こんにちは。谷口です。
ITエンジニアは専門職のため、他の職種と比べると採用活動が難しいといわれます。
- 求人要件をどう決めたらよいかわからない
- 求人票をどう書いたらよいかわからない
- なかなか応募が来ない(自社を知ってもらえない)
などといった悩みを抱えている採用担当者の方も多いかと思います。
そこで今回は、上記のようなエンジニア採用でありがちな問題と、その解決策について解説します。
エンジニアの採用活動に苦労している採用担当の方、これからエンジニア採用を強化したい方、エンジニアを採用したいけどどんな採用活動が必要なのかわからない方の参考になればと思います。
目次
求人要件をどうやって定めたらよいかわからない問題
まずは、採用の背景や採用状況など、自社の現状を明らかにするのが重要です。ここをすっ飛ばしてはいけません。
採用の根幹にある背景や現状の把握ができていなければ、その先のステップである求人要件の作成やその先の選考に影響が出てしまうのは当たり前です。
以下の項目から明確にしていきましょう。
採用の背景について
まず、今回「エンジニアを募集することになった要因」は何でしょうか?
採用が発生する要因は、ほぼ必ず以下の3つのどれか(もしくは複数)に当てはまります。
- 欠員の補充(≒辞めた人のポジションに入ってほしい)
- 新規事業の開始(≒新しいプロジェクトなどに入ってほしい)
- 既存事業の拡大(≒すでにある事業を拡大するために入ってほしい)
エンジニアが所属する開発チームの現状把握
現状のエンジニアチームの構成は把握できていますか? これが把握できていないと、採用選考を進めるどころか求人要件を決めることもできません。
このようなチーム構成表をエンジニアと一緒に作ってみると、「今のチームがどんな構成で、どんな業務を担当しているメンバーがいるのか」が一覧できます。同時に「このチームで不足しているポジション」も洗い出せるので、求人要件を決めるのに役立ちます。
求人票をどう書いたらいいかわからない問題
事業内容・社内開発部の組織体制
求人票作成前に把握しておきたいのが、「組織の中でエンジニアチームはどんな立ち位置か」ということです。
社内受託のように決まっているものをそのとおりに作るのか、エンジニアも企画から入っていくのか、担当業務は分業されて細かくわかれているのか、人が足りないからいろいろやってもらいたいのか……などといった話ですね。
特に「どんな経緯で業務が発生するのか・ほかのチームや部署とどのようにかかわりながら仕事をするのか」は、応募者であるエンジニアにとって重要な情報です。
募集ポジションの職務内容やポジションについて
ここまで来てようやく、具体的な求人票に書く内容を詰めていけます。
エンジニアの募集求人票なのですから、どんなプロダクトを開発するのか、開発言語やフレームワーク、管理ツールなどの情報は必須情報です。
加えて
- 組織の中で、どんなチームでどんな人たちと仕事をすることになるのか
- 現状は何が足りていないのか(=このポジションで採用する人に何を解決してほしいのか)
- 受け入れ態勢(入社後のオンボーディングやフォロー体制など)
なども明確にできるとベストです。
ベストと言いましたが、上記があやふやな組織は、採用した人に求める要件も受け入れる体制もあやふやなままであるということなので、まず体制の整備から進めたほうがよいかもしれません。
エンジニアからの応募がなかなか集まらない問題
求人票での訴求ポイントを明確にする
「積極的に採用活動をしているつもりだけど、応募がなかなか集まらない」という場合、求人票でのアピールがうまくできていないのかもしれません。
エンジニアが転職で考えがちなことや、自社がアピールできるポイントを把握して、求人票の訴求ポイントを明らかにしていきましょう。
中途で転職を考えているエンジニア経験者がよく考えていること
- 現状の年収への不満
- 現職と違う分野や専門性の高い仕事がしたい(たとえばAI・機械学習・自然言語処理、分散処理など)
- 現職で周囲の技術レベルが低く、刺激がない・学びがない
- 現職がエンジニアの理解がなく、評価されづらい環境である(エンジニアがちゃんと評価される企業へ行きたい)
経験が浅い若手エンジニアやエンジニアを目指す未経験者に多い傾向例
- 開発の経験がない・浅いので、フォロー体制が充実しているとうれしい
- まずは開発経験を積んで実績を作りたい
- 業務を通してスキルを身につけたい
「正直言って自社にアピールできるポイントなんかない……」と思っている採用担当の方もいるかと思いますが、転職者側の自己分析やキャリアの棚卸しと同じで、自社の特徴やアピールポイントを以下のような項目で棚卸ししてみるとよいでしょう。
ポジションやターゲットごとに求人票をわけて作る
- 給与幅が「300万円〜900万円」などと広すぎる
- とりあえず若手からリーダーの仕事までの職務内容が全部書いてある
- 詳細が不明で「ご経験に合わせた業務をお願いします」程度しか書いてない
といった求人票を公開していないでしょうか。
こうした「何をさせられるのかよくわからない求人票」はエンジニアに不安を抱かせる原因となり、応募されません。
CTO、チームリーダー、若手メンバー、フロントエンド、サーバサイド、アプリ開発…などというように、募集ポジションによって求人票はわけて作りましょう。
繰り返しになりますが、求人票で重要なのは「入社したらどんな環境で何をするのか」がわかることです。
スカウトサービスの利用
「転職サイトに求人票を掲載したら、あとは応募を待つだけ…」と思っている方もいるかもしれませんが、求人票を公開しただけで応募が殺到するのであれば、誰も苦労しません。
現在、paizaだけでも求人票の掲載数は1800件以上に上ります。もちろん、転職市場全体ではさらに相当な数の求人票が公開されています。
求人票の存在を知ってもらうためには、応募者個人へ直接アピールできるスカウトメッセージが有効です。
最近ではほとんどの転職サービスが、企業側から応募者個人に対してスカウトメールが送れるサービスを実施しているかと思います。paizaでも、スカウト配信者をピックアップするお手伝いや、スカウトメールの配信、求人票の気になるボタンを押してくれた方へのプラチナスカウトサービスなどを無料で提供しております。
応募者に企業と求人票の存在を知ってもらうには、スカウトなどを利用して、企業側からアピールしていくことが重要です。
社内のエンジニアを巻き込むの難しい問題
当たり前ですが、エンジニアの採用活動では、社内のエンジニアの協力が欠かせません。
エンジニア採用がうまくいっている企業は、例外なく社内のエンジニアが採用活動に深くかかわっています。
「エンジニアと何をどう話したらいいかわからない「技術についてはわからないから求人票作りも丸投げしている」という場合は、まずエンジニアとの関係性をよくするところから取り組んでいくのが一番の近道かと思います。
目標の採用活動期間と採用人数を明確にして採用計画にブレイクダウンしていく
エンジニア側も、いつまでどれだけの工数を採用活動に使う必要があるのかよくわからない状況では、開発業務との折り合いもつけづらくなってしまいます。
まずは、いつまでに何人採用したいかの目安を定めて、採用計画を共有しましょう。
例えば「これから初めてエンジニア向けの求人票を作る」ような状態からスタートするのであれば、1人、2人の採用であっても2ヶ月以上の期間をみておくとよいでしょう。
求人要件も固められていないのに「今月中にあと5人ほしい」みたいな無理な計画を立ててはいけません。「とにかく早く採用したい」とあわてて採用活動を進めても、応募者を見極めきれずにミスマッチや早期退職を招いてしまっては意味がないですよね。
逆に、「いつか誰かいい人が来てくれたらいい」と、適当な求人票だけ公開して放置していても、永遠に採用は決まりません。
エンジニアに限った話ではないですが、今期の採用にかけられる予算などを目安に、3ヶ月や半年スパンでの目標を考えて設定してみると、だらだらせず効率的に採用活動が進められます。
まとめ
というわけで、エンジニア採用でありがちな問題と、その解決策についてのお話でした。
エンジニア採用は、「なんとなく求人票を公開して待っていれば応募がくる」というものではありません。
上記のように必要なステップをしっかり踏んで、採用する側が自発的に攻めの姿勢で動いていくことが重要です。
paizaでは、エンジニアを募集している企業の皆様からの「求人票の書き方がわからない」「どんなふうに面接するとよいのかわからない」「応募があって面接をしても辞退されてしまう」「積極的に採用活動しているつもりだけどなかなかエンジニアを採用できない」などといったご相談もお受けしています。
今後エンジニアの採用にpaizaを導入してみようかなと検討されている担当者の方は、こちらからお問い合わせください。(※すでにpaizaとご契約いただいております企業様は、直接担当者へご連絡ください)
「paizaラーニング」では、未経験者でもブラウザさえあれば、今すぐプログラミングの基礎が動画で学べるレッスンを多数公開しております。
詳しくはこちら
そしてpaizaでは、Webサービス開発企業などで求められるコーディング力や、テストケースを想定する力などが問われるプログラミングスキルチェック問題も提供しています。
スキルチェックに挑戦した人は、その結果によってS・A・B・C・D・Eの6段階のランクを取得できます。必要なスキルランクを取得すれば、書類選考なしで企業の求人に応募することも可能です。「自分のプログラミングスキルを客観的に知りたい」「スキルを使って転職したい」という方は、ぜひチャレンジしてみてください。
詳しくはこちら