こんにちは。倉内です。
コロナ禍での生活も早一年半ほどたち、リモートワークが日常になった方や出社と使い分けている方、完全に出社に戻った方などさまざまかと思います。
こういった状況下では、業界・職種問わず「コロナ禍での転職は大変」という声が聞こえてきます。そのため転職に興味があっても「コロナが落ち着いたらにしようかな……」と考えている方も多いかもしれません。
ただ現状を見ると、終息(またはうまく共存)はまださきの話になりそうですし、そのあいだも私たちは年齢を重ねていきます。特に今30代の方は、この数年で転職難易度がガラッと変わる年齢に差しかかる方もいるでしょう。
もちろん焦って転職する必要はありませんが、もし「フルリモートなど多様な働き方を認めてくれる会社に転職したい」といった希望条件があっても、そういった環境の変化に柔軟に対応した人気企業の求人は今積極的に転職活動をしている方でどんどん埋まっていく可能性が高いといえます。
そこで今回は、コロナ後に転職をと考えている方になぜ今から行動を始めるべきか、具体的にはどんな活動をするとよいかをお伝えしたいと思います。
IT業界の転職市場の今と見通し
まず転職市場の動向を少し見ておきたいと思います。
以下の内容は、株式会社リクルートが2021年7月8日に公開した「転職市場動向レポート」、dodaを運営するパーソルキャリア株式会社が2021年7月12に公開した「転職市場予測2021下半期」を参考にしています。
求人数は回復、未経験採用を再開する企業も
リクルートのレポートでは、「IT・通信」の概況として以下のように書かれています。
求人はコロナ禍前水準に回復し今後も増加。未経験採用も復活し企業は人材確保に注力。求職者側は今まで以上に企業選びがシビアに。経営層の本気度が試される。
(出典)リクルート「転職市場動向レポート」
企業側は大変そうですが、求職者側にとっては悪くない状況のようです。
いわゆるIT企業(ソフトウェアやサービス開発の企業)だけでなく、さまざまな業界・業種でエンジニアやDX人材の採用に力を入れており、特にセキュリティ関連やインフラ系のニーズが高いと言われています。
求人が回復している背景として、採用を一時取りやめていた企業が再開し、その反動もあり人材不足感が強いとのことです。
特に求人数が落ち込んでいた未経験者採用ですが、SIerやITベンダーが再開したことがきっかけとなり復活の兆しを見せています。教育体制を見直してでも採用人数を確保したいというのは、同じ「コロナ禍」でもここ1年のあいだの企業側の変化を感じます。
引き続き即戦力ニーズは高い
未経験採用が回復傾向にあるとはいえ、ほとんどのニーズは即戦力として期待できる経験者採用です。
企業から見ると、エンジニア採用は引き続き転職市場にいる少数の優秀な経験者を取り合う構図は変わりません。むしろ以前にも増して「求職者が企業を選ぶ」傾向が強くなっています。
dodaが毎月発表している「転職求人倍率レポート」(2021年7月19日公開)を参照してみると、技術職の中でもIT・通信の求人倍率は非常に高い数値を維持しています。
(出典)doda「転職求人倍率レポート」
つまりある程度のスキルや経験がある人はコロナ禍においても二の足を踏む必要はなく、転職準備をきちんとおこない、アピールするポイントやコツを押さえて動くことで納得のいく転職活動が可能です。
なぜ動き出しが「コロナ後」では遅いのか
変化に柔軟に対応した企業の空席は埋まっていく
ITエンジニアの仕事は、比較的リモートワークに適していることは皆さん実感していると思います。
しかし、企業によってはコロナ禍で1年以上経過してもなお、旧来のやり方を変えられず、多くの離職者を出したり同業他社と違ってなかなか業績回復ができないところもあります。(もちろん企業として、なんらかの方針やメリットにより変えないと決断した企業は別です)
一方、コロナ禍で柔軟な働き方を認め、社内のルールを見直し、時間経過の中でそれを改善しどんどんよい人材を集めている企業も存在します。
やはりそういった企業は人気が高く、競争率も激しいです。別のレポートでは、転職者にとって「フルリモート」がキーワードになっており、地方の優秀なエンジニアを採用する企業が増えていると書かれています。
新型コロナによりリモート対応を余儀なくされた企業がそれでもビジネスが回ることを体感し、エンジニアのフルリモート採用に踏み出す例が増えてきています。フルリモート求人への需要やUターン転職も増加してきており、地方の優秀なエンジニアと企業の双方にとってプラスの流れが生じているようです。
(出典)doda「転職市場予測2021下半期 IT・通信(ITエンジニア)」
たとえば、ITエンジニアは東京の求人が圧倒的に多く、有名・人気企業や勢いのあるスタートアップ、ベンチャーも東京勤務が多い傾向にありました。しかし現在は、東京にこだわる必要がなくなっています。
そのため気になっている企業や、そこまで明確でなくとも「いずれ自社サービス開発の会社に行きたいな」という思いがあってもコロナ後に動き出していては希望がかなわないかもしれません。求人票を公開したらすぐに充足ということもありえます。
さきほど見たとおりコロナ禍でも市場は回復しつつあり、それを捉えている人たちは転職活動を積極的に進めています。
年齢を重ねると転職難易度は上がる
中途での転職活動は当然、20代より30代、30代より40代のほうが難易度が上がります。
それは企業側の要求レベルが年次とともに上がるからですが、転職をしたことがない方や若いときに1度だけ転職したことある方があまり認識できていないポイントです。
目に見える条件だけでなく、年相応の経験やスキルを求められます。20代前半のうちは熱意とポテンシャルでなんとかなっていたものが、「これまでこのような実績があるからこのような働きができます」と根拠を示してアピールしなければいけなくなります。
特に今30代半ば~後半の方は、「コロナが落ち着いたら……」と言っていると、いざ転職活動を始めたときにはさらに転職活動に時間や労力がかかる可能性があります。
また、年齢を重ねると自身の生活環境も変わります。家庭を持ったり子どもが産まれたりしてから「リモートワークができる企業に行きたい」と慌てて探す方もいるのですがなかなか難しい場合が多いようです。
「コロナ禍」より状況がよくなる保証はない
株式会社三菱総合研究所(MRI)が2021年8月17日発表した「ウィズコロナ下での世界・日本経済の展望」では、2021~2022年度の経済の見通しについてまとめられています。
コロナ禍で増えた貯蓄の3割程度が消費に回る可能性があり、ワクチン接種者は室外娯楽消費に回す割合が高いと明るい見通しが書かれている一方、コロナ危機前には戻らない可能性があるとも記載されています。
また、所得環境の回復についても業種間・世帯間で差が大きく、世帯収入が減ったまま長期化している世帯もあるようです。
必要以上に悲観的になる必要はありませんが、無条件に「時が経てばよくなる」とは言い切れないことを頭に置いておくとよさそうです。
今からできる「種まき」的な転職準備
つづいて、ここまで読んで「転職活動の準備をしたい!」と思った方がまず何から始めたらよいかをお伝えしたいと思います。
キャリアやスキルの棚卸しをする
転職活動というと企業に応募をして、書類を出したり、面談・面接を受けたり…という行動が浮かぶと思いますが、30代以降の転職は準備が非常に重要です。
新卒や第二新卒と違いポテンシャルで採用されるのではなく、現在のスキルや経験からどういった貢献ができるかを見られるため、まずは自分のこれまでのキャリアやスキルを棚卸ししましょう。
棚卸しをすることで、転職活動に向けて
- 自分が今までやってきたこと
- 自分ができること
- 自分がこれからやりたいと思っていること
- やりたいことを実現するために必要なこと
などがクリアになります。
これをすることで転職で何をかなえたいのか、実現のためにはどういった基準や条件で企業を選ぶべきかといった軸も見えてくるでしょう。
履歴書や職務経歴書を最新化する
20代のうちに転職経験がある方は、「今の経験を昔の経歴書に追加すればいいや」と考えているかもしれません。
しかし企業側は年次を重ねた人にはベースとなるスキルや経験にプラスして、たとえば、チームやプロジェクトのマネジメントやなんらかの高い成果を出した実績などを求める傾向にあります。
理由は「吸収力のある若い人ではなく、経験を重ねてきたであろう中途採用をする意味」を考えると分かると思います。
そのため単に付け加えるだけでは物足りません。さきほどおこなったキャリア・スキルの棚卸しの結果を踏まえて、「これまで何をしてきたから、これから何ができる」を筋の通ったストーリーとして示す必要があります。場合によっては第三者の客観的な意見を取り入れて練り直す必要もあるでしょう。
また、これまで一度も転職経験がない人も気をつけるポイントが多くあります。書類選考も面接も新卒時と同じようにはいきません。
以下の記事では、ある程度年次を重ねてからの初転職について解説していますので、よければ参考にしてみてください。
転職サイトで企業からのスカウトを受け取る
「転職サイトには本格的に転職活動をするときに登録しよう」と思っている方も多いかもしれませんが、今のうちに登録しておけば企業側からアプローチが来て思わず話が進むかもしれません。
ITエンジニア専門の転職サービスであるpaiza転職では、これまでの開発・マネジメント経験、扱ったことのある言語・フレームワークなどエンジニアならではのアピールポイントを登録することが可能です。
プロフィールと希望条件をある程度埋めておくだけで、それを見た企業が「ぜひうちに来て欲しい」とスカウトを送ってきます。
待っているだけでスカウトが届くので、いい企業だと思えば話を聞きにいけばよいですし、興味がなければお断りすればいいので特に損をすることもありません。
ベテランエンジニア向け求人特集などユニークな求人特集も公開中です。難易度の高いプロジェクトへのアサインを前提としていたり、PM経験がある方を求めていたりとさまざまな企業の求人を掲載しています。
まとめ
「コロナが落ち着いたら転職活動を始めよう」と思っている方に向けて、今から始めたほうがいい理由やできる準備についてお伝えしてきました。
現在まったく転職するつもりがなく、会社もフルリモート適用でよい環境で働けているという方は別にして、もし現状に課題や問題点がありいずれ転職をと思っているなら少しずつでも行動することをおすすめします。
本文でも見た転職求人倍率もそうですが、数値上はエンジニアの転職はとても簡単そうに見えるかもしれません。
ただ、緩やかに採用を再開したり、教育体制を見直したりする企業が増えてきたとは言え、やはり経済の見通しが立たない中では求められるレベルが高いのも事実です。
油断せず転職に向けた準備をしっかりして満足度の高い転職を実現していただければと思います。
paiza転職は、転職時のミスマッチをなくし、エンジニアがより技術面にフォーカスしたやりがいある仕事を探せる転職サービスです。プログラミングスキルチェック(コーディングのテスト)を受けて、スコアが一定基準を超えれば、書類選考なしで複数の会社へ応募ができます。
詳しくはこちら
まずはスキルチェックだけ、という使い方もできます。すぐには転職を考えていない方でも、自分のプログラミングスキルを客観的に知ることができますので、興味がある方はぜひ一度ご覧ください。
詳しくはこちら