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既婚者の転職で気をつけたい「嫁ブロック」回避するための方法とは?

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Photo by Vladimir Pustovit
f:id:paiza:20140916135428p:plainこんにちは、谷口です。

ITエンジニアの転職活動をお手伝いする中で、希望通りの求人が見つかり、選考もスムーズに突破でき、めでたく内定も獲得!!という段階までたどり着いたところで奥様に反対されてしまうといういわゆる「嫁ブロック」に遭ってしまい、説得できずに結局その企業への転職を諦めてしまう……といった悲しい結末を迎える既婚者の方々を、今まで何人もお見送りしてきました。最悪のパターンでは、転職で揉めて離婚に至ったという方までいらっしゃいます。

そもそも、なぜ転職を奥様に反対されてしまうのでしょうか(ひどい場合は内定を受諾した後に…)?どうすれば奥さんを説得できるのでしょうか

今回は、転職を目指す既婚者の方々が、転職に反対する奥様を説得するにはどうしたらよいかについて考えていきたいと思います。

■転職を奥様に反対される人に多いパターン

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Photo by Andrew Schwegler
今までに多かった「奥さんに転職を反対されてしまって…」という方々を大きく分類すると、以下のようなパターンに分けられます。

◆転職に関する説明が足りなさすぎる

応募者「この企業は今の会社よりもいいんだって!」
奥様「何がいいの?」
応募者「仕事やITの話をしてもわかんないだろ?とにかくいいんだって!」
奥様「……」

家庭ではほとんど仕事の話をしない」という方に多いのがこのパターンです。

「自分はエンジニアとして応募先の業務にすごく魅力を感じているけど、専門外な奥さんに話したところでわかんないだろうな……」と思って、大した説明もなしに転職先を決めてしまうのです。

詳しい仕事内容を非エンジニアの方に説明するのは難しいものですが、ご自分の仕事が変わる、所属する企業が変わるということは、少なからず家族にも影響を及ぼすことなのです。ですので、大した説明もなしに快諾してくれというのは奥様にとっても無理な話なのではないでしょうか。

◆転職話を切り出すのが遅すぎる

応募者「昨日内定が出たから、この企業に転職しようと思ってるんだ」
奥様「は?転職活動してたなんて初耳なんだけど!ちょっと待ってよ!」

前述の「説明が足りない」の項目にも通ずるところがありますが、そもそも内定が出るまで転職を考えていることを全く言っていなかった…というのはかなり、相当、揉める原因になってしまいます。

「転職したいって話はなかなか言い出しにくくて…」というのは非常によくわかります。しかし、言い出しにくいからといって間違っても「決定後なら反対しづらいだろうから…内定が出てから言おっと!」などとは思わないでください。転職したら、ほとんどの場合は年収、勤務地、残業時間、通勤時間、福利厚生など…家庭に影響のあるいろいろなことが変わりますよね。それを急に「勝手に変更するから」と言われる側の身にもなってください。快諾しろと言う方が無理な話です。

◆転職によって家族が不利益を被る

応募者「年収は下がるし、遠方への転居も必要だし、残業が増えて家族の時間も減るけど、仕事内容が今よりやりたいことに近いからこの企業に転職したい!」
奥様「子供はまだ小さいし、私だって自分の仕事があるのに何言ってるの!?」

どんなに詳細な説明があっても、年収の大幅減や転居必須等、家族の生活にデメリットが多すぎる労働条件な企業への転職は、反対されても仕方ないというか当たり前のことだと思います。

転職は自分だけの問題ではありませんので、労働条件に関しては、家族のことも念頭に置いての企業選びをし直した方がよいでしょう。

■なぜ転職に反対されてしまうのか?

旦那様が転職をすれば、一緒に暮らしている奥様や家族はほぼ強制的に生活に影響を受けることになるでしょう。

年収大幅アップ、残業時間も激減、職場も近くなる…などなど良くなることばかりであればよいかもしれませんが、現実にはそこまで全ての条件が完全によくなるようなことはあまりないと思います。

収入の変動、転居の有無等はもちろんのこと、残業時間や通勤時間が変わるだけでも、家族は今まで築いてきた日々の生活に対して何かしらの影響を受けるわけですから、多かれ少なかれ不安を感じてしまうのは当然のことではないでしょうか。

そこを、「仕事のこと言ってもわからないだろうし」「まあ決まってから言えばいいや」と、家族の理解もなしに進めようとするのはよくありません。繰り返しになりますが、家族がいる方にとって、転職は自分だけの問題ではないと思った方がよいでしょう。

■転職に賛成してもらうには

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Photo by Taz
では、転職について奥様に賛成してもらうにはどうしたらよいのでしょうか

転職希望者の方は、少なくとも「今のままでいるよりは、転職した方がメリットがある」と感じているから転職を目指しているはずです。それをきちんと奥様にも理解してもらわないことには、スムーズに転職を進めることは難しいでしょう。

◆長期戦と心得て、早いうちから話しておく

転職したいという気持ちが湧いてきたら、その時点でなるべく早いうちから奥様に話すようにしておいた方がよいかと思います。

この場合、いきなり「転職したい!」ということから始めるよりも、「今の会社はこういう部分がちょっと自分には合わないんだよね」とか「もっとこういう仕事がしたいと思ってるんだ」という感じで、現職での不満な点や、違う仕事に対する展望などを少しずつ話すようにして、「この人、他にやりたいことがあるんだ」「今の会社は違うんだ」ということを分かってもらうようにしましょう。そして、「確かにそういう思いがあるなら、転職した方がハッピーに働けるよね」という転職に対する意志を共有できるとよいでしょう

また、できれば早い段階で企業選びの最低限の条件についてもすり合わせて共有しておけると転職活動も進めやすくなります。「年収は最低限これぐらい必要」や「子供が学校に入ったばかりだからしばらく転居は避けたい」など、家庭ごとに条件は変わってくるでしょう。

ただ「絶対に年収〇円以上アップ」など、あまり厳しい条件を決めてしまうと応募できる求人の幅も狭まってしまうので難しいところですが、「こういう理由があるからこの条件は譲れないよね」「ここは他の条件によっては譲歩できるかも?」といった意志が共有できていれば、応募時や選考を進める際にも「この企業は今より通勤時間がかかってしまうけど、その分残業時間は減るからどうかな?」といった感じで建設的に相談することができます。

また、Web系の企業に転職したい場合は、応募先が作っているサービスや類似サービス、ゲーム開発をしている会社に入りたい場合はそこが作っているゲームアプリを、自分が使っているところを見せたり、奥様にも触ってもらったりすると、やりたいことをわかってもらうのに有効かと思います。

◆応募企業についてプレゼンをする

内定後の反対意見でよくあるのが、「せっかく大手企業で働いてたのに、そんな聞いたことない名前の企業に転職なんて嫌」「今の会社は安定してるし、働き続けてきた中でそれなりに地位も築いてきたのにもったいない」といった意見です。

この場合は、転職先のよさを奥様にわかってもらうために、しっかりプレゼンをする必要があります。

例えば、大手メーカー系受託開発企業で二次請け・三次請けの開発をしてきた方が、独立系の一次請け企業に転職される場合などは「企業名は一般的には知名度がないかもしれないけど、今より上流工程の企業になるし経営も安定している」「今の企業にいても年収はこれぐらいまでで頭打ちになるけど、転職すれば年収の上がり幅が高くなる」などという点をプレゼンすれば、納得してもらえるかもしれません。

なるべく目先のことだけではなく、長期的・将来的に見たメリットを挙げて、転職先に問題がないとわかってもらえるようなプレゼンを試みてください。業界の構造は専門外の人にはわかりにくい部分もあると思いますので、受託開発であればピラミッド図を見せたり、Web開発であれば有名なサービスを引き合いに出してみるのもよいでしょう。

また、奥様が転職という行為自体にマイナスなイメージを持っているようであれば、先に「転職は決してネガティブなことではない」「自分は今後こういうキャリアを積んでいこうと考えているので、そのために必要なことである」というような話もしておく必要があります。

奥様に応募先のよさをプレゼンするには、自分もその企業のよいところ、悪いところをしっかり理解しておかなければなりません。逆に言うと、ここでうまくプレゼンができなかったり、奥様に指摘や質問をされてうまく返答できないようであれば、自分がその応募先についてきちんと理解できていないということになりますので、厳しいようですがその程度の理解で転職先を決めるのはやめた方がいいと思われます。

また、応募者の中には労働条件よりも「今の会社ではここが合わないので、続けていてもいやいや働くことになってしまう」「どうしても今の仕事よりやりたいことがある」といった、やりがいなどの精神的な満足を転職先に求めている方も多いと思います。

こういった点に関しては、「転職すれば今の仕事よりやりたいことに近づけるから、楽しく働けて精神的にも余裕ができると思うんだ」というポジティブな観点で話すのはよいと思いますが、「俺は男のロマンや夢を追いかけたいんだぜ!」といった感じで話すのは非現実的で理解を得られない場合が多いため、気を付けた方がよいでしょう。

■まとめ

奥様に転職を反対されてしまう方の傾向を大きくわけると、
・大幅な年収減や転居等、家族が大きなデメリットを被る
・説明不足で意志の共有ができていない
のどちらかにいきつくかと思います。

正直言って、前者の場合は(もちろんデメリットの程度にもよりますが…)反対する奥様の方が冷静に条件を判断できているので、あきらめた方がよいかと思います。家族がいる以上、転職は転職者一人だけの問題ではありませんので、家族が今の生活から大幅な変更を強いられてつらくなってしまうような条件のところへは、本来転職すべきでないのです

時々、「それでも自分はどうしても転職したいんですよ!奥さんを説得してくれませんか!?」とまで言われる方がいらっしゃるのですが、それは大切な家族を泣かせてまで……最悪の場合、家族を失うことになってまでやりたい仕事なのかどうかということを考えてみてください。

一方、後者の場合はきちんと説明をすれば説得することができるかもしれません。労働条件等にはそこまで問題がない状態で反対されているけど、どうしても転職してやりたいことがあるという場合は、恐れずにきちんと話し合った方がよいと思います。

ろくに説明や話し合いもしないまま、奥様に一方的に反対されたからといって諦めてしまった場合は、きっと後悔が残ると思います。自分の中でうまく折り合いがつけられるのであればよいのですが、後になって「本当は違うことがやりたいのに…」「奥さんに反対されたせいで転職できなかった…」という思いが強まっていくようですと、精神衛生上よくありません。

転職を考えている既婚者の方は、少しでも早めに話を切り出して意志を共有し、家族ぐるみでハッピーになれる転職を目指せるとよいかと思います




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