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こんにちは。倉内です。
先日、日経新聞に掲載された入社1~2年目の若手社員に対するアンケート結果では、回答者の約半数がすでに転職を視野に入れていることが分かりました。
若手の5割が転職希望 キャリア不安、ギャップに悩む :日本経済新聞
45歳リストラのニュースが続き、年功序列・定年退職といったひと昔前の常識が崩壊していることは明らかで、入社して間もないうちから将来のキャリアに不安を抱く人が多いのは当然と言えるかもしれません。
しかし、「転職すればきっと現状よりよくなる」「キャリアパスが開かれるはずだ」という期待だけで転職を決めるのはリスクが高いと言えます。
そこで今回は、すでに転職を検討している若手の皆さんが、転職を決断するときにどのようなことに気をつけるとよいかをお伝えしたいと思います。
データから見る若手の転職意識
冒頭にも紹介した日経新聞のアンケート結果をもう少し詳しくみてみます。
前述のとおり「すでに転職した」「すぐにでも転職したい」「いずれは転職したい」と回答した人の合計が約半分を占めています。

また、「入社前後で仕事や働き方のギャップがあった」と答えた人が65%にのぼっていることも見逃せません。
その中でもっともギャップを感じたことは「仕事内容」で56%となっています。学生のうちは会社で働くことを現実的にイメージすることは難しいですが、インターンシップに参加した学生でさえ、入社後前後のギャップを強く感じているということです。
「転職についての考え方」の項目では、「3年は転職すべきでない」が53%と多数派ではあるものの、「積極的に転職すべき」が39%というのは予想以上に高い数値ではないでしょうか。

転職への備えについて「常に備えている」と回答したのは21%で、「いずれ備えたい」の57%がもっとも多い結果となったようです。あくまでアンケート対象者のうちではありますが、入社1~2年目の社員の5人に1人が転職に常に備えている状態です。
もう一つ別のアンケート結果をご紹介します。IT人材ラボニュースに掲載された、20代~30代の男女を対象に実施された「理想の仕事に関するアンケート」です。
新人時代に仕事に対してどのようなギャップを感じていたかという質問に対して、一番多かったのは「やりたいと思っていた仕事と違う」の約40%、次点で「自分の仕事が何の役に立つのかわからない」の22%となっています。やはり仕事内容に関するギャップが大きいですね。

また、「どのような仕事が理想的ですか?」という質問には、「やりがいがある仕事」が49%でトップの理由となっています。「稼げる仕事」や「将来性がある仕事」よりダントツの1位です。

転職すればすべてうまくいくのか
さきほどのアンケート結果から、入社前後で仕事にギャップを感じていて、転職したいと考えている人が多いことが分かりました。しかし、そもそも転職をすればすべてうまくいくのでしょうか?
私も転職経験がありますが、現実的には転職したらよくなったことと転職前のほうがよかったこと、どちらもあります。ただ「転職してよかった」と言っているのは、一番優先したかった条件は転職でかなえられたからです。
現状に不満や不安がある方は、それらを変えたい・解消したい気持ちが強いと思いますが、100%自分の理想通りに働ける会社を見つけるというのはほとんど不可能です。安易に転職をして「やっぱり転職しなければよかった…」「思ってたのとまた違った」となってしまうと意味がありません。
また、就職活動からそれほど時間が経っていない若手の方は記憶が新しいと思いますが、転職でも書類を書いたり面接対策をしたりが必要です。仕事を続けながら転職活動をするというのは想像以上に大変です。
たとえば、未経験分野への転職の場合、年収が下がることもあります。人間関係で悩んで転職したのに、結局転職先でも人間関係に悩むという人も少なくありません。
以下の記事では若手社員に向けて、転職すべきではない人の特徴を挙げていますので参考にしてみてください。
本当に転職したいならどうすればいいか
転職の目的と将来のキャリアプランを考える
今の会社に対して「入社前に思っていた仕事と違った…」と感じているなら、そう感じる原因は何か?どうすれば転職先では同じ失敗を繰り返さないか?を考えておかないとまた同じ状況におちいる可能性があります。
特に転職活動では「なぜ今の会社を辞めたいと思うのか」「次の会社では何をしたいのか(何ができるのか)」をさまざまな場面で問われることになります。
そのため、自分がやりたいことは今の会社ではできないことなのか、転職先はどんな条件を優先して選ぶか、逆にどんなことなら多少妥協できるのか、3年後・5年後どうなっていたいか…といったことは明らかにしておいたほうがいいでしょう。
仕事を辞めたい人が転職で失敗しないためにどうするとよいかは以下の記事も参考にしてみてください。
理想に近づくために転職の準備をしっかりする
転職先で自分の理想をできるだけかなえるためには、選ばれる側ではなく入りたい会社を選ぶ側に回らないといけないですよね。
入社1~2年目の転職であれば、第二新卒採用としてポテンシャルを評価してくれる企業が多いですが、「やりたいこと」だけでなく「できること」を増やして自分の価値を高めておいて損はありません。
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とにもかくにも転職活動を始めてみる
転職を決断するのは慎重になったほうがよいですが、まず転職活動を始めてみることはおすすめします。
というのも、転職活動をすると自分の転職市場での価値が客観的に測れますし、足りない部分が見えてきたり逆に思ってもなかった自分の強みが分かったりすることもあります。
転職活動をするメリットについては、以下の記事で具体的に説明しているので参考にしてみてください。
まとめ
仕事内容に理想とのギャップを感じ、転職を希望している若手が多いというアンケート結果から「転職すればうまくいくのか」「本当に転職したいなら何を考えるべきか」ということをお伝えしてきました。
年功序列・定年退職の制度があった時代は、会社からある程度のキャリアの道筋が示されていましたが、今は会社に頼るのではなく個人でキャリアを決めていく必要があります。
転職はキャリア形成のひとつの手段ではありますが、転職を後悔することのないようしっかり考えてから決断していただければと思います。
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