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未経験からエンジニアへの転職で失敗しないための3つの心得

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f:id:paiza:20180910132940p:plainこんにちは。倉内です。

paizaは「EN:TRY」という実務経験が浅い方・未経験の方向けの転職サービスを運営しているため、エンジニアに転職したい方からご相談をいただくことがよくあります。

入りたい企業や何をやりたいかにもよりますが、未経験からエンジニアへの転職は十分実現可能です。

ただ、エンジニアを目指す方の中には、「とにかくエンジニアになれればなんでもいい」と情報収集などをせず突き進む方もいます。

そういった方はエンジニアになったあとで、思い描いていたエンジニア像と転職後の現実の仕事に大きなギャップを感じて悩んでしまう場合もあるようです。(中には転職後すぐに辞めてしまう方も…)

そこで今回は「未経験可」の求人に飛び込んでいった未経験者がなぜ後悔するのか、そうならないためにどうすべきかをお伝えしていきます。

スキルがない未経験者が任される仕事

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皆さんのイメージする「エンジニアの仕事」はどのようなものですか?

たとえば、おしゃれなオフィスのいいイスに座ってイヤホンで音楽を聞きながらコードを書くとか、誰もが知っているWebサービスを最新技術を使って開発するとか、基本的にはフルリモート勤務でときどき同僚と楽しくチャットで雑談しながらサービスの新機能について考えるとか…

ひと昔前は労働時間が長くて大変という印象が強かったエンジニア職も、今や中高生の将来なりたい職業ランキング上位の職業です。

また、コロナ禍では専門性が高く、いわゆる手に職をつけられる仕事であることや、リモートワーク率が高く自由な働き方ができることにも注目され、ずいぶんイメージが変わってきました。

その上未経験でもなれるのであれば、やはり目指したいと思う人は多いでしょう。

ただ、実際に未経験かつまったくスキルがなくてもすんなりと入れた先では、前述のイメージとは異なる仕事が待っているかもしれません。具体例をいくつか挙げてご説明します。

客先常駐でテストやデータ移行をおこなう

実務未経験でエンジニアを目指す場合、入社先候補のひとつとしてSES契約で仕事を請け負っている企業が挙がると思います。

SESは、System Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)の略称です。ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用における委託契約の一種で、特定の業務に対して技術者の労働を提供する契約のことを指しています。(出典:ビジネス用語集 | エリートネットワーク

多くの場合、お客さまのオフィスに常駐し、そこで開発などの業務をおこないます。役割が決められていたり、一定の範囲内の作業が多いため、実務経験がなくほとんどスキルも持ち合わせていない未経験者でも受け入れてもらえる可能性が高いです。

ただし、プログラミングがほとんどできない状態であれば、当たり前ですが任される業務範囲は限られます。多くの場合、まずはテスト(画面上で実行して返ってきた結果をスクリーンショットしてExcelにまとめるなど)やデータの入力作業が中心になるでしょう。

仕様書や設計書に従ってコードを書く

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決められた仕様から作成された設計書などに従って、コードを書く業務を担当することもあります。

さきほどの仕事に比べるとスキルアップにつながりそうですが、まったくの未経験者が仕様書だけで要求仕様どおりの機能を実装するのは非常に大変です。

「なんらかのプログラミング言語で“Hello World”は出力したことがある」程度では、PC画面を前にして固まってしまうでしょう。

しかも担当案件の業種によっては、インターネットを自由に使えない環境の可能性もあり検索すら難しいのです。(たとえば、金融システムの開発案件では、客先でまず朝ロッカーに携帯やスマホを預ける、インターネットは社外にはつながらないといったことがあります)

せめて同じ会社から複数名案件に入っていれば先輩や同僚に聞けるかもしれませんが、案件によっては自分ひとりだけという場合も当然あります。

それらの困難をなんとか乗り越えても、コードを書いて、実行して、エラーがあったら調べて直して…そういったことを繰り返しながら進めていく根気が必要です。

何も仕事がなくて暇を持て余す

最近はコロナ禍で余裕がない企業も多いのであまり多くはないかもしれませんが、予算消化のためだけに人を雇って実際の仕事がない、工数やスケジュールの見通しが甘くて思ったほど仕事がないということがあります。

ただ「何人・何ヶ月でいくら」という契約なので、SES企業としては作業がなくてもとりあえず現場に決められた人数を送ります。

「やることがないなんてラッキー!」と思った方もいるかもしれませんが、暇というのは実はかなり苦痛です。定時時間内は客先で就業しなければならないので、好きなことができるわけでもありません。「プログラミングの勉強してていいよ」なんて言われる場合もありますが、それでも平日ずっとそれが続くのは人によってはなかなかキツいです。

せっかくエンジニアになったのにスキルが身につくわけでもなく、なんとなく日々を過ごすのはとてももったいないですよね。

理想と現実のギャップを埋めるためにやるべき3つのこと

前述のような仕事内容が皆さんがイメージしていた通りのエンジニアの仕事であれば特に問題はないのですが、おそらく「思ってたのと違う…」となった方のほうが多いと思います。

思い描いていたような仕事をするためには、エンジニアを目指す段階で以下の3点を意識して転職に臨んでみてください。

業界や企業の情報収集をしっかりする

そもそもエンジニアに限らず、転職前後のギャップが生まれる最大の原因は情報不足にあります。エンジニアであれば、IT業界やIT企業、エンジニアの業務内容を正確に理解できていない状態です。まずは基本的な情報を集めて、理解に努めましょう。

paizaラーニングでは、SIer(受託開発)と自社サービス企業の違いや業態による開発手法の違い、エンジニアのキャリアなどについて学べる動画講座「ITエンジニアの就活準備編1:業界構造を学ぶ」を無料で公開しています。

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企業情報は公式サイトを見るのはもちろんですが、求人票から得られる情報が多いので気になる企業の求人票はよく目を通してください。

エンジニアの仕事とひと口に言っても、たとえば業務システム、スマートフォンアプリ、ゲーム、Webサービスなど、開発のジャンルだけでもさまざまなです。paizaの求人票には、こうした開発ジャンルだけでなく、使用言語やフレームワークなどの開発環境や開発手法、その企業の開発部門の特徴・強みやチーム構成などの情報が詳しく掲載されています。

以下の記事では、求人票から情報収集するコツなどをまとめているのでよければ参考にしてみてください。

paiza.hatenablog.com

転職前にプログラミングスキルをある程度身につける

エンジニアに転職するのにまったくプログラミングをやったことがない方はほぼいないとは思います。しかし、書籍を読むとかサンプルをコピペしてみるといったことだけで済ませてそれで終わりにしている方は少なからずいます。そうではなく、自分でコードを書いてみて、プログラミングが自分に合うかを経験しておくことが大切です。できれば何か成果物を作ってみましょう。

一通り何かを作るところまでやってみれば、プログラミングが楽しいと思えたか・興味を持って取り組めたかが分かります。

さきほども書きましたが、エンジニアの仕事は調べたり考えたりする時間も多く、地道な作業の繰り返しです。プログラミングをやってみて「自分には向いていないかもしれない…」と分かったら、転職してから後悔する前に違う道を選ぶことができます。

そして基本を学ぶのももちろん大切ですが、アプリやサービスの開発に必要なのはコードを書く技術だけではありません。

作るものの設計(大げさに聞こえるかもしれませんが、要はどんな機能をどんな技術を使って作るかを決めることです)や、UIはどうするか、インターネット上で公開するためのセキュリティの考慮、データをどのように持たせるか…など考えるべきことはたくさんあります。

趣味の個人開発でもそういったことを考えて何かを作ってみた経験がある人とない人ではエンジニアとして仕事をするときに雲泥の差が出ます。

また、選考では実務経験がないからこそ何か成果物を作ってポートフォリオとしてまとめることがアピールにもなります。Webフレームワークを使ったアプリケーション開発の講座ポートフォリオの作り方講座も公開していますのでぜひ活用してください。

自分がエンジニアに向いているかどうかを測る方法については、以下の記事で紹介しています。

paiza.hatenablog.com

実務経験を積むことを優先し転職でやりたいことを実現する

理想と現実のギャップを埋めるには…と書いてきましたが、実際はスキルも実務経験もない状態でいきなり思い通りの仕事に就くのは難しいです。転職活動をしてもなかなかうまくいかないことがあります。

その場合は最初の転職では比較的未経験者でも入りやすいSESなどに入社して実務経験を積み、さらにその先の転職や配置転換などで、やりたいことに近づいていくのが現実的かと思います。

たとえば、次のステップとしてWebサービスを開発している自社開発企業へ転職したいと考えている方は、Webサービス開発の案件に入れる可能性があるSES企業を選ぶとか、コードを書きたいということを伝えて案件にアサインしてもらうとか…なんとかして将来につながる環境に身を置きましょう。

また、将来PMなどマネジメントのキャリアに進みたいと考えている方は、さまざまな開発プロジェクトに携われる環境はよい経験になります。よいリーダーやマネジャーの立ち回りや進行、メンバーとの接し方など学ぶことは多くあります。

まとめ

未経験者がスキルのないままエンジニアになることの現実と、それを回避するにはどうすればよいかをお伝えしてきました。

「エンジニアは常に人材不足だから未経験からでも簡単になれる!」と耳にすることもありますが、実際になってみると自分が思い描いているエンジニア像とは遠くかけ離れている場合もあります。

後悔しない転職を実現するには、情報収集や事前準備、そして将来を見据えた企業選びができるかが大切です。

今回、本文中でご紹介した学習講座以外にもpaizaラーニングには周辺技術やセキュリティ、機械学習などを学べる講座も充実していますのでぜひご活用ください。講座一覧はこちら


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