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こんにちは、谷口です。
就活生で「志望動機がうまく書けない」「志望動機を書くのが苦手」という悩みを抱えている方はかなり多いです。
特に、最初から志望度が高くて興味のある企業ならまだしも、「正直、現時点では志望度が低い……」という企業でも同じように志望動機を聞かれるので、一社ずつ考えるのはかなり難しいですよね。
しかし企業に応募者を落とした理由を聞くと、「志望動機が不明確だった」と言われることが多くあります。しっかりした志望動機さえあれば選考を通過できていたはずの人も多く、これは非常にもったいないことです。
そこで今回は「こんな志望動機はダメだ」というパターンと、「通過する志望動機に変えるにはどうしたらいいか」をご紹介していきます。「志望動機がうまく書けない!」という人はぜひ参考にしてみてください。
■志望動機ってそもそも何なんだ?
多くの人は「志望動機」イコール「その会社に応募した理由」のことだと思っています。
もちろん間違いではないのですが、例えば「プログラミングがしたいから、Webサービスを作っている御社に応募しました」というだけの志望動機では、選考を通過することはかなり難しいです。
選考を通過できないほとんどの人は、言っている志望動機が「志望動機」ではなく「応募理由」止まりになっているのです。
逆に言うと、選考を通過できる人・すぐ内定を獲得できる人は、「応募理由」からもう一歩進んで「私はこんなところが御社の業務にフィットしています。だから応募しました」といった志望動機になっています。
志望動機は、応募企業ごとにESを書く度・面接を受ける度に聞かれることで、「自己アピール」や「自分の長所・短所」のように使い回しもできないので、考えるのはかなり大変です。
しかしどの企業へ行っても聞かれる・面接のたびに聞かれるということは、どの企業も面接官も、応募者の選考において「志望動機」をかなり重要視しているということなのです。
「そんなこと言ったって志望度が低い企業の志望動機なんか思いつかない!」「就活中は忙しいのに志望動機を考える時間がもったいない!」と思うかもしれませんが、ちゃんと考えられていない志望動機や使い回しの志望動機というのは、面接官にはすぐにわかりますし、その時点でまず落とされます。
志望度が低い企業でも、落ち続けるとメンタルは多大なるダメージを受けます(※経験済み)。そして、なかなか内定が出ない→応募企業を増やしまくる→時間がなくなって志望動機をちゃんと考えていないまま面接を受ける→落ち続けるという無限のスパイラルにはまってしまい、さらなるダメージを受けることになります(※経験済み)。
そんな悲しいことにならずスムーズに就活を進めるためにも、また現在まさに内定出ないスパイラルにはまっている人は抜け出して内定を獲得するためにも、志望動機はしっかり時間をさいて考えた方がよいです。
ではここからは、「こんな志望動機はダメだ」というパターンと改善方法を見ていきましょう。
■こんな志望動機はダメだ
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◆「やりたいこと」や「企業の特徴」を言うだけで終わっている
具体的に言うと、志望動機が「ゲーム開発をしたいので、ゲームアプリを作っている御社に応募しました」「御社のエンジニアを大事にする社風にひかれました」「学生時代にRubyで研究をしていたので、Rubyで開発をしている御社に応募しました」で終わっている人たちです。
このパターンの人たちは志望動機が「自分のやりたいこと」「御社のこういうところがいいと思ったから」止まりになってしまっています。「応募理由」ならこれだけでもOKかもしれませんが、就活で言う「志望動機」としてははっきり言って弱すぎます。
上記のような理由だけだと、「それだったら別にうちの会社じゃなくていいよね?」と思われて、落とされてしまいます。実際のところ応募者も「別にこの会社じゃないといけない理由なんかない…」と思ってる場合がほとんどかと思いますが、それがバレたらその時点で終わりです。
ですので、例えば「御社のこういうところがいいから」止まりな人は「その企業のいいところが自分にどう合っているのか?それを活かしてどんな仕事をしてどうなりたいのか?」といった感じで、「応募理由」だけで終わらず、自分と企業との接点をもう一歩進んで考える必要があります。
「ゲーム開発をしたいのでゲームアプリを作っている御社に応募しました」というようなことだけで終わっていた人は、「ゲーム開発をしている企業はたくさんある中で、この企業の特徴は何だ?」「この企業と自分はどんな部分が合いそうなのか?」「ここに入ったらどういうことをやりたいと思っているんだ?」といった「自分と企業との接点」を探してみましょう。
掘り下げていくうちに「ベンチャー中心に見てるからベンチャーなところも魅力と言えば魅力だな」「開発環境も合ってるよな」というようなことがわかれば、それを盛り込んで
「私が開発業務に求める方向性としまして、大規模なシステムのパーツを開発するよりも、小規模で幅広い開発に携われる仕事を希望しております。特に子供の頃からゲームが好きだったのでゲーム開発をしたいと考えております。御社はソーシャルゲームの開発に注力していること、成長中のベンチャー企業で幅広い開発の機会があることなどが私の方向性と合っていて、大変魅力を感じております。また、求人にて御社はRubyをメインに開発をされていると知り、私は大学ではRubyを使った研究をしておりましたので、開発環境にもすぐになじめそうだと考えて志望いたしました」
といった志望動機を作ることもできます。
◆企業のことをちゃんと調べていない
最低限その企業の特徴や業務内容を調べて把握しなければ、説得力のある志望動機を考えることはできません。この「企業について調べる」ことが適当になっている人は、自分の中で思いつくイメージだけで志望動機を考えてしまっています。
こういった人たちは、ほとんどがズレていたり、ふわふわして具体性がなかったり、下手すれば全く的外れで間違った志望動機になっています。
IT業界だとよくあるのが「今後はWeb開発が将来性があると思った」「最新技術を使った開発ができると思ったから」といった志望動機ですが、こういう人たちは、大体「具体的にどういうところが将来性があると思ったの?」「最新技術って言うけど、うちの開発環境のどの辺を見てそう思ったの?」ということを突っ込まれると答えに詰まってしまいます。
ひどい場合は、「御社のWebサービスで世界を変えたい」などと言って、面接官に「では、弊社が運営している〇〇サービスのことをどう思いますか?」と聞かれ、「ええと……使ったことないです……」と答えた人や、かなりレガシーな開発環境の企業を受けに行って、「最新技術が使えるので~」などと的外れなことを言ってしまう人すらいます。
選考を通過できる志望動機には「自分と企業との接点」が盛り込まれています。その企業のことを知らずして、自分との接点を見つけることはできません。
自分の中のイメージや、「なんかこういう風潮があるから」といった不確かなことを元に志望動機を考えるのはやめましょう。「この人よく分かってもないのにふわっとしたこと言ってるな」と思われて、面接官に突っ込まれてしまいます。もしくは突っ込まれずに落とされます。
ですので、これは本当に当たり前のことですが、最低限、応募する企業の情報については調べるようにしましょう。
「忙しい」「時間がない」と言って情報収集を怠る人がよくいますが、別にその企業の全てを調べろと言っているわけではなく、検索して出てくる企業のWebサイトや新卒向け求人ページ、説明会でもらった企業案内等に載っている情報に目を通せばよいのです。
よくわかっていないことやイメージ止まりのことを適当に言っていても、すぐに面接官に「この人、よくわかってないのに応募してきたな」と見透かされてしまいます。
◆志望動機が使い回しでずれている
志望動機、使い回していませんか?
もちろん同業他社を受ける際に、部分的に使い回すのはOKです。例えばゲームが好きでゲーム会社を中心に受けるのであれば、動機の大筋は同じ内容になると思います。
しかし、企業によって作っているゲームタイトルや業務の進め方、規模や社風等は違ってきますので、応募する企業ごとに考え直さないといけない部分が発生するはずです。
志望動機は、「自分がやりたいと思っていること」と「この会社でできること」の接点があるかどうかが重要です。最低でも、「私はこういうことがしたい」⇒「御社での業務はこういうことができそう」⇒「だから志望しました」という流れがなければ、志望動機としては成立しません。
丸ごと使い回しの志望動機は、その企業の特徴を踏まえて考えたものではないため、上記の流れのどこかにズレが生じます。
例えば、Webサービスを作っている企業なのに「私は研究開発がしたいんです」という旨の志望動機を言う人がいます。極端な例に思えますがこのような人はいます。不思議ですが常に一定数います。
「一社ずつ志望動機を考える暇がない」と思って志望動機を使いまわしているのでしょうが、志望動機としては全然成立せず、面接官も当然ながら「は?じゃあ研究開発できる企業を受けなよ」と思ってしまいます。
志望動機は、一度考えたら丸ごと使い回せるようなものではありませんし、言えば何でもいいというものではありません。明らかにずれた動機を言うと「志望度は低いかもしれないけど、うちの会社用の志望動機を考えるくらいの体裁も整えられないなんて、これから社会に出る人としてどうなの……」と思われてその場で落とされます。
この場合、「きちんと一社ずつ志望動機を用意すること」と「余計なことを言わないようにすること」が重要です。
きちんと一社ずつ考えるのは大変ですが、エンジニアを目指していくつかタイプの違う開発企業を受けている方の場合、「ゲーム開発」「Webサービス」「研究開発」というように、大きなジャンルごとの志望動機をしっかり考えておきましょう。その上で細部を企業ごとの特徴に合わせて考え直せば、大筋は同業他社でなら使い回すことができます。
また、「余計なことを言わないようにする」というのも結構重要です。例えば、ゲームを作りたくてゲーム開発企業を受けていた人が、就活がうまくいかないので業務システムを開発している企業も受けてみるものの、面接で何を思ったのか「ゲームにも興味があって…」とか「ゲーム開発を目指していて…」などと言ってしまうことが結構あるのです。これは面接官に「は?うちはゲーム作ってませんよ?」と思われてマイナスにしかなりませんのでやめましょう。
志望度に差が出てしまうのは仕方のないことですが、どんな企業を受けるときも、ESを書いているときと面接を受けているときは、その企業のことだけを一番に考えてください。
■志望動機をアップデートしたいタイミング
二次選考や最終選考まで進めた場合は、最初の志望動機にちょっとプラスをすると、次回選考に向けたよりよい志望動機ができあがる可能性があります。
普通、説明会、ESから一次面接、二次面接……と段階を経ることで、企業や業務に対する理解や知識は深まっているはずです。説明会やそれまでの選考で、その企業の社員と話すことや質問をすることもあったと思います。
そうした、これまでの選考で得た情報や感じたこと、例えば「二次面接で現場のエンジニアの方とこういうお話をして志望度がさらに高まった」「面接のときにこういう質問をしてこういうお話を聞き、私のこういう希望に合っていると感じた」というようなことがあれば、それを盛り込んでみると志望動機をさらによくすることができます。(私もよくやりました)
「選考で企業の中の人と接触してさらに志望度が強まりました」という話は、選考を受けたという実体験がもとになっているので、初期の志望動機にありがちな「それはうちじゃなくてもいいのでは?」感が払拭され、面接官に「この人は志望度が高そうだな」「先輩達ともうまくやっていけそうだな」と思ってもらえる可能性が高まります。
ここで注意したいのが「特に志望度は変わってないわ」という人は、無理に付け足さない方が無難だということです(無理な動機付けは違和感を生んでしまいます)。しかし「中の人の話を聞いてさらに志望度が高まったぞ~!!」という実感がある人は、せっかくなのでその経験をプラスしたレベルの高い志望動機を考えてみてください。
■まとめ
志望動機を軽視する方は多いですが、志望動機が原因で落とされる応募者が非常に多いのも事実です。
「志望動機がうまく考えられない」「いつもツッコミを受けて答えに詰まってしまう」と言う人は、上記パターンのどれかに当てはまっている方がほとんどかと思いますので、参考にして改善してみてください。
また、「そうは言ってもどうしても志望動機を思いつかない」「志望動機を考える時間が捻出できない」という方も多いでしょう。
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