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こんにちは。倉内です。
社会情勢の変化に柔軟に対応できない会社に嫌気が差したり、事業の先行きが不安になったりして転職を考えている方も多いと思います。
ITエンジニアの中途転職市場を見てみると、コロナ以前より求人倍率は下がっているものの、他の職種に比べればはるかに高い数値を保っているので転職活動をするのも悪くないでしょう。
ただ、応募者の中には選考の言動から「今はまだ転職しないほうがいいのでは…」と面接官に感じさせてしまう方もいます。
paizaは転職支援サービスを運営している関係上、転職活動中の方だけではなく企業の採用担当者からもお話を聞く機会があります。今回は、リアルな声を参考に転職を考え直すべき人の特徴をお伝えしていきます。
今転職すべきでない人の特徴7選
転職の軸が定まっていない、書類と面接の回答に一貫性がない
「転職の軸」というのは、今回の転職で自分がかなえたい条件は何かと言い換えてもいいと思います。
たとえば、「年収アップ」「やりたい仕事ができる」「残業時間の削減」などがあります。すべてが理想通りの企業に出会うことはほぼ不可能なので、何を優先したいか(最低限何を満たす必要があるか)は決めておく必要があります。
逆に言えば、それが定まっていないと書類に記載した内容と面接で話す内容に一貫性がなく、面接官に「なんとなくで転職しようとしているな」という印象を与えてしまいます。
企業選びの条件や優先度の決め方については、以下の記事で詳しく説明していますのでぜひ参考にしてみてください。
企業調査不足や面接対策が不十分など準備不足が明らか
現職を続けながら転職活動をするのは大変ですので、完璧にするというのは確かに難しいかもしれません。
ただ、「どんなところに興味を持って応募していただけたんですか?」といった質問に「御社のサイトに掲載されていたサービスです」(実際は受託開発が中心の企業でそのサービスは顧客のもの)といったレベルでは通過するのは難しいでしょう。
応募して受けた企業に対する情報や面接での受け答えなどから、準備不足が露呈すると熱意がないと評価されるばかりか、「仕事の段取りも悪いのではないか」と思われる可能性もあります。
「概要だけでもいいので、正しい情報を調べてから面談に来てほしい」という面接官の声もよく聞きますので、時間がない中での転職活動であっても要点を絞って可能な限り準備を整えて臨むことが大切です。
ネガティブな転職理由のみで将来のビジョンがない
よく言われることですが「退職理由」をそのまま「転職理由」として語ってしまうとこういったことが起こります。
転職のきっかけがネガティブなこと(仕事や給与、人間関係、評価への不満など)であっても構わないのですが、転職理由としてはポジティブになるよう表現を工夫しましょう。
以下の記事ではネガティブな理由をポジティブに変換するための考え方についてご紹介しています。
また、現職の批判をする人も面接での印象はよくありません。実際に何があったかは面接官の立場からすべて理解することはできないため、「一方的に会社が悪いと決めつけるのは疑問だ」「何かあると人のせいにする傾向があるのかな」と思われます。
自社サービス企業に対して「よいイメージだけ」を持っている
受託開発中心の企業から自社サービス開発の企業へ転職したいという方は多いですよね。
私自身SIerで8年弱働いていて、なんとなくこういったイメージを持っていたので過去の自分への戒めでもありますが、実際は受託開発と自社開発ではそれぞれ違ったよさと大変さがあります。
たとえば、自社サービスへ転職を考えている方は「自分の作ったものを直接ユーザーに届けて、その反応や手応えを得ながら開発をしたい」という理由をあげることが多いのですが、「ユーザーの反応を得た上で、技術者としてどうやってサービス改善につなげていくのか?」までイメージできている方はあまりいません。
自己満足のためにユーザーの反応を見ているのではなく、今後のサービス改善につなげるために見るということを理解していないと通過は難しいでしょう。
以下の記事では、他にも受託から自社への転職に苦戦している方へ向けて対策方法などをまとめています。
AI・機械学習など新しい分野に挑戦したいのに自学自習していない
現在の職場で扱う技術が古く、新しい技術や分野の仕事をしたいという理由で転職を考える人もいるでしょう。
例としてAI・機械学習を挙げましたが、有料・無料のサービス、書籍、スクールなどたくさんの学習ツールがあるにもかかわらず「入社したら実務を通して勉強したいです」と言う方がいらっしゃいます。
新卒採用と異なる点として、分野違いであっても中途採用の場合は、これまでの経験を生かしてできる限り即戦力に近い人材を求めています。実務を通してしか学べないこともありますが、基本的な内容は自ら学んでおかなければなりません。
一部ではありますが、学んでおくとよい内容としては、数学(微積分など)、統計学、人工知能の知識、ExcelやAccess等ツールの基本的な使い方と目的に合わせた活用の仕方、機械学習でよく採用されるプログラミング言語(Python、R言語など)が挙げられます。
ちなみにpaizaラーニングではPythonで機械学習が学べる「Python×AI・機械学習入門編」講座を提供しています。機械学習が気になっている方はチェックしてみてください。
経験のない分野への転職でも年収を絶対に下げたくない
さきほど転職でかなえたい条件の話をしましたが、「年収アップ」が第一優先の場合、経験を生かしたキャリアアップでないと難しいでしょう。
未経験の業種・職種への転職ではどうしても現状維持か多少下がってしまうこともあります。(もちろん入社後に上げていくことはできると思いますが、転職直後ではという話です。)
また、相当に高い技術力を持ち、エンジニアの中でもスペシャリストとして活躍できる方を除いて、組織やチームのマネジメントをして、個人の力量だけでは実現できない高い成果を上げられる人のほうが年収は高い傾向にあります。
転職でキャリアチェンジをする場合は、そういったことも踏まえて慎重に検討する必要があります。
現職に未練があるように感じられる
転職活動は転職を決断してからでなくても、「いい会社があったら本格的に考えよう」と始めるのももちろん悪くはありません。
特に「労働条件や給与には不満があるけど、仕事内容は楽しいしやりがいを感じる」といった場合は、いい企業に出会ったとしても悩むことになると思います。
とはいえ、面接で正直すぎたり説明不足だったりすると、誤解を与えてしまうこともあるため、自分がいいなと思った企業でも選考を通過することは難しくなります。あくまで選考の場であることを忘れず臨みましょう。
また、転職活動をしてみることで「やっぱり今の仕事のほうがよい」と確認できることもあります。
エンジニア転職を成功に導く「転職成功ガイド」
専門職であるエンジニアの転職は、書類の書き方や面接での受け答えなどを含め、エンジニアならではの対策が必要です。
ITエンジニア・プログラマに特化した転職サービスであるpaiza転職では、転職準備から、面接、退職、入社までをスムーズに成功させるためのノウハウを「転職成功ガイド」として公開しています。
失敗例から学ぶ面接対策など具体的な事例も多く掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
面接官が応募者の言動から「今はまだ転職しないほうがいいのでは…」と感じた事例をご紹介してきました。
社会情勢が大きく変化し、今後の見通しも立たない中、転職をするというのは大変でもありますがチャンスを掴むためには行動を起こす必要があります。
できるだけ効率的に、後悔なく転職を成功させるためはある程度ノウハウやコツを仕入れておくとよいでしょう。
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