こんにちは。倉内です。
エンジニアは自身のスキルで仕事をこなす専門職のため、こういった社会情勢でも悪影響を受けにくかったり、またリモートワークなど比較的自由な働き方ができたりと魅力的に感じますよね。
エンジニアになり日々充実している方がいる一方、「思っている以上にプログラミングが難しくて全然できるようにならない」「つらい…もう辞めたい…」という方もいらっしゃいます。
趣味で少しプログラミングをやったことがあっても、開発業務となると必要なスキルや難易度はやはり別物です。
ただ、エンジニアを辞めてIT業界を去る決断をしてしまう前に、もう少しその壁の原因を掘り下げてみてもいいのではないでしょうか。今回はそれらと合わせて、エンジニア経験を生かせるキャリアパスについてもお伝えしていきます。
「プログラミングができないから辞める」はあり?
昔に比べるとプログラミング学習を始めるハードルは低くなり、独学でエンジニア職に就く人も珍しくありません。また、新卒であれば文理不問で採用という企業も依然として多くあります。
誰にでもチャンスがあると同時にエンジニアになってから後悔する人もいます。プログラミングに向き・不向きはないという意見もありますが、新しい技術を学ぶことが楽しいと感じられない・興味がわかない人が続けていくのが大変なのは間違いないでしょう。
たとえば、以下の記事では開発系のエンジニア適性を判断する項目として5つ挙げています。
- IT技術に興味が持てるか
- プログラミングを学び続けられるか
- 自ら手を動かしてアウトプットできるか
- 地道な調査や作業が苦痛ではないか
- 課題意識を持って物事に取り組めるか
あくまで判断基準のひとつではありますが、これらのほとんどに当てはまらない場合はやはり続けるのはなかなか難しいと思います。
よって結論としては、つらい・辞めたいと思っている仕事を無理やり続ける必要はありません。(これはエンジニアという職業に限りませんが……)
特に次にやりたいことが明確で、もう転職活動を始めているのであればなおさらです。「そうは言っても3年は我慢したほうがいいと言うし…」というのも自分にとって3年我慢する価値があるかどうかを考えて決めるべきです。
ただ、「辞めたいけどこのさきどうしよう」「まだ迷いがある」という方は、決断をする前につらいと感じている原因と回避策について考えてみてもよいかもしれません。
できなくてつらい原因と回避策
「プログラミングができないから辞めたい」といっても実際はもう少し複雑だと思います。本当の原因を分析してみると、辞めるという手段以外にも選択肢があることに気づけます。
コードが思うように書けない
趣味で少しだけプログラミングをやったことがある、もしくはほとんどコーディング経験がない方は、要件や仕様書に沿って開発をしようとして「思うようにいかない」という壁にぶつかります。
「実装力が全然足りない…」「もはや分からないところが分からない」ということが続くのはとてもつらいですし、向いていない・辞めたいと思うのも無理はないでしょう。
ただし、プログラミングをすること自体をそれほど嫌だと感じていないのであれば、コードを書く練習や知識が足りてないだけでそこを補うことで解決する可能性があります。
回避策1:勉強のやり方や使う教材を変えてみる
昨今そこまで費用をかけなくてもプログラミング学習をする方法はいろいろあります。
たとえば、参考書での学習が続かないのであれば、ブラウザ上で動画やスライドを見ながら学習して、そのままコードを書けば実行結果がすぐに返ってくる学習サービスを利用するのもよいでしょう。
時間がない人はスキマ時間を見つけてスマホやタブレットの学習アプリを利用する方法もあります。
勉強会に参加して現役エンジニア仲間を作って一緒にスキルアップしてみるというのも気分転換になります。業務について口外することはできませんが技術的な部分は相談もできるかもしれません。
また、アウトプットが足りていないのであれば、paizaが提供しているコーディング力を測るサービス「スキルチェック」を使って、求められた仕様に沿って時間制限内にコードを書くという訓練をしてみることもおすすめです。
回避策2:分からないところは素直に質問する
もし新卒や実務未経験からエンジニアになったのであれば、分からないところがあるのは当然です。
先輩エンジニアに聞いて解決するのは恥ずかしいことではありません。むしろひとりで長時間分からないところを抱え込んで時間が過ぎ去るほうがあとで困らせてしまいます。
ただし、質問をするまでにどういった問題点があり、何を調べて・やってみて、どううまくいかないのかを伝えられるようにしましょう。
職場に聞ける人がいない、聞けるような雰囲気でないという場合は別の問題があります。エンジニアを辞める前に働く環境を変えることも視野に入れてみてください。
プログラミングが楽しくない
携わっているサービスやシステムに興味が持てないことが「楽しくない」につながっている可能性があります。
たとえば、BtoBの業務システムにあまり魅力を感じなくても、扱う技術や開発手法がまったく異なるBtoCのWebサービスであれば楽しいと感じるかもしれません。
ただ、プログラミングそのものが楽しくないのであれば続けていても状況は変わらないでしょう。
ITエンジニアとして働く上で、ここまで学んだら終わりというラインはありません。技術は移り変わり新しいものが次々登場します。すべてを追いかける必要はないとはいえ、ある程度関心を持ち学び続けることが必要です。
また、成長を感じられない、スキルアップの機会がないといった状況に置かれている場合も楽しくない原因になっているかもしれません。
回避策1:興味を持てそうな案件に携わる
自社サービスを開発している企業の場合、その会社にいながらまったく別のことをするのは難しいかもしれませんが、受託開発であれば今担当している案件の分野や業種に興味が持てないなら部署異動やプロジェクトの変更でまったく異なる仕事ができる可能性もあります。
自社でサービスを開発する企業と受託案件をメインにしている企業とは比べられることが多く、「なんとなく自社サービスのほうがいいな」と思っている方も多いでしょう。
しかし前者がWebサービスで後者が業務システムというわけでもなく(受託でもモダン技術を使ってWebサービスやアプリを作る案件はあります)転職をする際はそういった点に注目してみるのもよいでしょう。
回避策2:エンジニア経験を生かせる別職種に就く
エンジニア職には開発以外の職種もたくさんあります。また、IT関連職といってエンジニアではないもののエンジニア経験を生かせる職種もあります。
特にQAエンジニアや社内SEはエンジニア経験があると重宝されます。詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
納期に追われてプログラミングをするのが嫌だ
どんな仕事でも大変な部分はありますが、エンジニアでいうと納期やリリース日が決まっているので、ときには多少無理をしてでも業務を遂行すべきときもあるでしょう。
趣味で楽しく開発をしていた方はそのギャップにショックを受けるかもしれません。
ピークの一時だけであればまだいいのですが、長時間残業や休日出勤が慢性化している場合は自分ひとりの力ではなかなか状況を変えられません。
「プログラミング自体嫌いになってしまいそう…」と思うのはもったいないですし、何よりも心身に支障をきたす前に環境を変えましょう。
回避策:転職で働く環境を変える
この悩みは働く環境を変えることで軽減されることがあります。
ただし「今すぐ辞めたい」と衝動的に転職先を決定してしまうと、また同じ問題にぶつかることがあります。転職先では何を重視するか・譲れない条件は何かなど優先順位を決めて企業選びをしましょう。
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もし転職活動をしていて迷うことや悩むことがあれば事務局の担当者に相談も可能です。
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それでもやっぱり辞めたいあなたへ
「いろいろ考えたけどやっぱり辞める」という決断もひとつの選択肢です。
さきほど紹介したエンジニア経験を生かす別の職種に転職してみることもできますし、心機一転まったく別のことにチャレンジするのもよいでしょう。
私は前職のSIerでSEをしていたのですが、同期の中には異動で開発系のエンジニアからインフラエンジニアになった人もいれば、教育業界や小売業界での仕事にキャリアチェンジした人もいました。合わない仕事を無理して続けていたころよりずっと生き生きとしています。
ただ、現役エンジニアの中にも自分のスキルやキャリアに対して不安を抱えながら仕事をしている人は少なくないという調査結果も知っておいていいかもしれません。
目先のことだけでなく将来を見据えて判断することも大切です。
まとめ
ここまで「プログラミングができないから辞めたい」と思っている方へ向けて、その原因と対策についてお伝えしてきました。
仕事をしていると程度の差はあれ辞めたいと思う瞬間は誰しもあります。他にやりたいことができた・別のことにチャレンジしたいといった場合は除いて、現状が嫌だからと辞めてしまうと次も似たような辞め方をしてしまう可能性があります。
一旦冷静になって辞めたいと思う原因を深堀りしてみて、何かできないかを考えてみるとよい解決策が出てくることもあると思います。
本文中でもお伝えしましたが、もちろん無理して続ける必要はありません。仕事内容だけでなく、働く環境や人間関係を変えてみて楽しく働ければ言うことはありません。
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