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SIer→自社開発の転職に失敗してしまうエンジニアに多い2つの特徴

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Photo by Peretz Partensky

高村です。開発チームのエンジニアリーダーをしています。

前職のSIer歴は8年、paiza(ギノ)歴は2年半ぐらいです。最近は開発だけでなく、エンジニア職の採用にもかかわらせてもらっています。

自分自身も転職を経験し、最近は採用側としていろいろなエンジニアの方と接してきたことで、SIerから自社開発企業への転職に失敗してしまう人の特徴と、そこから脱出して転職を成功させるためにはどうすべきかがわかってきた気がします。今回はそれについて書きますね。

現在SIerにいて転職に興味があるけど不安も感じている人の参考になればと思います。

SIer→自社開発への転職に失敗する人の特徴

一言で言うと、「転職の準備ができていない」ということです。

準備ができていないとは具体的にどういうことなのか?技術面とキャリア面の二つに分けて、詳しく説明します。

技術面:危機感がなく習得も遅れている

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SIerの場合、開発業務はプロジェクトの中で細かくタスク分解され、管理されていますよね。これは巨大なシステムを受託開発する際には適した仕組みで、「研修を終えたばかりの新人でも開発できるようになっている」「属人性が生まれない」などといった点は、メリットと言えなくもないです。

ただ、スキルが低い人でも開発できるレベルの細分化が何を招くかというと…業務を通して新たな開発スキルを身につけたり伸ばしたりすることができなくなってしまいます。

また、受託開発業務では、仕事で使える技術やツールがすでに決まっていて、変えられないことがほとんどです。もっと言うと、よくいえば安定した、悪く言えば古い技術を使わざるを得ないケースが多いです。新たな技術を選定する、試す、自動化できる箇所はどんどん自動化する…といったこともなかなか叶いません。

こうした環境にいて、「自分の開発スキルのレベル感や経験値、キャリアに対する危機感」や「新しい技術に対する好奇心や情報感度」を失ってしまうと、ITエンジニアとしては致命的です。(もちろん、今後もSIerでキャリアを積んでいきたい人、開発よりもマネジメント方面を目指したい人にはいい環境だと思いますが…)

で、そのままの状態で自社開発企業への応募を始めても、なかなか歓迎はされないと思います。業務に必要な技術について、「前職で使うことはなかったのでよくわからない」「入ってから学びたい」「興味があるけどやってない」といった人に来られても、大概の企業は困ってしまいますので…。(新卒・第二新卒ならまだOKかもしれませんが…)

もちろん、入社してから教わることも、実務に入らないとわからないこともあります。ただ、個人でできるチュートリアルや技術的に共通する部分は、ある程度勉強しておいてもらわないと、採用する側からしたら話になりません。

実際、エンジニア職の採用面接で「今どんな技術に興味がありますか?」といった質問は非常に多く出てきます。これが、「○○に興味がある」と言いつつ「まだ触った経験はない」「名前しか知らない」というレベルだと評価は下がってしまいます。

キャリア面:特に目的なく一社に居続けてきた

もちろん、「今の仕事で何を身につけたい」「どんな段階に来たら転職しよう」といった目的を持ってひとつのキャリアを続けている人はよいと思います。

ただ、よくあるのが「今のプロジェクトが忙しいから」「転職活動が面倒、怖い」「すごく満足しているわけではないけど、明確な不満はないから」などといった、なんとなーくのんびりしたまま動かないスパイラルに入ってしまうケースなんですよね。

こういった人は、大体30歳、35歳といった節目の手前になって「このままでいいのかな」と思い始めます。で、転職活動を始めてみる人も多いですが、年齢の割に転職の目的が明確にできていないため、なかなかうまくいかなかったりします。

「なぜ今転職しようと思っているのか」「前職で何を身に着けてきたのか」といった質問は、面接でも必ずと言っていいほど聞かれます。

上記のようなスパイラルに入ってずるずるしていた人は、こうした質問にうまく答えられないと、企業側には「目的意識がなく中途半端なキャリア」と思われやすいです。

ここから抜け出して転職できる人とは

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では、SIerから自社開発企業へスムーズに転職するにはどうすればよいのでしょうか?

今まで書いてきた内容の裏返しにもなりますが、以下の2項目ができている人は、自社開発の経験がない人でも比較的すんなり転職を叶えていると思います。何もしていないと苦労しますけど、逆にきちんとやることをやっていれば、未経験でも何とかなります。(実際私もSIerから転職できましたし…)

情報収集している

なんの情報も持たないまま「えいや」で転職したらうまくいった!…というのは、すごく珍しいケースだと思います。

SIerから自社開発企業へスムーズに転職できる人は、大抵が「自社開発企業に友人がいてよく話している」「外の世界を知るために定期的に調べている」「何度かカジュアル面に行って気になる点を質問している」など、自分なりの情報収集をしています。

情報収集をしていると、「応募先では何が求められるのか」「中の人たちが何を考えているのか」といったことがわかるのはもちろんですが、人の話を聞くと自分自身の刺激になってモチベーションが上がったり、現状に対する課題感が明確になってきたりするという効果もあります。

課題感を持って新しい技術に触れ、アウトプットする

「転職をしたい」という人は、現職に何らかの課題や危機感があってのことだと思います。そこからさらに一歩進んで、課題感をもとにした勉強や行動を自分なりに実行できている人は、採用選考でさらに評価されやすくなります。

例えば、新しい技術を試したり勉強したりする、それで動くものを作ったり、GitHubやブログ記事などにアウトプットする…などといった習慣がついている人は、応募先でも「新しい仕事にも早くついてきてくれそうだな」と思われます。こういう人は、実際にそれまでの取り組みが血肉になっているので、転職後のキャッチアップもスムーズです。

自分のスキルを棚卸しする

転職活動でも始めない限り、なかなか自分のキャリアについて棚卸しをすることはないかと思います。しかし、自分のキャリアを考えるに当たって、一度自分のスキルや経験を棚卸しして客観的に見る行為は、定期的にやっておいたほうがいいですね。

これまで自分が、どんな環境で、何のシステムの、どの工程を、どんなチームで、どれくらい作ってきたか、何が大変だったか……今までの業務経験全てを思い出して書き出してみましょう。これは自分のキャリアを考えるうえでも役に立ちますから、特に転職を希望していない人でも、一度やってみるとよいかと思います。

まとめ

というわけで、SIer→自社開発の転向に失敗する人の特徴と、そこから抜け出すためにやっておくべきことを書いてみました。

別にpaizaだからって転職をすすめているわけではないですが(むしろ何も考えずに転職するとミスマッチが起きやすいですし)、現在SIerにいる人で、30歳手前ぐらいで「今まであまりキャリアについて考えてこなかったな」「現職に漠然とした不安がある」「明確な不満はないけどこのままでいいのかなと思う」といった人は、このまま現職でPMとしてのキャリアを積んでいくのか、それとももっと開発者として技術を極める方向性に進むのか、一度考えてみるのがよいかと思います。


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