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ITエンジニア向け・受かる職務経歴書の書き方【例文付き】

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Photo by Markus Spiske
f:id:paiza:20140916135428p:plainこんにちは、谷口です。

転職活動をしていて「職務経歴書や転職サイトに登録するキャリアシートを書くのが苦手…」「何をどう書いたらよいのかわからない…」という人は多いかと思います。

paizaでも、職務経歴書で悩んでいる応募者の方から文面を見せてもらうことがありますが、職務経歴書で落とされてしまう人は、その経歴に問題があるわけではなく、書き方に問題があるケースがほとんどです。

今回は、いろいろなパターンの職務経歴書を見てわかった、職務経歴書を書くときのポイントと、受かる職務経歴書と落ちる職務経歴書の事例についてお話します。

職務経歴書やキャリアシートを書くのが苦手な方の参考になればと思います。

■職務経歴書で重要な項目

職務経歴書やキャリアシートにおいて、特に重要かつ書くのが大変な項目は下記の3つです。

  • 職務経歴
  • 自己アピール
  • 目指すキャリア

■職務経歴

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職務経歴書というぐらいですから、一番大事なのは職務経歴です。

一般的な選考では、書類選考→一次面接→二次面接…と選考過程が進んでいくわけですが、1人の書類を見る時間は10秒から長くても1分ほどで、NGと判断された応募者はどんどん落とされていきます。なかでも職務経歴の内容がわかりにくいと、その時点で落とされてしまいます

◆職務経歴を書くときのポイント

職務経歴は、自分が「こんな仕事をやってきたからこういうことができます」と、根拠を持って伝える項目です。

ほかの職種でも言えることですが、エンジニアの場合は特に「課題発生→原因調査→対策検討・実施→結果」といった流れが書けるエピソードを持ってくるとよいですね。

◇落ちる例

【業務内容】
金融・不動産関連のWebサイト・管理画面の開発・保守に3年間従事。要件聞き取りから設計・デザイナーへの指示・コーディング・テスト・リリースまでを基本的に一人で担当。

【実績】
・業務改善への積極的な取り組み
業務の標準化や自動化に積極的に取り組みました。開発環境構築や提携作業手順のマニュアル化、コーディング規約の整備、Redmineの導入、デプロイ作業のバッチ処理化についての導入を主導し貢献しました。

・ユーザー視点に立った提案
顧客であるグループ企業からの依頼にそのまま従うのではなく、ユーザー視点に立ってよりよい提案を行うよう意識しました。

・リーダー経験
2年目からは担当チームのサブリーダーとして貢献しました。

「Github、Redmine、JIRA etc…を導入しました」「チームリーダーでした」「ユーザー目線があります」みたいな文を並べてしまう人(そして面接で言う人)はすごく多いですが、それだけでアピールにはなりません。

「コミュニケーション力があります」とだけ書かれていても「具体的にどういうこと?」と思いますよね。同様に、「〇〇をしました」というだけでは、どんな状況で何のために実行したのか、結果はどうなったのか…といった具体的な話がわからないからです。

上記の例の場合、職務経歴書で落とされるか、通過しても面接で「いろいろなツールがありますがなぜRedmineにしたのですか?他のツールの方がよかったのでは?Redmineを導入してどんな結果が出たのですか?」「どんな現場のどんな開発チームで、具体的にはどんなリーダー業務をやっていたのですか?リーダーとして、チームのどんな課題を解決した経験はありますか?チームをまとめるに当たって何が重要だと思いますか?」などと痛いところを突っ込まれてしまうことが予想されます。

「何がアピールになるかわからないからあれもこれも…」と盛って書きたくなる気持ちはわかりますが、面接では、職務経歴書で書いた内容をもとに話したり質問されたりするため、突っ込まれて困る話はなるべく書かないほうがいいでしょう。

◇受かる例

上記の例の人だと、特に自分が主体的に実行できた項目に絞って、「課題発生→原因調査→対策検討・実施→結果」の流れが簡単にでもわかるように書けるとよいでしょう。

【エンジニアリングだけでなく、体制の構築・安定化に貢献】
2年目より配属された部署でサブリーダーとして下記を実行しました。
・Github上に環境構築マニュアルを整備
 →業務が標準化され、新入社員のキャッチアップ時間も半減しました。
・Redmineを導入し、プロジェクト管理体制の構築
 →金銭的問題とオンプレ環境での構築が必須だったため、Redmineを採用。
  プロジェクト管理が人力で行われていた状況から、プロジェクト管理ツールの導入・現場での定着までをリードしました。
・デプロイ作業の自動化


以前は各業務の属人性が高く、業務の停止や遅れが頻発していた状態でしたが、上記の対策実施後は遅延ほぼ0の体制に成長させることができました。

◇落ちる例

・Aサービスのバックエンド開発
【期間】 2012年~2018年
【開発環境】 Java、MySQL、AWS、Github……
【メンバー】10名
【役職】サブリーダー
【業務】主に開発・運用に従事

こういった書き方で終わっている方も多いですが、具体的にどんな開発業務に携わっていたのか、どんな経験やスキルがあるのかがわかりづらいため、ひと目でスルーされてしまいます。

やはり小さなことでもよいので、自分で課題を見つけて解決しようと取り組んだ経験を思い出して、もっと具体的な話に落とし込んだほうがよりよい職務経歴書になります。

こういう話をすると「課題解決した経験なんてない~」と言う人も多いですが、そんなことはないはずです。課題というのは、要は「困りごと」です。仕事をしていて「ちょっと困った経験が一度もない人」なんていないはずです。特にエンジニアの場合、細かいトラブル解決や不具合対応や改善を行った経験がある人は多いですよね。細かい業務も振り返りながら書き出してみて、そこからまとめていきましょう。

◇受かる例

Aサービスのバックエンド開発を6年ほど担当する中で、以下のような業務を実行してきました。

・メール配信バッチ処理の高速化・効率化
 バッチ処理が終わらない問題があったのと、バッチ処理速度が遅いせいでユーザーへのメール配信にも遅延が発生していたため、クエリの最適化(n+1の解決、バルクインサートなど)や並列化を実行し、バッチ完遂・メール遅延なしの状態を実現しました。

・サーバダウン問題の改善
 月1回は必ずサーバダウンが発生する状況を解決しました。
 まずプロファイラー(Mackarel)の提案・導入を行い、メモリやCPUの原因切り分けを可能な状態に改善。その後プログラムの最適化を行い、サーバダウンはそれ以降発生していません。
 ツールの検証から提案・導入、ツールデータから実際の改善まで全て主導して実行しました。

エンジニアとして課題を分析し、適切な解決に向かって取り組める人であることが伝わる内容になったかと思います。

また、細かい開発環境やツールの仕様経験については、開発スキルとして別の欄を設けてまとめて記載したほうがわかりやすくなり、的確にアピールできます。

ちなみにpaizaキャリアシート作成画面では、項目ごとにヒントになる記入例も出てきますから、参考にしてみてください。

paizaキャリアシート作成画面こちら

■自己アピール

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自己アピールは職務経歴のまとめに近い内容になるかと思います。職務経歴が「こういう仕事をしてきました」という内容になっているわけですから、自己アピールも「仕事を通してこのスキルを身につけたので、今後はこういうことに活かしたいです」と、一続きの内容になっていたほうが説得力が出ます。

また、未経験からエンジニアになりたい、B2Bの受託開発からWeb系の自社開発に行きたい…などと未経験分野への転職を考えている人は、制作物を公開するのもよいアピールになります。

◇落ちる例

(何の脈絡もなく)コミュニケーション能力や自主性があります。

(勉強している内容や制作物の記載はないけど)やる気だけは誰にも負けません!

自己アピールは新たに考える必要があるものではなく、職務経歴と一続きになっていれば説得力が出る項目です。逆に、自己アピールで初めて職務経歴と特に関連性のないアピールがあっても、根拠や一貫性のない自己アピールになってしまいます。

◇受かる例

(職務経歴書にサーバサイド開発の実績を書いた上で)Webサービスのサーバサイド高速化・効率化においては多数の経験・実績を出してきました。今後はより高負荷な環境でチャレンジすることでサーバーサイド開発のスキルを高めつつ、フルスタックに対応できるエンジニアを目指していきたいと考えています。

自己アピールで重要なのは、「次にやりたい仕事」へ向けてのアピールです。逆に言えば、関係のないアピールは不要です。

また、進みたい方向性によってアピールすべき内容は変わります。

現職も応募先も同じような業務分野で、ある程度経験がある分野での転職を目指す場合は、職務経歴をしっかり書いた上で、上記のように「前職で身につけたスキルを次の仕事でも活かしたい」とアピールをしたほうがいいでしょう。

逆に未経験分野に進みたい場合は、「自分でここまで勉強しました」「独学でこんなサービスを作ってみました」といったことが言えると、実務経験がなくても必要な技術や業務内容を把握していること、この分野の開発がしたいという熱意があることをアピールできます。

■目指すキャリア

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目指すキャリアについては、転職サイトのキャリアシートなどで項目が設けられている場合が多いため、考えておきましょう。(面接でも聞かれます)

次にどんな企業に転職して何がしたいか…というのはもちろん、中長期的な目標も同じ道筋の上にあるとベストですね。

◇落ちる例

プログラミングさえできればよいので、サービスや会社はなんでもいい。

(B2Bのビジネスシステムを作っている企業への応募なのに)私は昔からゲームが好きでゲーム開発事業への憧れが強いため、将来的にはゲームエンジニアを目指しています!

まず、エンジニアにプログラミングをさせるためにサービスを運営している企業はありません。応募先が末端の下請企業などでない限り、企業はエンジニアに「ただコードを書くこと」ではなく「プログラミングを手段として課題を解決してくれること」を求めています。

「プログラミングさえできればどんな仕事でもいい」と言っても、「プログラミングが好きで技術志向の人なんだな」とは思われません。むしろ「単純にコード書いていたいだけで、技術的に広がりのない人だな」とマイナスに思われてしまいます。

また、やりたい仕事と応募先がつながっていない場合も「なんで応募したの?」「うちじゃないほうがいいでしょ…」と思われてしまいます。

◇落ちる例

(職務経歴にはB2Bの受託開発しか経験がないって書いてあるけど)次はWeb開発ができる企業に進みたいと考えています。

転向したいという目的があるのはよいのですが、もう少し補足がないと、「B2Bの経験しかないみたいだけど、どうやってやっていくつもりなの?」と思われてしまいます。

◇受かる例

将来的にはWebサービス開発の仕事がしたいと考えています。現在はB2Bの受託開発経験しかなく、Web開発に必要な技術の学習に取り組んでいますが、前職では実務として経験できるフィールドがないため、まずはWeb開発に携われる企業へ転職をして、経験を詰みたいと考えています。

次の転職と将来的な目標がつながっていて、前の例よりは納得感のある内容になりました。

■まとめ

面接では職務経歴書をもとに質問されるので、しっかり書いておくことができれば、その後の選考も通過しやすくなります。

また、転職サイトにキャリアシートを登録しておけば、企業からスカウトが来る場合もあるため、書いておいて損はありません。

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