Photo by Osamu Kaneko
こんにちは、谷口です。
地方の学生さんの中には、東京での就職を目指しているという方もたくさんいらっしゃると思います。
また、実際に就活中の方で、「なかなかうまくいかない」「交通費がかかりすぎて大変!」という方もいるのではないでしょうか。
地方の人が東京で就活をするのは大変なことなのでしょうか?地方の学生であることは、ハンデになってしまうのでしょうか?
今回は、地方の方の就活について考えていきたいと思います。
■ここが大変だよ!地方就活生
私も地方中の地方で学生時代を過ごし、就活中は、東京での就職も夢見たりしながら地元と東京をふらふらしていました。結局、新卒では地元で就職しましたが、今では転職し、東京で仕事をしています。また、弊社は転職・就職サービスを運営していますので、似たような境遇の学生さんからも相談を受けることがあります。
「地方の学生が東京で就活するのは大変か?」と聞かれれば、正直言って、はっきり言って、脅かすわけでも何でもなく、「むちゃくちゃ大変です」という答えになります。
具体的に言うと、以下のような点が大変ポイントになります。
◆金銭面
金銭面の大変さは計り知れないものがあります。地方の就活生の方の中には、何十万も使った、貯金が尽きてしまったという人も珍しくはありません。私も地元から東京まで片道1万円はかかるのですが、あまりよく考えずに就活していたこともあり、あまり思い出したくない額を使いました。
就活中は、連日説明会や面接に参加しなければならず、あまりバイトもできなくなる人が多いかと思います。バイトのある日に急に面接が入ったら……と思い、私も就活を始めると、それまで続けていたバイトを辞めてしまいました。しかしお小遣いはすぐに底をつき、結局土日のみのバイトを始めなければなりませんでした。
◆時間
就活中は大量のESと履歴書を書き、企業研究をして、志望動機や自己PRをひねり出し、企業まで足を運んで説明会や面接に参加しなければなりません。
ESに書くことや面接での受け答えには正解がないものであるだけに、最後までブラッシュアップしたい、面接の練習も時間の許す限りやっておきたい……ただでさえ時間のない就活生なのに、遠方での就活を目指す際は、移動だけでもかなりの時間をとられてしまいます。
◆体力
忙しくなればなるほど、削り取られるのが体力です。金銭を工面するためにバイトを増やせば、移動に時間を取られれば、休息する時間も削られてしまうことがあるでしょう。体調管理も仕事のうちとは言いますが、物理的に忙しいだけではなく、就活がスムーズに進まない時は精神の疲れが体に影響を及ぼすことも往々にしてあります。加えて今の時期は暑い日が続いています。ただスーツで外を歩くだけでも大変なのに、さらに毎日面接などで気を張っていては、体力を消耗するなと言う方が無理な話です。
■地方の学生が東京で就活するメリットってないの?
こんなに大変な思いをしてまで、地方から東京に出てきて就活をしているんです。東京で就活をするに当たって、地方の学生であることのメリットって、何かないんでしょうか?
ないです。
多少は「どうしても御社を受けたくて、地方から出てきました!」という熱意のアピールにはなるかもしれません。しかし競争率の高い企業であればあるほど、そういった学生は他にもたくさんいるので、あまり刺さらない可能性もあります。
正直言って、「内定をもらえる」までは、メリットもないし大変なことばかりです。早めに内定さえもらえたらよいのですが、就活が長引けば長引くほど、生まれも育ちも東京な就活生達がうらやましくて仕方なくなり、自分の出自を呪い、精神衛生的に悪い方悪い方へと考えが傾いて行ってしまいます。
■じゃあどうやって乗り越えたらいいんだよ
Photo by PROMoyan Brenn
そんなに大変な東京での就活、何を考え、どうやって乗り越えたらよいのでしょうか。
◆お金は計画を立てて使う
お金の話に関しては、計画を立てて使うようにし、なるべく無駄な出費を抑えるようにするとよいでしょう。
スケジュールをアプリで管理しているという人は多いかと思いますが、以下のような使いやすい家計簿アプリを活用するのもよいかと思います。
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さらに以下のようなお店や施設を活用するのもよいでしょう。
◇金券ショップ
新幹線や各種鉄道のチケットが少し安く買えます。ちなみに新幹線のチケットは綴りなので、3か月以内に確実に3往復する場合は回数券を買った方が安く済みます。(今のようなお盆の時期など連休の繁忙期は使えませんのでご注意ください!)なんか金券ショップって、初めて行くときはちょっと抵抗があると言っている人をよく見かけるのですが、大丈夫ですよ!!(学生時代にバイトしてました)
◇カプセルホテル
ネットカフェに泊まるよりだいぶ快適で、ビジネスホテルに泊まるよりだいぶ安く済むのがカプセルホテルです。今は女性専用フロアがあるカプセルホテルも多くて、地方にいた頃はよくお世話になりました……。ただ机がないので、書類等の書き物を大量にする必要がある場合はご注意ください。
また、夜行バスで行ってネカフェに泊まって……などという行程ですと費用は安く済みますが、身体的には結構きついものがあるかと思いますので、万全の状態で面接などに臨むため、財布だけではなく体調ともしっかり相談して活用するとよいかと思います。
ちなみに安い交通手段や宿泊場所は、趣味でよく遠征をしているようなお友達に聞くと詳しい情報を知っていることが多くあります……。
◆変えられないものに神経を使わない
例えば出身、学歴、年齢といったものは、どう頑張っても変えようのないものです。
そういったどうしようもないことは意識しないようにする……と言っても実際には難しいことです。しかし考えても仕方ないことですので、なるべく考えないようにするしかありません。本当にどうしようもないことは、考えれば考えるほど精神がダークサイドに落ちていってしまいます。
「また落ちた……私が田舎者だからだ……もうお金もないし人生詰んだ……」となってしまう気持ちも分かりますが、というか私もそうでしたが、企業も「また落ちた、もう無理……」と息も絶え絶えになっている人と、「しんどいけど次の企業に行くしかない!」と前を向いて頑張っている人だったら、どちらを採用したいか、どちらが入社後に良い仕事をしてくれそうだと思うかは明らかだと思います。
◆そもそも何で東京で就職したいかを考える
ただでさえ大変な就活ですが、遠方での就職を目指すとさらに大変です。そこまで大変な思いをして、どうして東京で就職したいのでしょうか?
そこがあまり明確になっていない人、くじけそうな人は、もう一度「なぜ自分は東京で就職したいんだろう?」ということを考えてみると良いかと思います。
「どうしても入りたい企業があるから」「地方にはあまり良い企業がない業界だから」……理由自体は何でも良いと、私は思います。要は、自分の中でそれを原動力にできて、乗り越えられそうな目的であれば、「都会に憧れているから」「なんか楽しそうだから」「地元が嫌いだから」でも、何でも良いと思います。
ただ、これは人の受け売りではなく、あくまで自分の中で納得できる動機付けであることが必要です。「誰かが地元より東京の方が良い企業があるって言ってたから」「東京で働いてるあの人が楽しそうだから」……といった理由は、自分の中から出てきた、自分の目的ではありません。「人に東京の方がいいと言われて、東京での就活を目指して疲れて挫折してしまったときに、いろいろ調べてみたら地元にも良い企業がたくさんあって、結局地元で就職を決めた」という人の話も実際に聞いたことがあります。
自分が本当に重視したいことは何なのか、場所なのか、仕事内容なのか、そのほかの条件なのかを、自分に「なぜ?」「なぜ?」と問いかけて、掘り下げて考えると良いかと思います。
◆友達に会う、会わないは自分で決める
これは一体どういうことかと思うかもしれませんが、地方とか東京とか関係なしに就活で疲れた人に言いたいことです。
就活の進み具合は、人それぞれです。仲の良い友達とも、どうしても差が出てしまうものです。友達はもう何人も内定が出ているのに、自分だけなかなか選考が進んでいない……ということもあります。こういう時、それでも友達と会って話をした方が気持ちが紛れて回復する!という人もいれば、友達に会うと自分だけ劣っているようでさらに落ち込むという人もいます。「友達と会って励まし合って回復した!」と言う人もいれば、久しぶりに友達と集まったら、内定が出てないのが自分だけで情けないわ気まずいわで落ち込んでしまったという人もいます。
この時期に友達と会うかどうかは、自分に正直になって決めてください。ちなみに私は就活がうまくいかない間、できるだけ誰とも会わないようにしていました。
■地方就活生を助けてくれるいろいろ
◆地方のミカタ
http://chihounomikata.com/
地方のミカタは、東京で就活を頑張る地方学生を支援するため、様々な活動をしているポータルサイトです。
就活支援金の支給・滞在場所の確保・地方就活生向けイベントの開催・面接対策、ES対策などを行っています。
◆就活シェアハウス
http://shusaposss.com/
上記の就活のミカタが運営している就活シェアハウスです。
地方就活生が、東京での滞在場所として格安で使えるシェアハウスです。短期間でも利用でき、就活生同士で情報交換ができたり、面接対策やES添削まで実施しています。羨ましい……自分が就活中にこんなシェアハウスがあったらな……。
◆地方女子の話

地方女子の就活は今日もけわしい (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
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■まとめ
初めにも言いましたが、私も地方で学生時代を過ごし、一度新卒では地元で就職しましたが、のちに東京へ転職しました。新卒で就職して働いているうちに、地元もいいかなと思えてくるかと思いましたが、実際は時が経てば経つほど東京に行きたいという気持ちが強くなっていき、どうしても諦めきれずに転職をして上京することになりました。というか正確には転職活動をしながら、まだ内定も出てない段階で上京していました。
新卒の時期は一生に一度しかありません。しかし、いろいろなことが重なって、新卒で志望度の高い企業に入れなかったとしても、当たり前ですがそれで人生終了なわけではありません。
自分を追い詰めすぎず(追い詰めると本当に病みます)、自分の中で納得のいく結果が出せるよう、まずは改めて自分の目的を明らかにしてみるとよいかと思います。
paizaは、技術を追い続けることが仕事につながり、スキルのある人がきちんと評価される場を作ることで、日本のITエンジニアの地位向上を目指したいと考えています。
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