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エンジニアを目指す就活生に送る「ブラックIT企業」を見分ける7つのポイント


こんにちは。倉内です。

ひと昔前の「IT業界といえば長時間労働でキツい」というイメージは変わりつつあり、昨今はリモートワークを推奨し、ワークライフバランスを重んじる企業も増えてきました。ITエンジニアの人気も上がっており、副業をするなど自由な働き方を実現している人も多く存在します。

なによりもIT技術と自らのアイデアで世の中を便利にするサービスを生み出すことや、ユーザーの課題をIT技術で解決する仕事には非常に魅力があります。

一方、特に新卒の場合は、採用の間口が広い企業も多いため、なんとなくエンジニアになったものの「選んだ会社がとんでもないブラック企業だった!」というケースもゼロではありません。しかし、ブラック企業の兆候というのは、選考段階や内定後など入社前の段階である程度見分けることができます

そこで今回は、ITエンジニアを目指す学生の皆さんに知ってほしい、ブラック企業の見分け方についてお伝えします。

前提として、IT業界を知る必要がある

IT業界や職種について

自身の企業研究、職種に対する理解度が十分でないばかりに、入ってみて「思ってたのと違った…ブラック企業だ!」となってしまうのは避けなければなりません。

実はIT企業・ITエンジニアとひとくちに言っても、多様な事業形態・事業内容があり、職種も開発系のエンジニアというのはほんの一部で、仕事内容や役割、必要とされるスキルも多岐にわたります。

paiza新卒で公開している「就活成功ガイド」では、IT業界や職種について詳しく解説していますのでぜひごらんください。

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また例として、新卒から目指すことが多い、SIerのSE(システムエンジニア)と、自社サービス企業の開発系のエンジニアとを比べてみても異なる点は多くあります。しかも企業によってITエンジニア職の仕事内容はバラバラです。(もちろん共通する部分もありますが)

paiza.hatenablog.com

求人票から仕事内容を深掘り

興味を持った企業を知るために、サイトに掲載されている企業情報や事業内容などを読み込む方は多いかと思います。

ただ、「その企業ではITエンジニア職にどんなスキルや役割が求められているのか?」を知るには、実際の求人票を見るのがおすすめです。新卒求人はもちろんですが、中途求人のほうがより専門的な情報が得られることもあります。

特にpaizaのように、ITエンジニアの就活・転職に特化した求人サービスでは、ITエンジニアが知りたい・知っておいたほうがよい情報が求人票に多く掲載されています。

上記はpaiza株式会社の中途採用の求人票です。一部新卒向けとは項目が異なる箇所もありますが、このように「開発言語」「フレームワーク」「データベース」など業務で扱う技術について細かく記載があります。

また、「必須要件」「歓迎要件」などを読むとITエンジニアに求められている役割がよく分かります。さらに「職務内容」欄も別にあるため入社後の仕事をイメージしやすいと思います。

ここまでできれば、ぼんやりしたイメージから随分ITエンジニアの仕事を具体的に捉えられるようになるでしょう。

エンジニアを目指す就活生が避けるべき企業の共通点

前置きが長くなってしまいましたが、いくら自分がしっかりと準備をおこなっても企業側に問題がある場合があります。

ここからは、「エンジニアを目指すあなたが避けるべき企業の共通点」を7つお伝えします。

内定承諾期限に余裕がなく、検討時間を与えてくれない

就活中は複数の企業を並行して受けており、志望度のより高い企業の合否待ちで、内々定が出てもすぐに承諾ができないこともあると思います。

普通の企業であれば就活生の状況もある程度は知っていますし、もし本当に枠が残り少なくなってきて承諾が遅れると埋まってしまうといった事情があるなら説明をしてくれます。そういった場合は返事を急かされることもあります。

しかし、明確な理由がなく、内定承諾を急かしてくる企業は要注意です。検討時間をくれない企業は、「他社と比較・検討されると多分承諾してもらえない条件だから考える時間を与えたくない…」と考えているケースもあります。

また、威圧的な態度で返事を急かしたり、「すぐに承諾しないのであれば取り消す」などと言ってきたりするような企業に入ったとしても、入社後もそういった態度をとられる(とる社員がいる)可能性があることを頭に置いておきましょう。

paiza新卒では、事務局が企業と応募者のあいだに入ってやり取りをおこないます。たとえば、内定承諾期限の設定が短すぎる企業に理由を聞いて、調整をするなどの対応をすることもあります。

paiza新卒

スケジュール調整や結果の連絡が遅い・何度も日時を再調整される

いくつかのケースが考えられますが、まずは面接官を務めるエンジニア(もしくはエンジニアチーム)が激務すぎて、選考をする余裕や人事・採用担当とコンタクトをとる暇もないという企業に多いです。

または、採用選考において「自分達が選ぶ立場にある」と勘違いして、雑な対応になっている場合もあります。

応募者側も一社に絞って受けているわけではないため、予定が固まらないと非常に困りますよね。これから入社するかもしれない応募者に対して、きちんとした対応ができない企業は、中の人にはもっとひどい対応をしているかもしれません。

「選考時は連絡が遅く、再調整ばかりで不安にさせられたけど、入社してみたらしっかり社員のことを考えてくれる素敵な会社だった!」という例は、ほぼ聞いたことがありません。

労働時間や離職率、エンジニア評価について質問してもあいまいな回答をされる

新卒の場合、残業時間や離職率、福利厚生についてそこまで深く質問しない方も多いかもしれませんが、質問に対して言葉を濁すような回答をされたら注意が必要です。

わたしは転職前(SE職)にリクルーターをやっていたこともあるのですが、「エンジニアの皆さんはだいたい何時くらいに退社しますか?」という質問に対し、「まあ~担当してるプロジェクトや人によっても違うかな~…(終電は週に何回あるかな…)」と答えるしかなかったことがあります。

労働時間が長い、徹夜や休日出勤が頻繁にあるなど、採用に不利な条件は伝えにくいというのと、もうひとつは人事へ質問した場合であれば、本当に把握していない可能性もあります。

たとえば、エンジニアの評価について人事が把握してない場合、きちんと社員の労働環境を管理していないし、改善する気もないと言ってもよいかもしれません。

また、明確な事情もなく評価制度が固まっていない・入社前に聞いても教えてくれない企業は、技術者をきちんと評価する基盤がなく、仕事をしても評価されない、つまり評価が上がらないので給与も上がらない……という状態になっている可能性が高いでしょう。

面接にエンジニアが一切出て来ない

新卒でSIerのSEの場合は、総合職としての採用の場合もあるので一概には言えませんが、先輩社員やエンジニア部門のリーダーがまったく面接官として登場しない企業は少し気をつけたほうがいいと思います。

また、エンジニアと面接で話せないと、普段勉強する時間はあるのか、どんな勉強をしているのかといったことや、最近興味のある技術分野はなど、プライベートの取り組みに関する話も聞けません。

特に「ITエンジニアになったら、コードをガリガリ書いて開発をしたい!」といった気持ちを強く持っている方は、こういった企業に入社してしまうと、自分の思い描いていたITエンジニア像とは違う…と後悔することになります。

さらに技術者としてスキルを伸ばして、適切な評価を受けることも難しいでしょう。

就活サイトやエージェント経由で落選後、通過連絡を直接してくる

paizaなどの就活サービスを使って選考を受けている場合、一度落選扱いにしたあとで、サービスを経由せずに直接連絡をしてくる企業は要注意です。

こういうケースは、利用サービスの規約違反をしている可能性が高いだけでなく、費用を払いたくない・抑えたいという思考を持っている企業だということが分かります。つまり、エンジニアに限らず、社員を安く買い叩く性質のある企業と言ってもよいでしょう。

選考の経路が変わるぐらいなら、応募者側には特に不都合もないので、そこまで悪い印象は受けないかもしれません。

ただ、違法行為に及んでまでエンジニアの人材採用にはお金を出したくないような余裕のない企業が「採用した人材をきちんと育てて、評価してくれて、その評価に見合った報酬を支払ってくれるだろうか?」と考えると、間違いなくそんなはずはないことが分かると思います。

正社員求人に応募したがアルバイト採用を提案された(状況にもよるが注意)

スキルや経験が足りないと判断された場合、通常なら落選となりますが、ポテンシャルや意気込みを買って「アルバイトや業務委託といった形から働いてみないか?」と提案される場合があるかもしれません。

しかし、ひとつ上の項目と関係してきますが、アルバイト採用のほうが正社員採用より企業が採用サービスへ支払う費用が安いことが多いため、人材採用にかかる費用を抑えようとしている可能性もあります。

少しでも違和感や不安を感じた場合は、利用している就活サービスへ相談したほうがよいでしょう。

もし双方納得の上にアルバイト採用になり、「いずれは正社員になりたい」という思いがあるのであれば、その先に正社員登用の可能性はどのくらいあるのかはしっかり確認しておきましょう。

リモートワークを一切許容していない(ただし、業務形態にもよる)

コロナ禍でのIT企業のリモートワーク導入率は、他の業界と比較すると格段に高い数値を叩き出していました。(以下は、2020年9月に公開された情報です)

リモートワークへの対応は業種ごとの差が大きい。突出してリモートワーク率が高いのはIT・インターネット業の61.0%で、2020年5月の調査(68.4%)から引き続き6割以上がリモートワークを維持した。

2020年8月時点で、毎日出社している人よりもリモートワークを実施している人の方が多いのはIT・インターネット業のみだ。

www.itmedia.co.jp

収束に向かう中で出社の比率を上げたり、基本的には出勤となったり、企業によって方針は異なります。ただ、「また第○波が来たらリモートワークでも働ける」と「一切リモートワークはおこなわせない」では大きな違いがあります。

ただし、指定の場所に常駐が必要な案件が多い業態の企業であれば*1自由にリモートワークをおこなうのは難しいこともあります。

エンジニアはリモートワークで自由に働けるといったイメージを持っているかもしれませんが、企業によるところが大きいので、もし自身がリモートワークを希望するのであればあらかじめ確認が必要です。

まとめ

ITエンジニアを目指す学生の皆さんに向けて、業界や職種についてまず理解すること、そしてブラック企業の見分け方についてお伝えしてきました。

特に就活があまりうまくいっていないと、とりあえず受けた企業で内定が出て、比較検討もせず喜んで快諾する、そして「こんなつもりじゃなかった…」と後悔する場合があります。

ITエンジニア(というよりもプログラミング)には、向き不向きもありますし、興味を持てないと勉強し続けるのが大変です。

paiza新卒では、プログラミングスキルをはかる問題の解答結果によって、S・A・B・C・D・Eの6段階でスキルランクを判定しています。このランクを取得して初めて、エンジニアの求人に応募できるようになっています。

Dランクが取得できると、プログラミングの本当に基礎の基礎にあたる概要は理解できているという目安になります。また、Bランク以上を取得すると、応募できる求人がぐっと増えて就活が有利に進められるようになります。

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*1:たとえば、セキュリティ要件の高いシステム開発(金融や公共系など)の場合、情報漏洩を防ぐため一次請けの受託であっても常駐することは珍しくありません。

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