職の経営がかなり傾き出しているので……」といった本当にやむを得ない場合は、以下のように考えてみてはいかがでしょうか。

【残業が多すぎて体力的にきつい場合】
前職は残業が多すぎて体力的につらいから退職せざるを得ない…

でも開発業務自体は好きだから続けたい

経験や知識を活かし、同様のサービスとじっくり向き合いたい

【会社の経営が傾いて退職せざるを得ない場合】
前職の経営が悪化したから辞めたい…

次は将来性のある企業でエンジニアの仕事を続けたい

自分なりに調べてこの分野のサービスは将来性がありそうだと感じているから転職したい

このように「前職がマイナスだったから」で終わりではなく、マイナスがきっかけだったとしても「次にどんなプラスがある転職をしたいのか」までを考えて言えるようにしておくとよいでしょう。

■まとめ

今まで転職理由がうまく言えなかった人は、よくよく思い出してみると「退職理由」止まりだった人が多いのではないでしょうか。そんな方は上記を参考にして、ポジティブな「転職理由」に変換できないか考えてみてください。

ただ、どうしてもまともな転職理由に組み立てられない人や、面接で転職理由を話すたびに突っ込まれる人は、「そもそも本当に転職すべきかどうか」を考えてみてください。

そういう人は、恐らく今が転職すべきときではないのです。きちんと「この転職で叶えたいこと」が見えないままだと、たとえ転職できたとしても、転職先でも同様の問題にぶつかるかと思います。

2016年に転職会議が実施した「転職後にミスマッチを感じやすい項目の調査」(※)によると、労働環境に悩んで転職した人のうち、転職後も労働環境にギャップを感じている人が57.6%、人間関係に悩んで転職した人のうち、転職後も人間関係にギャップを感じている人が53.3%、仕事内容に悩んだため転職した人のうち、転職後も仕事内容にギャップを感じている人が50.0%の割合でいるという結果が出ています。

前職にどんな嫌なところがあったとしても、違う企業に転職さえできれば問題解決になるわけではありません。(もちろんすぐに辞めないと体と心がもたないような場合は除きます)

むしろ「この転職で叶えたいこと」を明らかにしておかないと、どこへ行っても同じ問題にぶつかってしまう可能性だってあります。

「現職を辞められたらそれでハッピー」ではなく、「次はこんな転職ができたらハッピー」という転職理由を言えるようになったときが、転職に適したタイミングなのではないかと思います。


※参考
転職におけるミスマッチ三大理由を徹底調査!1位はやっぱり「人間関係」 - 転職会議レポート




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