こんにちは。倉内です。
ITエンジニアは比較的リモートワークに適応しやすい職種で、現在も自宅などで業務を続けている方も多いと思います。paizaでもまだリモート勤務の人が多いです。
はじめは不便に感じていたものの、何カ月も経つとさすがに慣れてきますし、ある程度快適に仕事ができている方がほとんどでしょうか。(もちろんご自宅の環境などによってさまざまだと思いますが…)
ただ、「最近なんとなく疲れを感じる…」「家に帰るという区切りがなくて長時間仕事をしがち」など不調を訴える人も増えているようです。
そこで今回は「リモート疲れ」の兆候やどんな原因で疲れを感じてしまうのかという調査結果、そして解消法も合わせて紹介しますので参考にしてみてください。
リモート疲れの原因?7つの兆候とは
まずは現在リモートワークが以下のような状況に当てはまっていないかチェックしてみてください。
当てはまる項目が多ければ「リモート疲れ」注意報かもしれません。
- 細切れに入るWeb会議がやたら多くてまとまった作業時間が取れない
- リモートワークになってから適切に評価されていないように感じる
- 気づくと休憩時間を取っていないまま長時間PCに向かっている
- オフィスでは「ちょっと聞いてみようかな」と思って話しかけることができた内容がリモートだとためらう
- 始業時間は出社時とあまり変わらないのに終業時間だけ遅くなっている
- 一度集中が切れると再び集中するまでに時間と気力を要する
- 肩こりや腰痛、目の疲れが慢性化している気がする
調査結果から見る「みんなはどう思ってる?」
自宅でのリモートワークって、オフィスで仕事するより孤独を感じやすいですよね。
他の人は毎日効率よくしっかりきっちりリモートで業務をこなしていて、誰も自分と同じようなストレスを感じたり、集中が切れたりして悩んでいる人はいないのだろうか…と気になりませんか?
そんな疑問を解消するため、さまざまなリモートワークに対する調査結果を持ってきました。一部取り上げて紹介しますので、全体を見たい場合は情報元へアクセスしてみてください。
過半数が「Web会議は対面より疲れる」
Lightblue Technology社が実施した「Web会議における意識調査」では、「対面式の会議をするより、Web会議のほうが気をつかいますか?」という質問に過半数(53.0%)が「そう思う」と回答しました。
理由としては「相手の反応が分かりにくいから(58.2%)」、「音声や映像などが途切れないか、ネットワーク環境の設定に気をつかうから(23.4%)」などが挙げられています。
また、具体的にどういった点が疲れるかという問いには「Web会議だと発言しにくいから(43.2%)」、「事前に社内でのすり合わせ、相談がしにくいから(25.4%)」が挙がりました。
確かにWeb会議は事前準備に時間を要しますし、相手の反応が分かりづらいので話し手のときは本当に気疲れしますよね。
また、リモートになり無駄な会議が減ったかと思いきや「自分が全く発言しないWeb会議にいつも参加している・時々参加している」と回答したのが46.5%という結果も出ています。
仕事と生活の境界がなくなり「長時間労働」に
マイクロソフト社が実施した、コロナ禍で在宅勤務を経験した社員350人以上を対象にした仕事のやり方についての調査では、次のことが明らかになりました。
- 短時間の会議が多くなり、長時間の会議は減ったが、全体的な会議時間は10%増加した
- 在宅勤務になってからランチタイムや深夜時間帯に働くことが増えた
- 仕事と生活の境界線があいまいになり、スケジュールがより流動的になった
また、Business Facilitiesが実施した調査では「(在宅勤務に切り替わってから)アメリカでの平均的な1日の勤務時間は40%(約3時間)増加した」ことが分かりました。
マイクロソフト社などアメリカの企業でも社員にとって在宅勤務をうまくコントロールするのは難しいと言えそうです。
(出典)仕事の時間は長くなり、昼休みや深夜も働くようになった…マイクロソフトのリモートワーク実態調査 | Business Insider Japan
バーンアウト(燃え尽き症候群)になる人も
セキュリティ技術企業NordVPN社の調査では、コロナ禍の在宅勤務で社員は以前より平均3時間も長くPCに向かって仕事をしているという結果が出ました。
「勤務時間が流動的になった」とさきほども書きましたが、真夜中を過ぎてからPCを立ち上げ、そこから数時間仕事をする人も多いようです。
社員みんなが在宅勤務のため「メールやメッセージにはすぐに対応できるはず」と他の社員に思われていると感じてしまい、過剰に机の前で身構えているケースもあり、浮いた通勤時間でさえも仕事にあてる人もいます。
Eagle Hill Consulting社が4月半ばに実施し全米約1000人から回答を得た調査では「在宅勤務でバーンアウトしている」という解答が45%にのぼったそうです。
バーンアウトの理由として45%が「仕事量」を挙げ、実は「家庭生活とのやりくり(35%)」よりも多い結果となりました。
コミュニケーションの悩みが増加
総合マーケティング支援をおこなうネオマーケティング社が実施した、リモートワークに関する調査の中の「リモートワークで感じたデメリット」について見てみましょう。
選択した人が多かった項目順に「家から出ないためストレスがたまる(30.6%)」、「社内コミュニケーションがとりづらい(30.0%)」、「気軽な相談や雑談ができない(26.2%)」という結果となりました。
「通勤のストレスが減った」ことをメリットと感じている一方、出勤しないことで対面でのコミュニケーションがとれないため上記のようなデメリットが生まれています。また、「職場での人間関係が希薄になる(18.0%)」と考える方もいました。
身体的不調、1位は「肩こり」
これまでは働き方の変化に起因する労働時間やコミュニケーションのストレスを挙げましたが、体にも不調が出ていることがオムロンヘルスケア社の調査結果で分かっています。
「テレワークによってどんな不調を感じていますか?」という質問で、「肩こり」が68.1%で1番多く、「精神的なストレス(61.3%)」、「腰痛(54.6%)」があとに続きました。以下「姿勢が悪くなる」「目の疲れ」も半数を超えています。
「肩こり」が1位はうなずける方も多いのではないでしょうか。オフィスと違って長時間座っているための環境が自宅に整っていない場合も多いですよね。
「リモート疲れ」の対処法
さまざまな調査結果から「リモート疲れ」に陥ってる人が思った以上に多いことが分かりました。
これまで挙げてきた内容はもちろん、コロナ禍での行動制限、感染リスクや今後の生活対する不安なども無意識のうちに精神的なストレスにつながっています。
その中で仕事の生産性が下がると余計にストレスが生まれてしまいます。意識的に解消に努めるためいくつかの方法をご紹介します。
リモートワークを快適にするグッズをそろえる
まだ在宅勤務が続きそうな方は思い切って家の環境を整えましょう!
通勤手当がなくなった代わりに、会社からリモートワークのための補助が出るところも増えているそうです。
簡単な心がけで「脳の疲れ」を解消する
前述のとおり「在宅なのだからすぐ返信しなければ…」「気分転換で席を外したらサボっていると思われる…」といった脅迫観念をもってる人が多く、脳が異常に疲れやすい状態になっています。
ここではAERAで紹介されていた脳疲労を解消する方法をご紹介します。
運動と知的作業を組み合わせて、デュアルタスク(二重課題)にすることで負荷が増し、強度の高い脳トレにつながるそうです。おすすめの方法として書かれているのは…
- ウォーキングしながら100から7を引いていく
- 風呂場で頭を洗いながらしりとりをする
- ジョギングしながら英語のリスニングをする
など
ただし、睡眠や休息が十分でない場合の過度な負荷は脳を疲弊させるだけということなので、まずは規則正しい生活を心がけましょう。
「起きている間ずっとデジタル機器を使っているという人は注意が必要だ」と書かれており、できればスマホやPCなどから一定期間離れる「デジタルデトックス」が有効ですが、できていない人も多いそうです。
そこで1日に5分でもいいので「ぼんやりする時間」を作ることを推奨しています。「その5分間は、目をつぶる必要はなく、対象物を追いかけず、ぼーっとするだけで大丈夫。」とのことです。
ご紹介した2つの記事には、なぜリモートワーク疲れ(オンライン疲れ)が起こるのかの原因についても解説されているので興味がある方はごらんください。
運動・筋トレしてスッキリする
心身の不調の元凶は運動不足かもしれません!ということで筋トレをしましょう。
ここまで本格的にやらずともストレッチをしたり、よい姿勢を意識したり、少しずつ改善できるとよいと思います。
まとめ
今回は「リモート疲れ」の兆候、原因と対策などについてお伝えしてきました。
この記事ではリモートワークに疲れている例を取り上げてきましたが、以前paizaで実施したアンケートでは「これからもリモートワークを続けたい」と回答した方が大多数でした。(参考)
ただ、無意識のうちに疲労が蓄積されているかもしれません。
出社と自宅とうまく使い分けて仕事をされてる方もいらっしゃると思いますが、体と心を適度に休めてくださいね。
「paizaラーニング」では、未経験者でもブラウザさえあれば、今すぐプログラミングの基礎が動画で学べるレッスンを多数公開しております。
詳しくはこちら
そしてpaizaでは、Webサービス開発企業などで求められるコーディング力や、テストケースを想定する力などが問われるプログラミングスキルチェック問題も提供しています。
スキルチェックに挑戦した人は、その結果によってS・A・B・C・D・Eの6段階のランクを取得できます。必要なスキルランクを取得すれば、書類選考なしで企業の求人に応募することも可能です。「自分のプログラミングスキルを客観的に知りたい」「スキルを使って転職したい」という方は、ぜひチャレンジしてみてください。
詳しくはこちら