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コロナ禍の転職不況でもエンジニアは安定!?データで見る求人動向

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Lukas BieriによるPixabayからの画像

f:id:paiza:20180910132940p:plainこんにちは。倉内です。

先日paizaが実施した、未経験からITエンジニアを目指している方を対象とした転職状況調査の結果では、コロナ後にむしろ積極的に活動するようになった、変わらず活動していると答えた方を合わせると7割を超えていました。

一時期の売り手市場ではなくなりつつあるものの、ITエンジニアの人材不足が解消されたわけではありませんし、企業も選考方法などを状況に合わせて変えつつ採用活動を継続しています。

とはいえ、コロナ後は未経験者求人は数が減っていたり、通過基準が厳しくなっていたりという話も耳にして「実際今からIT業界への転職ってどうなんだろう…」と不安に思っている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、さまざまな調査データを見て情報収集をし、転職市場の動向を把握した上で「今未経験者がエンジニア転職を成功させるためにやるべきこと」について考えていきたいと思います。

なお「すでに転職意欲が高い!今すぐ動きたい!」という方は、paizaが運営する実務経験の浅い方や未経験者向けのITエンジニア求人を掲載している「EN:TRY」を覗いてみてください。

データで見るコロナ前後の転職市場

コロナ前後の転職市場の動向について、各社さまざまな調査を実施し、レポートを公開しています。

IT業界だけでなく転職市場全体を見てIT業界がどのような状況に置かれているかも見てみましょう。それぞれリンクを貼っているので、詳しく知りたい方はぜひそちらもごらんください。

業界・業種別比較

リクルートキャリアが公開している新型コロナウイルス禍の転職市場動向レポートでは、IT通信、コンサルティング、インターネット、医療、不動産、銀行・証券などさまざまな業界の「業界・企業側の動き」と「求職者側の動き」を伝えています。

このレポートでは、特に「IT通信」と「インターネット」のふたつに注目します。

それぞれ「比較的専門性の高い求人は増加傾向」「一時的に採用を抑える企業の動きもあったが、全体としては5月から緩やかに回復傾向」とのことで、転職活動中の方にとってはひとまず安心といったところでしょうか。

実は全業種を見渡してみてもそれほどネガティブな見解はなく、業態・企業によると前置きした上で「比較的採用は活発」「専門性の高い人材を積極的に採用」という傾向が出ています。

次に日経クロステックが公開している、専門分野における2月と4月の求人数の変化レポートを見てみます。

分野 20年2月と同4月での求人募集数の変化
エネルギー 94.5%
医療・健康 180.5%
モビリティー 75.2%
航空宇宙・海洋開発 80.1%
食糧・水・土壌・資源 91.8%
農業・食品工業 93.1%
都市・空間・材料 94.1%
ネット・サービス 96.7%
情報通信 92.7%
生活・文化の拡張 95.4%
エレクトロニクス 75.9%

「モビリティー」「エレクトロニクス」はいずれも求人数が約25%減となっており転職者には厳しい状況となっている一方、「ネット・サービス」は96.7%、「情報通信」92.7%と若干減少しているものの大きく変わったというほどではないようです。


(出典一覧)

エンジニア求人の動向

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続いて、ITエンジニア求人にフォーカスして見てみます。

Findyが公開している、中途エンジニア転職市場の調査レポートで注目したいのは、「エンジニア採用をおこなっている企業の91%が採用を継続」という部分です。また、「オファー年収も変動なし」となっています。

4月時点の調査結果のため多少現在と異なる部分もあると思いますが、3月との比較になっており興味深い内容となっています。

特にこれからエンジニア転職を考えている人にとっては、楽観視はできないものの少しホッとした結果となったのではないでしょうか。

次にdodaが6月に発表した、ITエンジニア中途採用マーケットレポートを見てみます。

「Webサービス系プロジェクトマネジャー・エンジニア」の項目を見ると、求人数は微減に対して登録者数(求人者数)の増え幅が大きいことが分かります。これは「業務系SE/PG」も近い動きをしています。

一方で「サーバエンジニア」は求人数は減っているものの、求職者は変わらずで、どちらかと言うと企業側の採用充足難易度が高いという見解になっています。

ひとくちにITエンジニアといってもさまざまな領域があるため、自分が目指しているものの傾向を掴んでおく必要があります。


(出典一覧)

未経験求人の動向

ここまでいくつかのレポートを見てきましたが、いずれも書き方は多少違うもの「これまではポテンシャル人材も採用していたが、実務経験がなくとも専門性を求めたり、即戦力に近い人材の採用へシフトする企業が増加傾向」という記載が目立ちました。

ということで最後に未経験求人にフォーカスして見てみましょう。

以下に示す調査結果はIT業界だけではなく全体の数値ですが、2020年1~3月に「業種未経験歓迎」「職種未経験歓迎」としていた求人は前年比130%前後で推移していたのが、2020年4月に106%、5月には71%まで減少したとあります。(dodaに掲載されている求人が対象)

前年同月比 2020/01 2020/02 2020/03 2020/04 2020/05
掲載総数 125.4% 123.6% 126.8% 114.0% 86.1%
業種未経験歓迎 130.9% 129.8% 128.5% 106.5% 71.8%
職種未経験歓迎 130.0% 129.6% 130.1% 106.6% 71.3%

(出典)今、転職するために必要なこと。 コロナ禍で未経験の求人激減、買い手市場で選考も厳しく | Business Insider Japan

「なんだやっぱりかなり厳しいじゃん…」と思いきや、実は「逆に採用を増やしているのは、『IT』『建設』『理容美容エステ』の業界」という調査結果も出ているようです。

現在は「企業は慎重、書類通過率は低下」という結果も出ていますが、転職市場全体の傾向なので悲観的になりすぎずともよいですし、その中でも確実に転職を成功させている人はいます。

また、3~5月あたりは様子見をしていた企業が、6月・7月と徐々に採用を再開する動きもあり、冒頭で紹介した「EN:TRY」での求人掲載数も増加傾向にあります。

むしろこれまでの超売り手市場が少し特殊な状態だったと考え、自分のスキルや特性を生かして、対策をしっかりして選考に臨みましょう。

この状況下で「成功する人」になるには?

さまざまな調査結果から、求人数は大幅には減っておらず、IT企業ということでWeb面接などへの切り替えもスムーズにでき、採用継続企業も多いということが分かりました。

ただし転職希望者が増えたこと、採用基準が多少なりとも厳しくなっていることも同時に見えてきました。

EN:TRY」を使って転職に成功した方と苦戦している方どちらも見てきた結果、こういった状況の中でも未経験からエンジニア転職を実現させた方は、大きくふたつの取り組みをおこなっていることが分かりました。

プログラミング学習および成果物制作でスキルを身につける

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最近はオンライン学習サービスの充実などによりプログラミングを始めるハードルが下がっているため、未経験からの転職と言ってもプログラミングがある程度できることを求められます。

基礎学習だけでなく、Webサービスやアプリケーションなどを自分で作ってみて、ポートフォリオにまとめておくことで実務経験はなくても開発経験があることをアピールできます。

未経験者の選考通過においてもっとも重要なのは、採用企業に「できる限り早く実務で通用するレベルになりそうな人」であると認識してもらうことです。

アプリ開発を実践する

paizaラーニングで公開している学習講座「Webアプリ開発入門」は、Webフレームワークを使った簡単なサービス開発が実践できる講座です。

PythonのWebフレームワーク「Django」やPHPのWebフレームワーク「Laravel」など人気の高い講座もあり、環境構築は不要でブラウザ上で進められますのでぜひ活用してみてください。

ポートフォリオを作成する

せっかく成果物をアウトプットしても見せられる状態でないと面接の場でアピールできません。

以下の講座では、「ポートフォリオとは何か?」「ポートフォリオの作り方とは」を解説していますので参考にしてください。

すごいものを作る必要はなく、「なぜ作ろうと思ったのか」「なぜその技術を採用したのか」「工夫、苦労した点はなにか」といった過程や思考を問われると考えてください。

企業から何を求められているのかを正しく把握する

「なぜ他業界・他職種からエンジニアになりたいのか?」「エンジニアになって何がしたいのか?」などは必ず聞かれる質問です。

企業側は面接を通して、応募者がIT業界やITエンジニアとして業務をおこなうことについて正しく理解できているか、「思っているのと全然違った…」とミスマッチ転職になりすぐに辞めてしまわないか、といったことを見極めようとしています。

面接対策については、以下の記事も参考にしてみてください。

paiza.hatenablog.com

またコロナ後の転職活動では、会社選びの時点で「自分の強みや特性にあった会社をピンポイントで見つけていく」ということに注力する必要があります。

これは前職がITとは関係のない業界・職種でも、そのときの経験が何らかの形で生かせるほうが、企業側に転職後の活躍イメージを持ってもらいやすいことと、「経験に基づく強み」としてアピールでき転職活動がスムーズに進む可能性が高いからです。

たとえば、弊社に実務未経験で入社したエンジニアは前職の数学の塾講師という経験を生かして転職を成功させています。(インタビュー記事

「EN:TRY」で掲載しているエンジニア求人には、企業がエンジニアに求めているスキルや指向、開発体制・環境などが詳しく書かれてるので、まずはたくさん見比べてみて「やりたいこと」と「(今の自分が)やれること」を把握してみてください。

求人票は転職活動をする上で欠かせない情報収集源になります。

まとめ

コロナ前後の転職市場の動向をいろいろな調査結果から見てきました。

IT業界も影響がまったくないわけではありませんし、転職希望者にとっては厳しいと感じる面も多いですよね。

こういった状況ですので、現職にとどまってもよいという気持ちがあるのであれば無理に転職をする必要はないと思います。

ただ、現状が短期的にかつ劇的に回復をする見通しはなく、もっと言えばさらに市場が冷え込む可能性もあり、どちらにしても転職を考えているのであれば今のうちから活動を始めましょう

paizaでは、面接でのよくある失敗事例と対策など、未経験からのエンジニア転職について役に立つ情報をまとめた「転職成功ガイド」を公開しています。

本文中でもご紹介した「EN:TRY」では、開発経験がない未経験者や若手エンジニアでも応募できる求人情報を中心に掲載しています。スキルチェック問題を解いてスキルがあると判定されれば、事前の書類選考なしでさまざまな求人に応募できます。

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